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2016/11/2 Grassroots 19th Anniversary Party !!! - DAY - @ Grassroots
随分と遠くまで来たものだ、東高円寺にぽつんと存在する小さなクラブ、もとい酔いどれ酒場のGrassrootsが19周年を迎えている。決して何百人が踊れる大きなフロアがある訳でもなく、派手なライティングや都会的な雰囲気も無いが、音楽好きやDJに愛される場所として重要な存在感を放っている。RAが特集した東京のミュージック・バーの記事でもGrassrootsが紹介され、DJ NobuやGonnoなど著名なDJのお墨付きでもある事も明らかにされた通り、ここで育ち全国規模へ巣立っていったDJも決して少なくはない。小箱だからこその友達の家に足を踏み入れたような安心感、そしてDJの自由度の高さが許される客層の許容度があり、音楽や踊る事が好きな人達が集まる素敵な酒場なのだ。そんな19周年の初日はDJ Nobu、Conomark、DJ Hikaru、YA△MAと正にこの場所で経験を積んだDJが集結した。
日が変わって間もなく現地入りすると、まだフロアはぼちぼちの人入りだが顔馴染みもいて、自分のホームへと帰った来たような安心感のある雰囲気で居心地が良い。DJブースにはConomarkが入っており、まだ序盤とあってリラックスしたムードの中でビートダウンや土臭くファンキーで、黒めのハウス中心に軽快なテンポでフロアを作っている。12時半頃には早くもフロアは人で埋まり、それに合わせてConomarkもエネルギッシュなディスコやどす黒くゴスペル風なハウスもプレイし、お得意の煮えたぎる熱さを加えていく。決してアニバーサリーだからといってアッパーにやたらめったら上げるのではなく、溜めの効いた重心の低いPファンク的な曲もプレイして、黒人音楽というベースを元に心身の内から熱量を発せさせるように盛り上げていく。そして何だか懐かしいメロディーが流れていると思ったら"Get On Up!! (Theo Parrish' Late Dub)"で、耽美なエレピの旋律と共にソウルフルなシャウトによって鈍く黒光りするハウスがぐっと勢いをつけて、そこに切れのあるリズムと生臭く湿っぽく黒光りする"Who Is He (Henrik Schwarz Edit)"を繋いだ流れは熱い瞬間で、Conomarkのブラック・ミュージックへの敬愛が感じられる選曲だった。そこからも肉体の芯から揺さぶる熱くファンキーなハウスをプレイして、パーティーの序盤の時間の役目を全う。

YA△MAはそこからかっちりとした4つ打ちと快楽的なシンセベースが走るディスコで始める。しかしフロアはパンパンに詰まりながらも決してアッパーな選曲をする事はなく、引き締まったディスコティック〜ニュー・ディスコな4つ打ちを刻んで丹念にじわじわと高揚を引き伸ばすようなプレイだ。Move Dによる"I Gave My Love"のディスコ・エディット的な曲で瞬間的な多幸感は誘いながらも、そこからも場の雰囲気を壊す事なく平坦さを活かしながら伸びやかなディスコ系のハウスで煌めく光に満ちた世界観を演出する。リラックスして和んだ雰囲気でもリズムは安定して刻まれ、その場に溶け込むように微睡みながらも多幸感があり、お酒や会話も楽しみながら程良く盛り上がれる時間帯だ。しかし途中からは着実にグルーヴは熱量や疾走感を増して、真夜中の興奮の中へと突入する。それでも丁寧にスムースな流れを保ちながらFrancois K.による爽やかでオーガニックなボッサ・ハウスの"Awakening"によって青空の広がる開放的な流れもあり、徐々に足元も浮くようなテック・ハウスも盛り込んで抑圧的ではなく自由なマインドによってパーティーは拡張を始める。実際にその後にはPowderによる実験的で不思議な鳴りの"Afrorgan"にも繋がり、そんなジャンルレスな選曲も音楽に対する許容の高い客層だからこそで、そういった選曲も決して否定されず独自の世界観として受け入れられる。そこからも土着的で粘性の高いハウスへと移行したりと行き先は全く読めず、DJのなすがままにGrassroots特有の温かく親近感のある雰囲気へと導かれる。

