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STEREOCiTI - Reflexions (Groovement:GR030)
STEREOCiTI - Reflexions

ベルリンへと移住したKen SumitaniことSTEREOCiTI、移住後も古巣Mojubaから侘び寂びと仄かなエモーショナル性のあるディープ・ハウスをリリースしていたが、この度ポルトガルはリスボンのレーベルであるGroovementから新作をリリースした。Groovementはレーベル関係者の一人でもあるJorge CaiadoやデトロイトのTerrence Parker、日本からはSaiもリリースをするなど注目されるレーベルになっているが、どういうわけかSTEREOCiTIもこのレーベルからリリースした事は何か彼に音楽的な変化があったのかは興味深くあった。"Eu Lembro"を聞いてみるとこれは過去のMojubaから出ていた作風と近いように思え、隙間を強調したミニマルでハウシーなグルーヴに幻想的に延びる上モノのパッド、奥行きを体感させる音響など如何にもSTEREOCiTIらしく思う。やや鋭利な切れ味のあるリズム感はテクノ寄りになったかと思わせるが、宇宙空間を漂うようなSEやデトロイト的な旋律などエモーショナルな点ではそう以前と変わってはいない。"Wee Hours"もやはりグルーヴとしてはハウスのそれと感じられるものの、鈍いアシッドサウンドやヒプノティックに反復する電子音などからはテクノの雰囲気が伝わってきて、ひんやりとクールで機能的な作風は何かしら変化が見受けられる。タイトル曲の"Reflexions"はオールド・スクールな音質と弾むようなリズムに朗らかに浮遊しながら動き回る電子音を配し、控えめに気品や優雅さを纏ったようなディープ・ハウスで、シンプルな響きから叙情性を引き出す魅力的な曲だ。そして"Cancoes do Vento Sul"は今までの作風よりも格段にオプティミスティックで、アブストラクトな音像があった過去の作風からぐっと霧が晴れて嬉々とした空気を浴びるハウス・トラックであり、透明感のある電子音も心地良く舞っている。何か心情的な変化が音に対しても変化を及ぼしたのか、それを知る由もないが、しかし確かな変革の時期は訪れているのか。そう言えば以前会った時にはDJよりもライブをもっとやりたいとも言っていたが、よりアーティストとしてトラックメーカーとして表現力を磨き上げたいという意思があったとしたら、この変化にも関連があるのかもしれない。



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