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Byron The Aquarius - Euphoria EP (Sampling As An Art Records:S3AREC07)
Byron The Aquarius - Euphoria EP
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2016年の初頭、突如としてSound Signatureからデビューを果たしたByron The Aquariusは、デトロイト出身で現在はアトランタ在住のキーボーディストだ。OnraとのユニットであるThe Big Paybackとして、そしてFlying Lotusの作品にもキーボードとして参加するなど、よくよく調べてみると才能の片鱗を見せていた訳だが、2016年の2作目は何とWild Oatsからリリースとその躍進にはどうしたって目が留まる。そして今年の3作目はS3Aが主催するSampling As An Artからと、デトロイト・ハウス系を好きな人にとっては注目の的の一人だろう。本作のスタートを告げる"Intro"はヒップ・ホップのリズムに優雅なストリングスと美麗なエレピを纏わせ、優雅な船出を演出するようだ。続く"The Love Below"でグルーヴは軽快に走り出すが、ここでも流暢なキーボードのコード使いと優しいヴィブラフォンの響きが温かみのある音楽性をもたらし、DJ的と言うよりはやはりキーボーディストとしての手腕が光っている。そして分り易いタイトルの"Coming To Detroit"、これはざくざくとしたリズムが心地良いメロウなインタールードで、その先にはフューチャー・ジャズとでも呼ぶべきしなやかなリズムを刻み優美なピアノ使いに酔いしれる"The Essence"が待ち受けている。裏面へと変わるとS3Aとの共作である"Nights in Tokyo"が始まるが、街中のノイズらしきサンプリングやマイナー調のメロディーと弾けるベースから生まれる漆黒のハウスは、KDJスタイルのデトロイト・ハウスを強烈に踏襲している。鋭角的に切り込む硬いビートが強烈なヒップ・ホップの"Spacing Out"は、しかしそれでも艶のあるシンセワークがフュージョン的でもあり、最後の"Memories of Kenzu"は特に鍵盤演奏を主張したファンキーかつメロウなハウスで、胸の中にしみじみとした感情が湧き起こるだろう。ハウスを軸にヒップ・ホップ、ジャズやフュージョンの要素を自然と織り交ぜ、インタールードも使用してEPながらも展開のある本作は、単にツールとして以上の演奏者としての表現力が発揮されており、結果的にはデトロイト・ハウスのリスナー以外にも訴求する魅力に溢れている。



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