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Lars Bartkuhn - Massai (Utopia Records:UTA005)
Lars Bartkuhn - Massai

ダンス・ミュージックの界隈においてはDJが中心にあり、ミュージシャン/バンドは何故その外側にいるのか?という問題提起をFacebook上で行っていたLars Bartkuhn。かつてドイツからディープ・ハウスの大旋風を巻き起こしたNeedsの一員でもあるBartkuhnは、楽曲として間違いなくフロアでも機能するハウスを制作していたが、しかし前提としてミュージシャンである影響かその楽曲はフュージョンやジャズも吸収した豊かな響きを持っており、一過性ではない普遍的な音楽をダンス・ミュージックに求めているように思われる。一時期は音楽活動が見られなかったBartkuhnではあったが、近年NeroliやUtopiaから復活を果たしてからはまた以前のような優美なディープ・ハウスを手掛けるようになっているが、この新作では一転して演奏家としての面を強調してリスニング性の強いクロスオーヴァーな音楽を披露している。薄っすらとしたパッドと美しいシンセの絡みで始まる"Massai (Part I)"は序盤から叙情が湧き立つエモーショナルな曲だが、特に耳を惹き付けるのがPat Methenyを思わせる耽美なギターのフレーズで、そこに入れ替わるように物悲しいピアノがしんみりと切なさを増し、様々な生演奏を駆使しながら感情性豊かにドラマティックに展開する。派手さは抑えつつもじっくりと静かに熱量を高めていくソウルフルな流れで、ダンス・ミュージックとしての前提もありながら聞く/感じるという事を尊重した楽曲性は、やはりミュージシャンとしてのプライドが込められている。別バージョンとなる"Massai (Part II)"は柔からなパーカッションを用いながらもビートレスな作風で、複数のシンセ音やピアノによる望郷の念が込められたようなしみじみとした切なさとがより琴線に触れ、アンビエントな雰囲気と共にBartkuhnの感情的な内面がより投影された感もある。どちらのバージョンにおいても演奏家としてのハーモニーやコードの流れを重視し、心の奥底まで響くであろう感情を吐露した作風は通底しており、その音楽のスタイルがハウスであろうとなかろうとBartkuhnの情熱的な音楽愛が現れている。



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| - | 2018/03/30 9:19 AM |
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