DJ Hikaruは祝福の雄叫びをあげる井上薫による"Ramafar"で開始。民族的なパーカッションとサバンナの草原を走り抜けるような爽快感に包まれた曲で、そこへClaptoneによる"Another Night"で官能的かつ猥雑なハウスへと繋ぐ事でDJ Hikaruらしいジャンルが入り乱れる展開を予想させる。事実そこに更に鈍くうなるアシッド・ベースが入った狂気じみたハウス等もミックスし、クロスオーヴァーなんて言葉では表現出来ないごった煮のジャンルレスな流れへと突入し‥しかし、当方は日本酒を飲んでしまったためにここから2時間程ソファーで寝てしまう。Grassrootsは福島県の美味しい地酒も用意しており、ついつい日本酒を飲んで泥酔してしまうのも習慣になっていたのだが、それもまたGrassrootsの緩い雰囲気だからこそだろう。しかし睡眠中にフロアから聞こえていたのは"Solitaly Flight"、DJ Hikaruがかけていたのだろうか、意外な選曲に更にまた夢現。

始発が始まる頃になってようやくDJ Nobuの登場だ。穏やかな電子の持続音が伸びるアンビエント/ドローンによってそれまでの世界観をばっさりと断ち切り、完全に自身の世界観を一から構築する。DJ Nobuに対しては勝手なイメージかもしれないが鋭いキレと衝動的な激しさを持つDJというところが強く、しかしいきなり繊細な音響を聞かせる選曲にやや驚きは隠せない。徐々にリズムが入ってきても大胆に上限に揺れる抑揚を付ける事は少なく、静かな波がじわじわと波紋のように広がる抑制されたグルーヴが通底し、繊細で心地良い電子音がフロアを支配する。熱量の高い黒いデトロイト・ハウスからベルリン系の冷たいテクノときて、近年はロウ・ハウスや音響系にも傾倒するなど時代に適合するその嗅覚は本物で、しかし大箱では出来ないであろうその穏やかな音響を持つテクノのプレイは、Grassrootsという場所だからこそDJの好みをダイレクトに反映させる事が出来る。朝方になるとこれまで以上に雰囲気はリラックスし、"Cosmic Race"もこの上ない美しく官能的な音響を響き渡らせ、非常に穏やかで優しい鳴りと美しく煌めく電子音がドラマチックな流れを作る。そこに繋げたエレクトロニック・ディスコもポップな感覚があるものの、淡々とリズムを刻んで盛り上げると言うよりは元々その場にあったような自然な存在感で、決して真夜中の狂騒のダンス・ミュージックではなく大らかにフロアを包み込むようだ。そこからは多少はリズムも激しさを増しつつ持続音も活かして壮大さも含ませながらも、しっかりと地に根を張った4つ打ちキックで安定感を何処までも保ち続ける。そして到来する朝焼けを喚起させる多幸感、モダン・ディスコかバレアリックか、夜の先に辿り着く朝方の幸せな時間帯を演出するTelephonesの"Kanal"によるバレアリックな空気は正にこの時間帯にぴったりで、更に郷愁たっぷりな歌モノのモダン・ディスコの"Club Anonymous (Rotciv Extended Club Mix)"を繋げてポップな音が弾け飛ぶ。Grassrootsという小さく親近感のある場所だからこその気負いのない、そしてDJ自身の好みがストレートに反映されたプレイは他のクラブではそうは体験する事は出来ないだろう。そしてSimian Mobile Discoの"Remember In Reverse"の幻想的な靄が広がるハイエナジーなハウスによってフロアは震撼し、爽快で瑞々しい朝靄の中を疾走するようだ。爆発力のあるテクノでもなくソウルフルなハウスでもなく意外や意外のプレイには驚きつつも、それでも惹き付けられるセンスはやはり今や世界を相手にするDJとしての貫禄が感じられた。

DJ Nobuのプレイが終わった辺りでもう7時過ぎ、そこからはConomarkへと変わり2回目のDJが始まっており、まだまだパーティーの終着点は一向に見えない。当方はその辺りでパーティーを後にしたが、久しぶりに訪れたGrassrootsには顔馴染みも多数いてお酒を奢ってもらったりDJとも話したりと、この温かいホーム感覚はいつだって変わらない。お酒と踊る事と、そして音楽が好きならばこの酒場はきっとその人にとって魅力的になる筈だ。
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