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2017/11/25 Middle of NowHere @ Contact
世界的にも絶大な評価を獲得しているCabaret Recordingsを主宰するdj masdaとSo Inagawa。ミニマルからハウスにエレクトロまで温故知新らしい音楽性でモダン・グルーヴを生み出すレーベルは、アナログのみの販売体制ながらも多くのDJに求められて現場でフル活動している。そんなレーベルのパーティーに度々出演をしていたデトロイトのミニマリストであるDBXことDaniel Bellが、今回はMiddle of NowHereのゲストに迎えられた。それぞれが長い関係があるからこその音楽性の理解によって相性は抜群である事は言うまでもなく、ミニマル・グルーヴの真髄がそれぞれによって表現されるだろう。
日が変わってから現地入りし先ずはdj masdaのプレイから。意外にも音質は暗くゴリゴリと荒い骨太なリズム、そしてスピード感ではなくずぶずぶと沼にはまるような陰鬱な世界観。アシッドにも似た毒々しいベースラインも用いたり崩れたエレクトロのビートなどを刻み、テクノだけではない拡張性はCabaretそのもの(最近はMiddle of NowHereとCabaretの違いが曖昧になってきているような)。中にはかつての古き良き時代のオリジナルのシカゴ・ハウスを思わせるオールド・スクール風な曲や、禍々しい狂乱のブレイク・ビーツを刻むアシッド・ハウスなど、ミニマルではなく変化球とレトロな味わいがdj masdaの個性として感じられる。しまいにはレイヴやヒップ・ホップとも似たつんのめるブレイク・ビーツでカクカクした腰砕きなビートも現れて、やけに不良っぽいノリノリな雰囲気に意外性を感じつつもCabaretらしい静謐な美意識の上物も時折挿入され、その綱渡りするようなぎりぎりのバランス感が堪らない。メイン前の時間帯のフロアでは上げ過ぎる事は禁物な中で、このように幅広く変化球的な盛り上げ方なら決して雰囲気を壊す事はなく、次へと繋げる意味のあるバトンタッチを可能とする。それでも終盤は4つ打ちの比率が高まり滑かなグルーヴでスピード感を得て、上げる流れを持ち込みながらもそこからの反転した緩いエレクトロでの緩急自在なプレイには円熟味が滲み出ている。ミニマルから生まれるモノとは異なるぶれが揺らぎや脈打つビートを作り、暗き闇に染まった音は決して派手派手しいプレイではないものの、飽きさせずに意識をフロアへと集中させ惹き付け続けるのだろう。随分久しぶりにdj masdaのDJを聞く事が出来たが、Cabaretの音楽性がしっかりとプレイに反映されていたと思う。

続くはSo Inagawaのライブ。予想外?にも初っ端から音数は少なくともパワフルな4つ打ちのテクノで、随分と低音が膨れ上がっている。意外にハードさを打ち出しつつもしかし時折入ってくる朧気で幽玄なメロディーがInagawaの音楽性を再認識させ、淡い情緒が滲み出てくる。dj masdaの変化を繰り返すグルーヴとは対照的に、すっきりとタイトなグルーヴ感でフラットに持続感を、骨太な低音と密のあるキックで厳つさを、微かな上物が微睡んだ雰囲気を作り、テクノともハウスともみなせる中庸的な音だ。感情を抑えつけたようににひんやり淡々とした響きだが、繊細な電子音を散りばめながら上品な装飾は控えめにもエレガントである。しかし何かこの日は武骨さがより前に出ているか、執拗に攻撃的なノリで前のめりになりそうな程に攻めるリズムで、一向に休ませる事なくフロアを飲み込んでいく。大きな感情の起伏をもたらす事はなく深みに引き込んでいくようにひたすら整えられた4つ打ちに支配され、闇の中を彷徨うように浮遊する電子音が少しだけエモーショナル性を付加するが、最後の方で特に幽玄な"Logo Queen"ではミニマル・ハウスとしての性質に合わせ闇の中で映える静謐な電子音が浮かび上がり、力強くもうっとりとする色気を発していた。リリースされている音源よりもややハードに感じたのはcontactの音響の影響か、それともライブ仕様な構成だったのか、しかしこのライブも実に機能的で気持ち良く踊る事が出来た。

最後はDaniel Bell。DJへと変わると音もガラッと変わり、彼らしい隙間だらけのミニマル・ファンクが炸裂。余分な音は削ぎ落とされた事で音の隙間が生むファンクネスに浮かび上がり、脂の無い音は地味なのに体を突き動かす躍動感を獲得する。シャリシャリしたハイハットが中空に響き重い低音が下部を支えつつ、永遠のサイクルにはまった如く変わり映えのない4つ打ちが金太郎飴的に継続する。と言ってもテクノよりはハウスに分類されるグルーヴが彼の特徴で、どこかシカゴ・ハウスのチージーで簡素さにも近いものがあり、過度に増やした装飾ではなくマイナスの美意識が通底する。大袈裟な展開は一切なく、時折ファンキーなボイス・サンプルや控えめなアシッド・サウンドも用いて効果的にファンキーさを強調し盛り上げたりもするが、何処までいってもミニマルでスルメイカ的なじわじわと味が染みでる渋さがある。もちろん全く平坦というわけでもなくいつの間にかややアッパーな流れの中で踊らされたり、意識させない程に緩やかな上げ下げで自然な展開を作って盛り上げる。しかしまあ簡素で骨が剥き出しになったようなミニマルにもかかわらず太さを感じさせるのは、そこに強固な芯があるからか無駄な贅肉の無い音によるもので、そしてその単純な構成が故に機能性が突き詰められているのだ。ひたすら反復性を極めたミニマル度の高いトラックを繋ぎ合わせて緊迫感を途切らせる事なく、何時迄も何処までも金太郎飴ミニマル・ファンクの輪から抜け出せない。結局2時間程Bellの音を楽しみ5時過ぎにはフロアを出たが、朝になってからはdj masdaとDaniel BellのB2Bもあったようで、流石ミニマルのパーティーは長い。この日はフロアの照明も音に合わせて派手にはせずにストロボライトを効果的に用いた暗い演出や、またフロアでも大騒ぎするのではなく禅問答のように黙々とミニマルに合わせて踊る人が多く、なかなか良い雰囲気が出来上がっていたと思う。パーティーの形は色々あるけれど、Middle of NowHereやCabaretとしての姿勢はその場に居る人にもしっかりと伝わったのではないだろうか。

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■Globus Mix Vol.4 The Button Down Mind Of Daniel Bell(過去レビュー)
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■Daniel Bell - The Button-Down Mind Strikes Back!(過去レビュー)
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