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2016/6/10 Lose Yourself @ Sankeys TYO
2015年3月、ベルリン・ハウスシーンの魅力的なDJ/アーティストをフィーチャーするというコンセプトで立ち上がったLose Yourself。一端はAirの閉店と共にパーティーも立ち消えになるかと思ったが、Airの跡地に新設されたSankeysで目出度く再始動する事になり、その再始動の初回にはAirでと同様にIan Pooleyがゲストとして呼ばれる。そして日本からはTakahashi Kuniyuki、パーティーのレジデントであるMotoki a.k.a. Shameらが出演し、Sankeysという新たな場所でどんな軌跡を描き出すのか。
生まれ変わったクラブへと入ってみると、メインフロアの側面にあったスピーカーは撤去されその分だけ余裕が感じられるフロアへとなっており、内装はレンガ造りと何だか海外のストリートを思わせるのが新鮮だ。天井にはネオンライトの照明も付け加えられブース周りも視界が良くなり、Airの伝統が積もった味わいとはまた異なる魅力を持っており、何より前後合わせて4基のスピーカーでしっかりと音も出ていたので一安心。そんな中でMotoki a.k.a. Shameがドコドコと図太いキックと抜けの良いパーカッションが打ち乱れながら、深い闇に溶け込むようなエレクトロニックなディープ・ハウスをプレイし、じわじわと攻め立てる。刺激的な激しさやリラックスした開放感でもなく、密閉されたクラブという空間の中で粛々とエネルギーが燻るような内向的な音で、早い時間帯を意識した展開だ。決して派手ではないがミニマルな性質もあるグルーヴにファンキーさや艶っぽさを散りばめ、冷気を帯ながらも荘厳な背景さえ浮かんでくる。中には"Ground Loop (Fouk Remix)"のブギーなディスコ・ハウス風もプレイし弾ける高揚に包まれる瞬間もあるが、やはり一瞬の爆発力よりは流れや持続感を意識したミックスで上手く場の空気を作っていく。後半ではよりヨーロッパらしい妖艶な色気を伴いながら、覚醒感を誘うドラッギーなメロディーでも酔わせ、テクノとハウスの中庸を自然と綱渡りする熟練を感じさせるプレイで魅了した。

Kuniyukiはいつも通りライブ出演だがPCとキーボードにRoland TR-8、そして何とTB-3まで加わり以前よりも更に進化している。初っ端から躍動的なパーカッションが弾けトライバルな空気を生み、そしたTR-8の乾いて規則的なマシンビートが炸裂し、肉体の内側から震撼する揺さぶりで構成を掛ける。Kuniyukiらしい神聖な響きと言うよりは呪術的な訝しいスピリチュアルな加減か、昔の温かみや優しさに満たされたディープ・ハウスではなく、リズムが前面に出て攻撃的な気迫に溢れている。秩序を守るように淡々とハイハットが刻まれ、それとは対照的に有機的で豊潤な響きのパーカッションが響き渡り、更にキーボードでメロディを演奏する事でダイナミックかつ柔軟性のある世界観を作り上げるのだ。たった一人のライブではありながらまるでセッションを繰り広げているかのようで、しかも全く切れ目の無い流れはDJプレイ的でもあり、流石に長くライブ活動を続けているだけあって円熟の上手さだ。贅肉を削ぎ落とし骨格が浮かび上がったビート/リズム中心のハウスは、猛々しく野性味さえ感じさせ、しかしエレクトロニックな音はTB-3によるアシッド・サウンドも加わって中毒性も滲む。中盤には奇妙なシンセの鳴りがヒプノティックな感覚を生む"Newwave Project #11"も披露し、ディープ・ハウスの心地良さにサイケデリックな空気も溶け込むなど、Kuniyukiの音楽性にも変化は顕著だ。オールドスクールな味わいのハイハットやクラップ、そしてヒプノティックな電子音が混ざりながらけ猛々しいビートの流れとなり、一瞬たりとも緊張の途切れない怒濤のマシン・ライブは、Kuniyukiのアグレッシヴな内面が鬼気迫るように溢れ出すようにも感じられた。

そして程良い時間帯からIan Pooleyの登場。最初から遠慮はなくもっさりと重いキックと壮大な音響を伴うテクノ/ハウスで、温度感を上げる事はなくひんやりとした音調で濁流のような勢いで攻める。硬質で密度の高いキックが肉体を震わせ、ドラッギーというかトランシーと呼ぶべきか刺激的なメロディーに陶酔させられ、夜の悪っぽい雰囲気さえもがクールに思われる。Ben Klockによる深い音響と美しいメロディーによるテック・ハウスの"In A While"も重厚なグルーヴで押し寄せ、真夜中の時間帯のパーティーらしい闇を強調したような雰囲気だ。ボイス・サンプルや効果音にメロディーなど過密な音が詰まったプレイは情報過多にも思えるが、重厚で図太い勢いに一切が飲み込まれて抗う事が出来ない。決して質感がハードだとかBPMが性急過ぎる事もないが、それでも無骨で骨太な音像が前面に出て、荒々しさを体感させるのだろう。それだけではない、Manuel Turのトリッピーなメロディに誘惑されるような壮大なディープ・ハウスの"Agrafena"もプレイするのは、Innervisionsからもリリース歴のあるPooleyらしいドラッギーな性質が表現されている。また反復を基調とした徐々に快楽へと昇り詰める展開は、あまり緩急のない平坦さが何処までも続くような単調さが無いわけではないが、しかし長い時間をかけて効果を発揮している。中盤以降は精神へと作用する恍惚に満ちたサウンドが強くなり、平坦だからこそずぶずぶと快楽に浸るには最適だ。例えばIsoleeのイゾレの陶酔感たっぷりなエレクトロニック・ハウスの"I Like It Here Can I Stay"は正にそれであり、うっとりと官能に訴えかける時間帯もある。また始発が近づくにつれて定番と呼ぶべきなのか温かみを増しながら、朝方のハウスの時間帯も訪れる。おおらかな優しさで包み込む穏やかでエモーショナルなハウス、そしてChez Damierの耽美なピアノコードが聞ける"Can You Feel It (2 1/2 Step)"も飛び出して、刺のないスムースなグルーヴで心地良く体を揺らす。そこからぼんやりと朝靄が漂う幻想的なテック・ハウスも用いて明るさも見えてくるが、しかし再度硬いリズムとミニマルな妖艶さ漂うハウスへと回帰し、フロアを暗闇の中でこそ映える恍惚へと染め上げる。毒々しくさえもあるエグいシンセは享楽的ではあり、ハマったら抜け出せない麻薬的な魅力でフロアを支配し、昨年同様に現在のPooleyの音楽性が十分に発揮されていた。

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■Kuniyuki Takahashi - Feather World(過去レビュー)
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