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Enitokwa - o.n.s.a. (non-entertainment-research:nercd003)
Enitokwa - o.n.s.a.

2016年に『2069』(過去レビュー)で突如復活を果たしたTakashi HasegawaことEnitokwa、その勢いは止まらずに2017年も新作をリリース。本作は1865年創業のお茶屋さんである宇治香園が提唱する"Tealightsound"(Tea+Light+Sound)シリーズの第3弾と企画物ではあるものの、これが完全にEnitokwaのスピリチュアルな音楽観にはまった快作で、忙しない日常や喧騒にまみれた都会生活に疲れた人達にはうってつけの癒やしのアンビエントとなる事は間違い無し。『2069』でも非日常のユートピア的な夢想空間アンビエントを展開したEnitokwaであったが、ここではアンビエントと言う共通項は持ちながらも更に静穏さを強めた侘び寂び的な方向へと突き進み、プリペアド・ピアノにフィールド・レコーディングと電子音の超自然的な融和が成されている。便宜上5曲にトラック訳はされているものの一つの作品として特に曲名はなく、40分弱に渡っての禅への道が開かれているが、茶園を含む茶を作る一連の音、そして大阪や黒島でのフィールド・レコーディングを含む響きは静謐という表現が相応しい。長閑な雰囲気に鳥の囀りから始まるオープニング、川のせせらぎらしき音も加わり木々が生い茂る自然の中に居るような感覚に包まれて、静かにしかし確かに存在する生命の営みが浮かび上がる。静寂を強調するように純朴で無垢な電子音が点描のように打たれながら間を作り、そして2〜3曲目ではプリペアド・ピアノや不思議な音響(茶を制作する際の一連の音か?)も加わり、奇妙な世界観の中にも枯山水的な侘び寂びの風景を浮かび上がらせる。自然の中に存在する、いや自然と同化したかのように精神から意識は取り除かれ、ただただ清涼な自然音と電子音に身も心も満たされていく。4曲目では一点して不気味な効果音の中に雷鳴が轟き大自然の厳しさと共にそれが常に移ろいゆくものである事を示唆しており、だからこそそれがより超自然的な力をより明白に伝える。そしてラストの5曲目では不安だった天候から再度雲の切れ目から日射しが降り注ぐように煌めく電子音が繊細に浮かび上がり、体の隅々まで浄化する電子音がうっすらと延びながら綺麗に消失する事で一連の流れは何も無かったかの如く終結する。調和と不安が入り交じる自然の胎動に揉まれながら、最後には何も残らずに侘び寂びのみを肌に感じる感覚の研ぎ澄まされたアンビエント・ミュージックは、前作以上の忘我を体験させるに違いない。就眠時のBGMとして、昼下がりの白昼夢の音として、または寝ぼけまなこの早朝の目覚ましとして、どう使ってもぴったりとはまる快適性。極楽浄土はここにあったのだ。



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