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2016/10/14 DBX Live @ Liquidroom
最近はめっきりリキッドルームでのパーティーは減っているものの、時折昔からのテクノ/ハウスのファンが歓喜するような一夜もあり、正に今回のパーティーがそれである。スカスカのミニマルを極めた一人Daniel BellがDBX名義でのライブを披露するのはある種の様式美を体験出来る基調なものだが、日本からは復活を果たしたDJ Shufflemasterが久しぶりのライブを披露し、YenvikというユニットでSEKITOVAとYuma Kodaも珍しいライブを行い、そしてDJとして経験値十分なTaroとKabutoも参戦と、テクノ好きならば惹かれるのは極自然な充実したメンバーが揃った。
この夜は短期決戦であろうと予測し、オープンから15分程と早い時間帯に入店。予想通りフロアはがらーんとした状態で、そしてフロアの後方は恐らく風営法対策のためか照明が明るめに点いており、そのせいでフロアの空いた具合も目立ってしまいパーティー感が損なわれていたのは残念。それはそれとして、Taroはそんな難しい状況の中でも初っ端から上げ目に厳つく武骨なテクノをプレイし、ごりごりとした質感とファンキーなパーカッションによってリズム感抜群の攻めを見せる。音的にはやや野暮ったくもあるものの、叩きつけるような硬質なリズム帯やささくれだった粗さがファンキーさへと繋がり、突進力や破壊力によってフロアをロックする。一本調子な点に感じる瞬間もあるものの、頭を前後に揺さぶる肉感的なグルーヴに飲み込まれ、全く止まらない勢いが続けばいやがうえにも踊らずにはいられない。ガツガツと地中に杭を打ち込むようなエネルギッシュなリズムの刻み、時折入る効果的なボイス・サンプルなど、無機的なテクノではあるが肉体の鼓動と共振するようだ。非常に貫通力のあるテクノ・セットで、全くぶれる事のないテクノへの敬意さえ感じられる展開だが、そんな中で石野卓球のエロティックな"Rapt In Fantasy"が投下されたのは驚きだ。官能的なシンセのメロディーは当然だが、フロアでの骨太な鳴りも十分にあり、ハードな流れに持ち込んでも違和感なく鳴る機能的なトラックである事を再認識しつつ、そこからまたリズム重視のハード・テクノに戻り余韻を断ち切るように切れ味鋭い締めを見せた。

次はDJ Shufflemasterのライブだが、この頃にはフロアにも人が集まりだしようやくパーティー感が出てきていた。金森の周りを囲むようにPCや複数のハードウェアが設置され、その中にはTRらしきリズムマシンもあるのを見るとようやくハードウェア回帰をその身に体感する。いきなり痺れるようなベースの重低音とマッチョで太いキックが疾走し、のっけからハイテンションでアクセルはトップギアだ。PCやハードウェアを操りつつ、時にはTRと思われる機材に手を出すとTRらしいパーカッションも乱れ打ちながら、激流のリズムとなって攻めてくる。しかし時にはブレイク・ビーツ気味の変則リズムや、鈍い電子音を背景に散りばめるおかげか、普通の直球テクノとは異なるエクスペリメンタルな要素もあり、休止前のShufflemasterを何となく思わせる。緩急を大幅に盛り込む事で、特にスピード感のある曲は空間を切り裂くような疾走感が活かされ、そして刺激的なSEも導入し荒れ狂う暴風雨が到来したようだ。そしてアシッドなサウンドも用いられたブレイク・ビーツもあったり、テクノを下地にしながらもリズムや音響に拡張性や多様性を含んでいて、40分のライブだったものの十分にライブらしさを体感出来る内容だった。

そしてゲストのDaniel BellによるDBX名義のライブは、以前と変わらずどでかいミキシング・コンソールにTRを含めた2〜3台のハードウェア、そしてマイクと彼が創作する音楽と同様に必要最低限の機材だけのようだ。不気味なボイス・サンプルのループから立ち上がり、徐々にキックやパーカッションが付け加えられていく。しかし、スカスカの贅肉を削ぎ落としたミニマルな構成は簡素かつ地味だが、決して味気ないのではなくファンキーに鳴っている。前述の情報量の多いShufflemasterのライブとは対照的なシンプルなグルーヴは、しかし音数が少ないが故に一つ一つの音に芯があり強靭な強さを持つのだ。序盤には"Baby Judy"もプレイしていたが、その際にはBell自身が呟いてトラックにファンキーな要素を付け加え、そして必要最低限のキックやスネアと電子音によって執拗なミニマル・ファンクへと突入する。平坦で起伏の無さにもかかわらず飽きを感じる事は全くなく、逆にミニマルを極めたグルーヴは繰り返しの構成により精神を麻痺させる効果を生み出すのだ。特に"Losing Control"では麻薬的な呟きの効果もありじわじわと精神を浸食し、ズブズブと恍惚たっぷりのトリップ感を放出する。その後もほぼリズムとBellの呟きだけを用いて音の抜き差しを行う事で微妙な展開を作り、拡張ではなく収束というミニマルという質を徹底的に慣行する。決して派手な展開はなくむしろ地味に位置する音ではあるものの、反復による快楽が時間を経る毎に増していくのがミニマルなのだ。ラスト直前には彼の曲の中ではディープ・ハウス寄りの"The Symphony (Can You Feel It)"をプレイしたが、しかしそれすらもオリジナルより情緒性を抑制し簡素なリズムによるファンキーさを増したアレンジで、随分と骨格が目立つ荒々しさが際立っていた。60分に渡ってシンプルを極めたファンクなライブは正に過去にDaniel Bellよって産み落とされたミニマルであり、新しさは全く無いもののオリジネーターとしての様式美を確立していた。

そこからDBXが作り出した雰囲気を引き継いで、スカスカのトラックによる味わいを削ぎ落とし、いつものエモーショナルなプレイとは異なる機械的なビートを刻むプレイで開始したKabuto。ハウスのビート感が無いわけではないがパーカッションやキックの硬いアタックが強く、滑らかというよりはがつがつと前のめり気味にさえ感じられるテクノの攻めだ。序盤はかなり感情を排しながら無機質で厳つい上げ方だったが、次第にパンピンなRelief系のシカゴ・ハウスも上手く当て込んで勢いを殺さずにファンキーな味を出していく。中盤以降にはKabutoらしい淡く仄かなエモーションも発するハウスも用いてはいたが、それにしてもBPMは高めでアッパーな調子でぐいぐいと攻めていたのは、小箱とは異なるLiquidroomの大きなフロアを意識していたのもあるのだろう。リズムの上には微かにパッドなども浮かび始め、スピード感のある曲を軸とした選曲との相乗効果でハイテック感も増して高揚へと上り詰め、最後は儚さが余韻となるアンビエントで消え入るようにプレイは終了。1時間という短い枠だったのでやや駆け足的な印象だったのだが、やはりもっと長い時間をかけて聞きたいと思わせるDJだ。

最後にはYenvikのライブが控えており興味はあったものの、金曜の夜は体力的にしんどく始発の時間に合わせて後ろ髪を引かれながらパーティーから離脱。パーティー自体は非常に硬派なテクノを存分に体験出来て期待通りだったが、後方が明るいフロアや朝5時までという制限など新風営法に則った運営は、何となくパーティー会場としては物足りなさを感じないわけではなかった。リキッドルームとしては今後はロングセットを得意とするDJはもう呼べないではという懸念が残ってしまった。
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