<< 2017/11/7 Jeff Mills x Terry Riley @ WWW X | main | Dices - Internal Ambience EP (Pandora:PAN 003) >>
Lars Bartkuhn - Elysium (Neroli:NERO 037)
Lars Bartkuhn - Elysium

近々Needs名義で送り出したハウス・クラシックのニューバージョンをリリースする予定だったりと、Needs復活の兆しが感じられるが、その活動の中心にいるのがLars Bartkuhnだ。本人はギターも弾く演奏家であり、ダンス・ミュージックだけにこだわらずフュージョン的なバンド体制での活動も行ったりと、ジャンルに固執する事なく作曲家としての才能を光らせる。そして本作は以前にもリリース歴のあるイタリアはNeroliからの目下最新作であり、Bartkuhnと言うよりはもはや00年代のNeeds名義の作品と言われても信じてしまう程に、非常にNeedsらしい音楽だ。A面を丸々使用した13分にも及ぶ"Full Experience"、端正なハウスの4つ打ちから始まるとジャズやアフロの感覚も含んだパーカッションも鳴り、そしてNeedsらしい耽美で優雅なピアノやホーン、煌めくようなシンセがゴージャスかつ繊細に彩っていく。遠くで薄っすらと鳴るような透明感ある電子音、情熱的なホーン等のソロパート、ジャングルの息遣いを感じさせる動物の鳴き声のサンプル、色々な音が情報となって盛り込まれているがそれが過剰になる事はなく、長い長い曲の中でドラマティックに展開していくのだ。プレイヤーとしてのバックボーンが反映されクラブ・ミュージックではありながらもコードや展開を重視し、(当然ミックスに使用されるべき曲だが)一曲そのもので完結してしまう音楽的な豊かさがあるのだ。"Inner Experience"はオリジナルを研磨し慎ましく落ち着いた作風にする事で、派手さよりも叙情性や生っぽい温かさが際立つような作風だ。そして"Paradise Dub"はダブという名の通りパーカッシヴなリズムが強調されて軽快なアフロ・ハウスらしくもありつつ、しかしサクソやシンセ等のソロパートも生き生きと躍動する事で楽園的な多幸感を得ている。どのバージョンも異なる視点から考えられた作風ではあるが、そのどれもがDJとして使うにも十分な機能性を保持しつつ、そして単にDJツールに留まらない音楽性も持っているからこそ、それはつまり"Needs"(必要とされるもの)なのだろう。文句無しに素晴らしいアフロ・フュージョン・ハウス。



Check "Lars Bartkuhn"
| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
スポンサーサイト
| - | 12:00 | - | - | |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://matyu.jugem.jp/trackback/4211
トラックバック