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Yuri Shulgin - Modeight (Modernista:modeight)
Yuri Shulgin - Modeight
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今年の初頭にリリースした「Polyphonic Mind」は生演奏主体のジャズ×ハウス(にアシッドを少々)な作品で、それはどちらかと言うとかつてのMistanomista名義を思わせる音楽性だったが、この新作は逆にローファイーなアシッド・ハウスなのは面白い。当ブログでも何度も紹介しているYuri Shulginはロシア系のアーティストで、2011年にはEthereal Soundからもジャジーなディープ・ハウスをリリースするなど、ロシアン・ハウスが盛り上がる中で頭角を現した一人だ。デビューからEPのみしか制作していないものの、当人が演奏家でもある事もあってかその作風は表現力に富んでいる。いきなりカタカタとした安っぽいキックやハイハットにハンドクラップのビートで始まる"East West Connection"は古き良き時代のアシッド・ハウスを思い起こさせるが、豊かな色彩と動きのあるメロディーや差し込まれる奇妙な電子音が何ともユーモラスで、安っぽい味わいの中にもダイナミックな音楽性が閉じ込められている。"Nervous Arp"はよりコズミック感のある電子音を用いて穏やかに宇宙遊泳をするようなディープ・ハウスで、その煌きのあるメロディーは時にアシッド風にエグくなったりエモーショナルになったり変調するが、終盤は崩れるように混沌へと突入する作風が面白い。"Morning At Home"はより艶かしいフュージョン的なシンセの旋律がジャズ・ハウス色を強くしているが、下で刻んでいるビートは初期シカゴ・ハウスのそれでチープ感が発せられており、爽快な多幸感の中にもアシッド・ハウスの毒を忍ばせている。前作に収録されていてもおかしくない"Modular"は、生演奏主体のジャズ・ファンクのグルーヴに覚醒的な電子音のメロディーを被せ、セッション性の強いMistanomista初期作品のアップデート版にも感じられる。とつらつらと書いていると、結局は「Polyphonic Mind」と同様にアシッド・ハウスとジャズが下地にある事に気付いた訳だが、単にアシッド・ハウスの焼き直しではない所にShulginのマルチ・プレイヤーとしての才能が現れているのだ。



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