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MASANORI NOZAWA
MASANORI NOZAWAの初のアルバムは美しく情熱的なテクノ/ハウス、バレアリックなムードも。リミキサーにはXtalやInner ScienceにHiroshi Watanabeなど。2枚組で充実した力作です。12/27リリース!
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2017/7/28 mule musiq presents cats Kuniyuki New Album Release Party @ Contact
おそらく日本のレーベルとしては最も世界的に成功したと呼べるmule musiq。レーベルの現在のレギュラーパーティーとして「Cats」が定期的に開催されており、潤沢なレーベル所属アーティストのおかげで国内勢/海外勢問わずに実力あるアーティストが出演し、レーベルの音楽性を伝える共に現在形のダンス・ミュージックの普及に努めている。今回はレーベルを代表するアーティストであるKuniyuki Takahashiによるニューウェーブ・プロジェクトのライブお披露目がメインになるが、海外からはフレンチ・ハウスのChateau FlightからGilb'rとコズミック系のDaniele Baldelliという大物も来日する他、レーベル主宰者であるToshiya KawasakiにChee & KzaやSisi & TosiのB2Bもあるなど、とても豪勢な面子が集結している。
早い時間帯のContactフロアへと行くとChee & KzaにB2Bが始まっており、低音が分厚いスローモーなニューディスコ攻めを行っている。舐め尽くすようにねっとりとした粘性の高さが何ともエロティックで、勢いは抑えつつもロッキンな8ビートも飛び出してじわじわと展開する。快楽的なシンセベースのシーケンス、煌めきを放つ電子音のアルペジオ、太く重厚なリズムが一体となり快楽への階段を登り詰めるように多幸感が増していく。中にはニューウェーブのパーティーを意識してか、いかにも80年代打ち込みに似たドラムの音やシンセポップのようなメロディーなど懐かしさを刺激する展開もあり、勢いに頼らずとも心がうきうきと沸き立つ音楽性が楽しい。次第に雑然とした賑わいの中に突入し、トリップ感を誘う快楽的なアシッド・ハウスやベースとドラムだけのエレクトロニック・ボディー・ミュージック系など、電子的ながらも肉体の鼓動を匂わせる音楽性で揺さぶり始めていく。ディスコとは言えども黒人由来の黒さとは無縁の俗世的で快楽重視な音で、底抜けの明るさは振り切れていて痛快でもある。シーケンスを多用した曲調のおかげでミニマル的な展開を抑制した持続感もあり、じわじわと嵌めていくような踊らせ方で、疲れも知らずに体が自然と踊り続けてしまう。終盤はやや上げ気味にギトギト快楽的なシンセベースのシーケンスも前面に出て、更にはロック的なビートで汗臭い肉体性も打ち出し猥雑とした盛り上がりも作って、ピークタイムへ向けてフロアを上手く熱くしていた。

そしてメインフロアにはKuniyuki Takahashiが登場。PCにAIRAのハードウェアやモジュラーシンセも携えたライブセットで、開始はハンドクラップなどの簡素リズムのみで始まり、少しずつハイハット等も加わりながら加速する。スケール感の大きい音響が広がり、そこに鈍いアシッド・ベースも加わって、凍てつくような工業系のテクノが音が広まり始まる。地響きというか大地の胎動というか、びりびりとした振動のグルーヴ感は並々ならぬもので、必然的に肉体を強く揺さぶっていく。ひしゃげたような金属音、無機質な響き、熱を失ってひんやりとした質感は、いつものKuniyukiとは全く異なるテクノセットだ。いつしかフロア内には嵐が吹き荒れるような激しい展開に飲み込まれ、リズム主体とした構成に不気味な効果音も織り混ぜて、乾いた響きがロウな質感を打ち出していく。"Newwave Project #2"なんかにしてもオリジナルよりも情緒性は抑えた代わりに、激しいキックやスネアの響きが前面に出て、Kuniyukiのこんなにも攻撃的なライブは初めてにも思われる。音自体が非常に機械的であり普段の有機的な方向とは逆ベクトルではありながら、しかしライブ性という点では脈打つグルーヴには共通項もあり、ダークで無機質であっても味気なさは皆無だ。シカゴ・ハウスみたいな乾き方というか質素な響きではあるのだが、やはり構成事態は良く練られていて音楽的に豊かさもあり、アルバムで聞くよりもこのプロジェクトがライブに向いているのは再認識。ラストは"Newwave Project #11"だったか、これも低音はバーストし擦れるようなハイハットやスネアが激しく打ち鳴らされ、肉体を削る如く荒々しい音にさらされる。そして狂乱のピークまで盛り上がった音は一瞬で消え去り、静寂のみがフロアには残っていた。正に暴風雨が吹き荒れる壮絶なライブはニューウェーブを思わせる点と、そしてそれ以上の攻撃性やダークな世界が広がっており、圧巻の1時間であった。

メインフロアの最後はGilb'r。かなり久しぶりの来日と言う事もあって楽しみにしていたのだが、日本での認知度の低さなのかフジロックが被ったからなのか、フロアに人は多くはなく盛り上がりに欠けたのは残念。序盤から手数の多いハウスで上げていくが、熱の篭ったソウルフル性でもなく持続感のミニマルでもなく、やはりChateau Flightらしさのあるユニークなハウスはリズムも変幻自在で、ツール性特化でもなければ分かりやすいメロディーがあるわけでもないが、ブレイク・ビーツも用いたりする事でグルーヴに大胆な変化を付けていく。またどの曲にしてもどこか耽美というか洗練された雰囲気があり、それがフレンチ・ハウスらしさでもあるようにも思われる。無駄な音は削ぎ落として硬いリズムが浮かび上がり、多彩なリズムの変化によって楽しげに豊かな雰囲気を作っているのだ。昔聞いた時はどちらかというともっとディープ・ハウスな印象が残っていたのだが、今回のプレイの方がより奇抜さもあるフレンチ・ハウス、またはChateau Flightの一員らしさが強く出ており、面白さは十分に感じられた。フロアの人が少なかったのがGilb'rに対しては可哀想な面もあったが、Kuniyukiのライブは十分に盛り上がりChee & Kzaの快楽的なB2Bにも嵌められたし、その上多くの友人にも出会えてやはりパーティー/フロアからは大きなエネルギーを貰える事を実感した夜でもあった。

■Kuniyuki Takahashi - Newwave Project(過去レビュー)
Kuniyuki Takahashi - Newwave Project
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