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2017/1/7 Hi-TEK-Soul Japan Tour 2017 @ Contact
2015年のカウントダウン、代官山Airのフィナーレを飾ったのがデトロイト・テクノの暴君・Derrick Mayだった。その後、渋谷には新たにContactなる新しいクラブが誕生したのだが、その名付け親もDerrickだったのは何か運命的なモノを感じやしないだろうか。そしてContactにその名付け親であるDerrickが遂に初登場となる今回のHi-TEK-Soulには、彼が運営するTransmatから日本人としては初の作品をリリースしたHiroshi Watanabeも参加するなど、待ちに待っていた一夜が到来した。
日が変わってから現地入りして先ずはContactフロアで酒を飲みつつ音を楽しむ事に。ブースにはDJ Alex From Tokyoが入っており、もうこの時間から?とタイムテーブルを確認すると、この日は途中からContactフロアにもメインフロアからの音を流すようで、つまりはDerrickのプレイを堪能させようとする思惑があったようだ。Alexは体を大きく揺らしてプレイする姿は変わらずで、まだ早い時間帯なので然程アッパーではないものの、その体の揺れとシンクルするようなグルーヴ感とどっしり重めの骨太な曲調の選曲。粗いリズムの中からエロティックな歌が艶ややかなハウス・クラシックスの"Bring Down The Walls"を早くもプレイし、更にキレのあるリズムが弾けるファンキーな"Mind & Body"も繋げて、サブフロアながらも全く肉体的かつ熱いプレイで盛り上げていく。音の隙間を目立たせながら躍動感を打ち出したプレイでこのまま楽しみたい気持ちではあったものの、しかし時間が来たので途中でメインフロアへと移動。

そして25時から早くもHiroshi Watanabeのライブが開始する。機材はPCだけでなくキーボードやRoland TR-8も組み込んで、その見た目からして壮観だ。開始はアルバム・タイトルでもある"The Multiverse"からで、ビートレスな状態を継続しテッキーな上物によってエネルギーを溜め、そしてビートを入れてくると一気にテンションをマックスへと持っていく。TR系の荒々しいパーカッションが炸裂し、スピード感のある展開に大仰ブレイクも導入する事で緩急を付けて激しく揺さぶっていく。続く曲は新曲だろうか、疾走感を保持しながら情熱的なメロディーが揺れ動くテッキーな曲で、暗闇のトンネルを高速でドライブするようだ。そして抜けの良いパーカッションが現れてくるとそれは"Inner Planets"、ポコポコとしたパーカッションが入り乱れる中を図太いキックがビートを刻み、過酷な宇宙空間を駆け抜けるようなスペーシーな流れ。幻想に包み込んでいく新曲も挟みつつそこから"Soul Transitions"、鈍いシンセが唸りファンキーさが爆発する渋い曲だが、ブレイクでのスネアロールの激しさが高揚も生んでいく。終盤にも新曲を挟みつつ、そこから浮かび上がってくるメロディーは"The Leonids"だ。泣きのピアノのコードも加わり感情をどこまでも熱く熱く刺激し、力強い地響きのようなキックが肉体を震わす。手弾きのエモーション爆発なメロディー、豪雨のように降り注ぐTRのパーカッション、宇宙が震えるようなビート、凄まじいまでの雷鳴轟くようなブレイクも展開し、感動と狂騒を引き起こすドラマティックな流れは正にラストに相応しい。アルバム・バージョンを凌駕する15分にも及ぶ壮大なスーパーノヴァによってあっと言う間にライブは終わる…かと思いきや、Derrickが体調不良により出演が遅れた影響で急遽ライブを延長する事に。そこでまたしても新曲を繋ぎ直して、ややドラッギーで攻撃的な電子音が痺れる曲から、そしてラストには怒涛のTRのリズムが加わった感動を演出する"Time Flies Like An Arrow"から、がらっと解放へと向かい光に包まれるような"Heliosphere"と、結果的にはアルバム『Multiverse』の曲も多めにプレイする事になった。急遽延長をする事になったライブは、最後は""The Leonids""が適切だったと思うが、これはこれで『Multiverse』の集大成らしくなったのではと思う。衝動によって展開されるHiroshi Watanabeのプレイはそこにある種の宇宙が広がっていく壮大さがあり、Derrickの直感を重視しながらも衝動によって突き進むDJプレイと似ているものもあるのではないだろうか。

