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kaito - Cosmic Soul Original Soundtrack (Music 4 Your Legs:COMICS-01)
kaito - Cosmic Soul Original Soundtrack
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ペインティングアーティストであり、かのFrancois K.の妻であるTomoko Kevorkian、クラブでVJも行うVJ HAJIME、そしてKompaktでのKaito等の活躍も華々しいテクノ・アーティストであるHiroshi Watanabeによるコラボレーション、それが本作『Cosmic Soul』だ。元々はTomokoがDeep Spaceとの活動を行っていた時に、Wave Musicの音源を使用してTomokoのアートワークを用いたDVDを制作する事が発端だったそうだが、それが一旦中止になった後にWatanabeの音楽をフィーチャして新たな映像プロジェクトとして再開した事で、ようやく本作の完成に至ったそうだ。近年は舞台音楽やシンクロナイズドスイミングに合わせる音楽も制作するなど活動はクラブ・ミュージック外へも及んでいたが、サウンドトラック的に映像を喚起させる音楽性があるWatanabeだからこそ、こういったコラボレーションもある種運命的な流れだったのかもしれない。当方が購入したのは映像の無いCD盤のためここでは音楽に対してのみ述べる事にはなるが、やはり作品が作品だけにいつもの作品よりはストーリー性を重視した流れが軸にある。始まりは"Birth"、正にそのタイトルが示すように宇宙の中から何かが生まれるような胎動を思わせるシンセがうねりつつ徐々にリズムが浮かび上がり、遂に殻を破ってビートが走り出す。続く"Transformation"では悲哀を伝えるピアノを軸に、途中からはオーロラーのように美しい輝きを持つシンセのメロディーが先導し、13分の中でドラマティックな変化を見せる。そしてタイトル曲のビートレスだからこそKaitoらしい壮大なメロディーが際立ち宇宙の神秘を奏でるようなアンビエントの"Cosmic Soul"、風の音や潮騒の中から原始的なパーカッションが現れ生命が湧き起こるリズムを刻む"Ancient Rhythms"、アルバムには静けさも激しさも人間の感情の如く同居している。そして祈りにも祝祭にも聞こえる霊的なボイスを用い、如何にもKaitoらしい美しいシンセのリフレインで感情の昂ぶりが最高潮に達するダンス・トラックの"Celebrate Life"はアルバムのハイライトだ。しかしCD盤にはDVD完成後に更に生まれた"Cosmic Celebration"が最後に収録されており、コズミックなシンセのリフレインを繰り返しつつ幾重にも美しい電子音に包み込まれ、その響きには霊的な力さえ宿る如く感情を激しく揺さぶれられる激情型の曲だ。例えばパーティーの最後にもはまるような盛り上がりも見せるが、しかしアルバム全体で考えるとやはり映像とのシンクロをイメージしたであろう映画的な印象はあり、Kaito流サウンドトラックとして成立している。プロジェクトとしての面白さもありつつ、勿論Watanabeの音楽を普段から好んでいる人にとって、期待に応えた作品だ。



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