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2016/6/3 "The Spacewalk: 51 year anniversary" @ Contact
1965年6月3日はアメリカ人宇宙飛行士のEdward Whiteが、初めて宇宙遊泳(spacewalk)を果たした日であるという。つまりは人類が遂に宇宙へと足を踏み出した瞬間とも呼べる日であるが、その宇宙をテーマに音楽を作り続けているDJ/アーティストの第一人者と言えばJeff Millsをおいて他にいないだろう。宇宙に対する哲学的な思想をミニマルという音楽で表現する彼が、今回Contactにてこの歴史的な宇宙遊泳に対して捧げるコンセプチュアルなDJセットを披露すると言うのだ。それだけでなくベルリンからはGrounded Theoryを主宰し現在のハードかつミニマルなテクノを形成するHenning Baerも呼び寄せるなど非常に贅沢な布陣で、Contactというクラブの中に徹底的にハードかつスペーシーな夜を演出する。
この日はR406のYonenagaも出演するので23時頃に先ずは2ndフロアのContactへ。やはりと言うかまだパーティーが始まったばかりのフロアは落ち着いた状態であるが、そこでMoominの"Loop No.1"をプレイしの仄かに情緒をふりまく繊細なディープ・ハウスでフロアを彩る。彼が制作するトラックのイメージから疾走感のあるテクノをプレイすると勝手に思い込んでいたものの、官能的で夜の艶を感じさせるハウス中心に、膨らみのあるグルーヴを心地良く刻むプレイは早い時間帯の2ndフロアには適切だろう。緩やかな勢いを保ちながらもダビーな音響が増し、太く重いキックが綺麗にフロアに響くのは、2ndフロアとは言えどもAirのメインフロアで使用していたスピーカーだからこそで、ラウンジにありがちな物足りなさは皆無で十分な音響だ。そして中盤には"Chiba Boy #3"に収録予定の新曲もプレイしていたが、デトロイト・テクノらしいエモーションと欧風なドラッギーな感覚が詰まった真夜中らしい深みがあり、一時の宇宙遊泳を楽しむかのようだ。そこから一旦張り詰めた緊張を解くように柔らかいディープ・ハウスを繋いでから、ピッチを抑えてディープ・ハウスっぽく変化を加えた自身の"Room Of Glass"を投下し、Yonenagaのデトロイト色が強みを増す。すいすいと遠くまで滑らかに延びていく抒情的なサウンドは清々しく、間違っても早い時間帯に振り切れる事はないが、リラックスした雰囲気に合わせて浮遊感のあるメロディーを活かしたデトロイトの影響が滲み出るプレイで、丹念にフロアを温めた。

24時からはメインフロアであるSTUDIO Xへと移動し、Henning Baerの爆音を浴びに行く。真っ暗で閉塞的な空間の中は阿鼻叫喚の地獄の底か、冷徹なマシンビートと冷えたドローンな音響が響き渡り、荒廃した工業地帯のサウンドが吹き荒れるようなハードな音が響き渡る。一瞬で肉体を引き寄せ否が応にも踊られされる脅迫的なハード・グルーヴは、無慈悲に振り落とされる鉄槌のような刻み方で、密閉された空間に暴風雨が来襲したようだ。無感情かつ温度感の無いビートが故に単調なきらいもあるが、それを物ともしないハイエナジーな爆発力がフロアを強引に揺さぶる。久しぶりに体験する容赦の無いインダストリアル系のサウンドは、ここまで徹底されると清々しくもあるが、途中でContactへと移動し友人と談話したりと後半に備え休憩をする。そして再度STUDIO Xへと戻るとプレイは既に終盤で、エレクトロ気味なぎくしゃくとしたビートもあったりエグいシンセで神経を逆撫でしたりと、勢い一辺倒ではなくリズムにも変化を持たせて序盤とは異なる攻め方も見せていた。

Jeff Millsは一旦Baerの音を切り、仕切り直しで再度プレイを開始する。地響きのようなノイズからビートレスな展開で何かのインタスレーションを思わせる流れは、これからの壮大なドラマを予想させるようだ。重厚で創造力を喚起するシーケンスが浮かび上がり、未知なる空間の探求へと誘われる。次第に引き締まったキックが入ればビートは動き出し、知覚を刺激するホットなシーケンスとの反復の作用がファンクネスを生み出していく。Baerに比べると随分と贅肉を削ぎ落としながらも骨太な骨格が浮かび上がった曲が中心で、音の一つ一つまでも明瞭に浮かび上がりながらもタフなグルーヴを生む。スペーシーなシンセの反復は催眠的だが、パーカッシヴなリズムが目を覚ますように肉体を刺激し、早くもフロアは激しく揺れ動いていた。蒸し返す蒸気に包まれたフロアはまるで天掛ける宇宙船か、未知なる宇宙旅行へ出発するような感覚もあるが、しかしそれ以上にBearの冷気漂うテクノとは対照的な人間臭く熱き音が体を突き抜ける。中には覚醒的なアシッド・トラックをプレイする傍ら、TR-909を操りライブ感溢れるビートを被せる刺激的な瞬間もあり、期待するいつものファンキーで図太いグルーヴが炸裂していた。全く止まる事を知らない怒濤の展開だが、しかし荒くれるマシンビートは決して無感情ではなく、むしろ血の通った熱さを伴うファンクネスが溢れているのがやはりMillsらしい。熱気に包まれたフロアはストロボライトの点滅も伴って昂揚が高みへと達し、高速に畳み掛けるビートで心身共に叩きのめされる。殆どフロアの後ろ側に居たのでどんな機材を使っていたか確認は出来なかったが、TR-909だけではなくアシッド系のマシンも用いていたのだろうか、リアルタイムで演奏しているように聞こえたアシッド・ベースもこの日の特徴だった。這いずり回るようなトリッキーなベースラインがうねり、簡素なドラム・マシンとアシッドのベースだけのリズムだけで踊らせる瞬間は、正にMillsの専売特許だろう。終盤にかけてはなだらかにテンションを落としながらも、懐かしくもバキバキの"Life Cycle"で芯の太いハード・ミニマルへと回帰し、前のめり気味な勢いで再度ピークへと達するように加速する。ズンドコとした芯の詰まったキックに鋭利なハイハット、催眠的なシンセのシーケンスはファンクとスペーシーさを伴い、イマジネーションを刺激する宇宙を展開し受難に満ちた宇宙空間を駆け抜けるのをイメージしているのか。タイムテーブルでは5時クローズだったので当方もそれに合わせて遊んでいたものの、その時刻を過ぎても全く終わる気配はなく、当日は予定があった為に5時半には現場から切り上げる事になった。意外にもハードでファンクネス溢れるプレイは予想外でいつものMillsらしさに安堵しつつ、宇宙遊泳に捧げるコンセプチュアルなDJセット…とは結局何だったのか、謎が残る点もあった。また昔の大ネタのクラシックを多用し素早く矢継ぎ早に展開するプレイはもはや忘却の彼方ではあるが、しかしシンプルなミニマル・テクノを丁寧に繋げながら一本筋の通ったハードかつミニマルな世界を持続させるプレイは見事に成熟へと達しており、やはりMillsの世界観は唯一無二であると感じられたのも事実なのだ。

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