タイムテーブルから遅れてやっとDJブースに入ったDerrick May、いつもなら直ぐに上げていくような印象があるものの、この日はテンポの落としたテクノ的R&Bと言うかビートミュージックと言うか、何処か悲しげで陰鬱なムードの曲から始まる。前のライブの絶頂のムードを一旦切って仕切り直しの意味もあるだろうが、何だかテンションの低さに一抹の不安を感じさせる。ただそこはやはりDerrick、その後からかっちりとした4つ打ちを刻むテクノ/ハウスでしっかりと上げていく。それでも確かにDerrickらしい鋭利なリズムや官能的な色気にタフな雰囲気を伴う選曲はらしくあるにだが、序盤は何だかいつもの荒ぶる衝動的なテンションや気迫は感じられず、フロアもそれ程興奮に包まれてはいない。しかし一時間程経過すると途中からエンジンがかかってきたのかボトムの太さは増し、ビートは跳ねるようにシャッフルし、スピード感も加わってファンキーなプレイが顕著に現れてくる。耽美なエレピが効果的も”Rejuvanating Season (Glenn Underground's Classic C.V.O. Mix)”も大胆なイコライジング捌きで抑揚を付けて、ただ優雅なだけでなく勢いのあるグルーヴとなって肉体へと押し寄せてくる。普段は比較的DJらしいDJ、例えばミニマルやディープ・ハウスの持続感を重視して嵌めていくプレイを聴く事が多い当方にとって、Derrickのプレイは野性的で直感や衝動によって突き進むタイプが故に熱く昂ぶる瞬間もあればしっくりとこない流れもあり、この日もEQを使い過ぎて何だかグルーヴが途切れ途切れな時間もあって、あぁもったいないなぁという事は決して少なくない。しかしハウスやテクノだけでなくエレクトロのビートも織り交ぜたり、アシッドのベースラインがうねったり、アフロ・ポリリズムに根付いたグルーヴが炸裂したりと、半ば強引なまでのミックスはデトロイト由来ではなくこれぞ荒ぶるシカゴ系列の音楽性だと感じさせる。そしてエッジの効いたテクノで切り刻むようなビートを炸裂させる所に、テンポを上げた"Rej"を投下した瞬間はこれぞ直感が成せるだろう、見事にフロアを色鮮やかに染め上げて興奮へと包み込む。

とぼちぼちとは楽しんでいたものの、友達からテキーラのショットを頂いたりなど飲み過ぎで途中は眠りに落ちて、朝方の"Bring Down The Walls"でようやく目を覚ます。Derrickがプレイする事でより粗雑な厳つさと官能が際立ち、シカゴ・ハウスのクラシック的な響きにやっとDerrickらしさが出てきたと肌身に感じたのがこの曲だった。朝方になっても全くテンションは落ちる事なく、寧ろムラッ気がありながらも曲によっては執拗にキックの抜き差しを延ばす事で焦らして、そしてブレイク開けから一気にピークへ持っていくプレイで爆発させる。また何だかんだでしっかりと新しい曲もプレイしていて、"Pelican's Flight"のようにじわじわと覚醒感を煽るようなプログレッシヴ系な曲やMike Gervaisのひんやりとしたミニマルが持続する"Motion"など、決して懐古的になる事はなく時代の音を盛り込みながら自分の音として表現する辺りは正当に評価出来た。そしてもう7時は過ぎていただろう、強烈なテクノの中にGino Soccioのエレクトロ・ディスコな"Remember"を自然とミックスした流れは幸せに満たされた時間帯で、そこから硬めのテクノを繋ぎ直してのセクシーな喘ぎが爆発するこれぞDerrick節な"French Kiss"も、フロアに嬉々とした奇声が上がる程の盛り上がりを見せる。まだまだテクノで盛り上がりつつもラストは唐突に曲を切ってから、うきうきと高揚する心温まるディスコ・サンプリングなハウスから最後に官能的で生々しいグルーヴが渦巻くミニマル・ジャズの"Chocopop Jazz"で余韻を残さず綺麗に終了。体調不良という影響もあったのだろうか、過去に体験した程の汗だくな程に熱く気迫溢れるプレイは残念ながら聞けなかったが、それでも彼らしさはそこかしこに垣間見えて野性味溢れるプレイは確かに存在していた。もう少々ムラッ気が無くなればという思いはあるが、良い時もあれば悪い時もある、それがその日その日に独自の世界観を作るDJの結果なのだろう。

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