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MASANORI NOZAWA
MASANORI NOZAWAの初のアルバムは美しく情熱的なテクノ/ハウス、バレアリックなムードも。リミキサーにはXtalやInner ScienceにHiroshi Watanabeなど。2枚組で充実した力作です。12/27リリース!
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2016/10/9 Circus Tokyo 1st Anniversary -1Night 1DJ- Fumiya Tanaka @ Circus Tokyo
Amate-raxiから生まれ変わりCircus Tokyoがオープンしてから一年、その間に渋谷界隈のクラブでもニューオープンが相次ぎ、にわかにクラブの復権が感じられなくもないこの頃。そんな状況の中でCircus Tokyoがアニバーサリーに抜擢したのは、日本のテクノ・シーンを長きに渡り引率してきた一人であるテクノ番長こと田中フミヤだ。ベルリンに移住してしまった今では日本でロングセットを体験出来る機会は希少になっており、それが1Night 1DJなら尚更だ。しかしこのアニバーサリーだとしてもオープン〜ラストでの単独プレイを任せられる人は決して多くはない。敢えて外タレではなく日本人のレジェントを起用した辺りに、このご時世の中でクラブやパーティーの本領を問うような意思も感じられる一夜は如何に。
23時オープンから30分程経ってから現地入りすると、既にフロアには2~30人程の熱心なファンが集まっているのは期待の現れだろう。この日はパイオニアの特設スピーカーが持ち込まれていたのだが、馬鹿でかい音量に頼る事なく鮮明な高音から立体的に迫る中音と低音がバランス良く鳴っており、快適な聞こえ方ながらも体感的な迫力も十分だ。まだパーティーは始まったばかり、湿り気を帯び滑ったようなズブズブの、そしてジャズのセンスも感じさせる、つまりはVillalobos系のハウスをプレイし随分とダウナーな感じだが、すぐに淡く仄かな情緒を放出する"Fresh (Sprinkles Alt. Mix)"のディープ・ハウスへと移行する。そこからのぶれる事のない4つ打ちのディープ・ハウスの選曲は半ばクラシカルな響きもあるが、感情の激しい昂ぶりを誘う事はせずに黙々と低温な空気を保ちながら、闇の中から手を差し伸べられて暗闇へと入っていく。Jordanによる"Body, Curtain, Advance"ではロウでささくれだったビートで激しさを増すが、覚醒的な呟きで誘われるようで上げるよりは浸食される感じで、フミヤの沼と呼ばれる世界観が徐々に現れ始めていた。

しかし日が変わる頃には早くも非4つ打ちの崩れたビートでぎくしゃくとして捻じれた揺さぶりをかけつつ、勢いを増したり弛めたりしながらフルートらしき笛の音色も聞こえたり、掴み所のない艶かしい官能を見せる。と思っている内に土着的なパーカッションが弾ける木魚的なミニマルへと変遷し、更にはアタックの強いテクノ寄りなミニマルへと移り変わるなど、この日はじっくりとしたグルーヴながらも意外にもどんどんと景色が移り変わるような変容が感じられる。いつの間にかフロアは自由にステップも踏めない程に人で埋まっており、そのせいか何だかフミヤのプレイも温度感を伴いフロアを刺激するようだ。そしてGene Huntの"Jazzie"では明らかにアッパーな流れへと突入し、ミステリアスなオルガンの旋律や切れのあるファンキーなグルーヴで疾走し、フロアには高揚感や熱気などのパーティー感も漂い始め盛り上がる時間帯へと突入する。そして重いバスドラとスネアによる重心の低い無骨なミニマル・テクノに遷移すれば、プレイの勢いはピークへと向かい始める事を示唆するようだ。膨張する低音と激しいパーカッションに身を打たれつつも、呪術的なボイス・サンプルは意識を微睡わせ、肉体的にも精神的にも刺激が迫る展開にフロアが波のように揺れていく。時には血が滾る熱の篭ったファンキーなボーカル・ハウスのFrits Wentinkによる"Blaise Montoya"など織り混ぜ、ミニマルという音楽性の中にも大胆な脈動を盛り込んでいく。そしてRon & Chezの"Space Ridims"までもプレイし、跳ねるようなリズム感重視のディープ・ハウスで、しかしそれすらも骨格が浮き出たシンプルさがミニマルの流れに適切に枠組みとしてはまり、テクノ/ハウスに関係なく流動的な展開がミニマルという質によって紡がれていた。

荒い音質を伴うハードなテクノにオールド・スクール感のあるシカゴ・ハウス、そして再度Ronによる耽美なピアノと硬めのキックやパーカッションによるハウスの"Feel The Rhythm"も混ぜ込んだりと、一時期のミニマルにどっぷりはまっていた時期に比べると随分とハウシーだ。しかしそれらを自然と聞かせるプレイはやはり熟練者たる技術の賜物だろう、幾重にも分かれた細い糸の中から正解を手繰り寄せるように曲を選んでいき、淡々とした様子ながらも途切れる事なくグルーヴを繋いでいく。そうこうしている内に再度ミニマルなテクノへと回帰し、メロディーではなくリズムと執拗なループによって時間軸を失わせるような嵌め方により、熱くなっていたフロアには冷気が満ちながら平坦ながらも途切れる事のない流れを作り出す。単純さを強調すべく無駄を排し音の隙間が目立つ曲でループによる展開を軸に、キックやパーカッションが前面に出る事でリズムがスムースに走って行く。それは上昇気流を生み出し、これぞミニマルの真骨頂とでも呼ぶべき出口の無い抜け出せない迷路へとはまっていくようで、得も言われぬ恍惚がフロアを包む。FP-Onerのトライバル感もあるテック・ハウスな"Gather Strength"も使用したのには驚きだが、BPM早めにプレイする事で空高く浮遊するような流れも作ったのは見事だった。

4時過ぎからは緊張感もやや後退し、線の細さも活かした繊細なグルーヴと酩酊感を匂わせる上モノも用いて、ふらふらと酔って千鳥足になるような揺れで撹乱させる。キック自体はしっかりと地に根を張っており図太いものの、贅肉を削ぎ落とした如くあっさりとした鳴りで、チリアン・ミニマルのするめのように効く持久性のある味わい聞かせる。その流れでじんわりと低温のエネルギーを溜めながら、再度躍動するするミニマルへと戻ったり、Grainのファンキーなボイス・サンプルを用いたトライバル系の"Untitled B2"をピッチ遅めにプレイしたり、変則ビートでつんのめり中毒的な上モノが広がるエキゾチックなハウスなど、緩急と幅のある選曲に何だか盛り上げようとするフミヤの意志さえも伝わるプレイに、フロアから全く人が減る事もなくパーティーのテンションは高いままだ。と筆者は5時過ぎには疲労のためパーティーから離脱したものの、当然の如くパーティーは11時位まで続いていたようで、半日にも渡ってフロアを作り続ける手腕には今でも驚かずにはいられない。一時期のミニマル隆盛時代に比べるとハウスの要素が再度増えている事、そして精神に作用する深みよりも肉体に響くグルーヴがある事、それらは1年半前に体験した以上に馴染んでおり今も尚DJとしての進化の最中にある事を感じられた一夜だった。

■Fumiya Tanaka - Mur Mur - Conversation Mix(過去レビュー)
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■Shift to the other time - KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006(過去レビュー)
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■Fumiya Tanaka - DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE](過去レビュー)
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