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Petar Dundov - At The Turn Of Equilibrium (Music Man Records:MMCD042)
Petar Dundov - At The Turn Of Equilibrium
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Labyrinthを代表するアーティスト/DJでもあり日本でも人気を獲得しているPetar Dundovは、しかし一体何処へ向かおうとしているのか。美しいシンセのメロディーラインや長尺な大作志向は得も言われぬトランス感を生み、彼の個性/武器とはなっているものの、ここ数年は成熟と言うべきか勢いのあるグルーヴ感よりも旋律を意識して聞かせる作風がベースになっている。2年半振りとなるアルバムも全くその路線から変わる事はなく、自身の作風の完成形を作り上げている。本作に於いてはKraftwerkやVangelisに影響を受けて制作をしたそうだが、特に後者の影響が感じられるのは"Then Life"だろう。ビートレスな構成だからこそ羽をゆっくりと広げるようなシンセの美しいメロディー、壮大さを演出する荘厳なストリングスの響きが際立ち、その音楽はサウンドトラックかまたは交響曲にも感じられる。"New Hope"はKraftwerkの影響だろうか、ユーモアの感じられる牧歌的なシンセが戯れるように鳴り、大きな展開を用いる事なく気の抜けたような作風は電子音楽を自由に用いたジャーマン・プログレを思わせる。勿論"The Lattice"のようにしっとりしたキックが刻むダンス・トラックもあるが、これにしても決して図太いリズム感がある訳でもなく、悲壮感にも感じられる繊細なメロディーを軸にストーリ性さえも含むようなドラマティックな展開で惹き付ける作風だ。他にも残響の広がりによる空間の奥深さに官能的なピアノが夜の艶を演出する"Before It All Ends"、生っぽいドラムの刺激にすっと伸びる光沢感のあるシンセが近未来のSF志向なイメージを植え付ける"Mist"、ダウンテンポなおかげでより哀愁の度合いが強くなった"Missing You"と、それぞれ繊細なシンセや音響を活かしながらもアルバムの中で変化を生み出す事にも糸目を付けない。どれも抑圧なグルーヴからは解放されながら、芸術的にまで思う程に綺麗な旋律とコード感を尊重している。この路線ではもうこれ以上は無いのでは?と思う程に完成されており、後は逆にフロアでの肉体的なグルーヴを打ち出した作風も久しぶりには聴いてみたいとも思うが、それは我侭だろうか。



Check "Petar Dundov"
| TECHNO12 | 12:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
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コメント
どうもです。前にこの人のアルバムを視聴したような記憶があって、そのときはいまいちに思ったのですが、改めて今視聴したら結構いいかもと思いましたw ちょっと購入を考えちゃいますね。
しかし、レビューを拝見した限りですと、ヴィンス・ワトソン(一枚しかアルバムを持ってませんが)が妙に流麗な上モノに凝っていって曲の勢いがスポイルされていたのを連想してしまいますね。

ところで、Petar Dundovのこのアルバムの収録時間を教えていただけるとうれしいです。
| ありたん | 2016/08/10 3:21 PM |
>ありたんさん
曲の勢いがスポイルされたまでとは言わないですが、確実にグルーヴ感よりは装飾を重視した作風に傾いてますよね。なかなかいないタイプなので、これを極めるのもありだとは思います。
収録時間は77分でした。
| マチュ | 2016/08/10 6:53 PM |
収録時間教えていただきありがとうございます!
余裕があったときに、購入検討しますね。
| ありたん | 2016/08/12 3:18 PM |
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