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2016/7/22 FRUE -To the Moon and Beyond- @ Unit
知名度ではなく、まだそれ程知られてはいなくても間違いのない実力を持ったDJ/アーティストを招致し、日本のパーティーに新風を巻き込んでいるFRUE。今回はテクノを聴く者ならば恐らく大半の人がご存知であるThe OrbのAlex Patersonを呼んだのは、一見前述のコンセプトには反している。しかし、アンビエント黎明期から活動しテクノやハウスにヒップ・ホップやダブ、そしてロックまでを自由に繋ぎ合わせユーモア溢れる世界観を創るPatersonのDJは、唯一無二と言っても過言ではなく、今回はそんなプレイをオープン〜ラストの6時間で体験出来るのであれば、貴重な体験を提供する意味に於いて決して間違いではない。
今回は折角の機会なのでオープンから行こうと思っていたものの、仮眠をしていたら寝坊して現地入りは25時前。既にAlex Patersonのプレイは開始から45分位は過ぎていたが、序盤はやはり緩いレゲエやダブ中心。横にぬめっと滑るようなグルーヴでずぶずぶと深みに嵌まり、しかしなかなかの良い出音で低音も震えながら迫って体を振動させ、重低音の迫力は十分だ。そんな中にいきなり西洋の民謡みたいな曲やロンドみたいのを混ぜ込んでくる予測不可能、奇想天外なPaterson流のウルトラワールドが早くも炸裂。意外にも早めにグルーヴは走りだし、ストリングスが美しく映えるテック・ハウスやベーチャンの官能的音響を放つミニマル・ダブの"Q1.1/I"をプレイすると、少しずつぶつ切りで聞こえてくる曲はThe Fieldの"Over The Ice"。ある曲をプレイしている間にも、他の曲のネタとなる部分をコラージュ的に混ぜ込みながら、常に何曲かが鳴っているようなプレイはごちゃごちゃとしながらも愉快痛快な勢いに飲み込こんでいく。ズンズンとグルーヴィーな4つ打ちセットでフロアを揺らしつつそこにちょこちょこと曲のパーツを落とし込み、丁寧で規則正しいミックスとは異なるスタイルではあるものの、そのトリッキーにも感じられるネタの出没は大きなカオスのうねりを生み出し、引いては寄せる波の如く大胆かつ躍動溢れる流れとなる。ある時はテクノな曲に少しずつ"Spastik"のリズムだけを入れては消して、そして長く焦らしてからここでようやく"Spastik"をフルで聞かせる辛坊強い展開もありつつ、そこからイタロ調のビキビキなシンセベースが走ったり、"The Philly Bus Stop (Beard Science Disco Dub)"の煌めくブギーなディスコもプレイしたりと、もう笑ってしまうような楽天的なプレイは痛快だ。その流れでGoody Goodyの"It Looks Like Love"で色っぽく官能に包み込む瞬間もあり、全く先の読めないジャンルが振れまくる展開は、それ故に色々と飛び出す音に飽きを感じる事はなく嬉々としてしまう。そしてエッジの効いたチープなエレクトロからヒップ・ホップ、またレイブ調のブレイク・ビーツに明るいシンセ・ファンクまで縦横無尽なプレイは更なる拡大を続ける。そんな流れの中に突如として展開を壊すように高速の"Blue Monday"から"I Feel Love"を瞬間的にプレイし、そこに続く4つ打ちのテクノに上にKLFの「Chillout」の上モノを被せる展開に懐かしさ満載で大興奮。更にはDerrick Mayの原始的テクノな"MS-6"も繋げて、その余りにもクラシカルな選曲に驚きを感じつつも感動的だ。ピークの時間帯は特に4つ打ちテクノが続いて、派手で分かりやすい展開のある曲を用いて、とにかく上げ上げで無心になって踊れるようなプレイを心掛けたいたようにも思う。序盤は忙しないネタの出し入れをいていたプレイも、いつしか曲その物を活かしたプレイへと変遷し、ピークタイムらしく奇をてらう事なく高揚感を持続させるプレイだ。そして待っていたように投入された曲は、まさかの"Strings Of Life"。玉石混淆にも思うセットだからこそと言うべきか、その中でこの曲の美しさが際立ち6時間のセットの中に一瞬のドラマを作り出すようだ。

そこからまた勢いのあるテクノに戻り、ベースはうねりリズムは跳ねピークタイムはまだまだテクノ中心。時折、古くもポップなパンクやロックン・ロールを混ぜ混んでがらっと雰囲気を変える展開もあるが、それも幼少期はパンクを好んでいたルーツの現れだろう。そしてThe Orbの代表曲である"Little Fluffy Clouds"は土着臭のするバージョンでプレイしファンが待ち望んでいた瞬間を作ったり、そして泥沼にはまったような粘性の強いダブ・テクノでテンポを落として、徐々に真夜中の勢いに任せたプレイは減っていく。それでも縦横無尽なプレイは理知的で計算されたとのではなく直感的なアイデアを基にし、そして何よりもシリアルではなくユーモアが感じられる点がPatersonらしい。ダンスミュージックは自由であってよいという事を体現するプレイは簡単なようで難しいが、この日のPatersonのプレイは正にジャンルからの解放を体験させてくれた。そして5時頃からは遂にルーツでもあるダブワイズな選曲が現れ、カリビアンな南国風の爽快な響きや解放感ある残響、緩く脱力したグルーヴでぬちょぬちょと湿らせ、ダブのぶっ飛ぶ音響でフロアも熱狂から和みへと変遷する。その突き抜けた多幸感や明るさには自然と笑みも溢れ、疲労の溜まった体には脱力した緩いアフタービートが丁度良いのだ。心地良い残響に包まれながら音にゆったりと身を任せ足踏みし、酩酊したようにぬるぬると踊る朝方、フロアは完全に至福に満たされていた。ダウン・テンポも混ぜつつ終わりに近づくも、6時からのアンコールで再度ずっしりビートを刻むテクノやハウスで盛り上げるが、もう既に闇を抜け去ったフロアは大らかな雰囲気でリラックスしていた。そしてラストの曲はBlade Runnerの"Tears in Rain"、近未来都市の夜明けを思わせる感動的な朝を迎えるドラマティックな流れに、Patersonの懐の深さを感じずにはいられない。結局6時間越えのセットは言葉通りに何でもありのウルトラワールドで、無心になって音を浴びて踊れるジャンルレスなダンスミュージックのプレイとして、実にPatersonらしい世界観だった。本人も終始楽しんでいるようにプレイしていたのは誰もが感じたであろうし、きっとあの場所に居た全ての人がハチャメチャなダンスミュージックに飲み込まれ、長い一夜は満足したものになったに違いない。

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