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2018/1/6 New Year Session Vol.2 @ Grassroots
2018年、東高円寺の音楽酒場であるGrassrootsも始動を始める1月初週はニューイヤー・セッションが二日に渡って開催される。両日ともGrassrootsに於いてレギュラーパーティーを持ったりと縁のあるDJが出演するが、Vol.2の今夜は比較的若手の世代が中心。Drippyを開催するArare、ElevateのDaisuke Iwanaga、NutsのNehan、HangのYO.ANが出演するが、こうやって世代交代と言うか若手の台頭も促す機会があるのは当方も新しいDJに出会える場として興味深い。
24時過ぎ、フロアへと到着するとこの日は早い時間帯にも拘らず出演者の仲間も集まっているのか、いつも以上の賑わいだ。Daisuke Iwanagaはエキゾチックな弦の音色がジャングルの中で鳴っているような原始的なトラックをプレイしており、まだ落ち着いたフロアの中では一切上げる事はなく繊細でうっすら情緒もあるハウスをプレイしたりと、スローモーにじわじわと淡いメロウな雰囲気に染めていく。ラストには"Raw Cuts #5"でねっとり黒いグルーヴのディープ・ハウスで、やはりじんわりと低温の炎が燻るようにフロアを温める。

YO.ANは最初に奇妙な電子音が飛び交うトリッピーなテクノで一気に自身の世界観へと雰囲気を一変させる。そこからぐしゃっと潰れたようなキックによるエレクトロニックなディスコへと遷移し、スローながらもねっとり重いグルーヴと煌めく多幸感で真夜中の喧騒へと入り始める。上げるのではなく重心低めにズブズブと沼に嵌めるようなエグい選曲で、ディスコ・ダブとアシッドが融解した快楽と覚醒が混在する瞬間もあり、そして"The Tuning of the Road (Khidja Remix)"も同様にポップなディスコ風ながらも何処か捻れた奇抜なサウンドが面白い。中盤からは勢いを強めてグルーヴも加速し出すと高揚感も増してくるが、金属がひしゃげるようなアシッド・サウンドは変わらず、更には民族的な歌も入ってきたりと、得体の知れない亜空間を彷徨うスタイルが面白くも耳を強く惹き付ける。ドンドコとハウスの4つ打ちを強めながら壮大な宇宙空間を旅するようなアフロ・ギャラクシー・ハウスの"Pray (Yoan Remix)"で飛翔し、流れに乗ってゴージャスなストリングスが優雅に舞い踊るサンプリング系のディスコ・ハウスで弾けて、一旦躍動感はピークを迎える。そこからはビートを落ち着かせながらヒプノティックなアシッド・ディスコで再度ズブズブと深みへ向かい意識をクラクラさせ侵食する。快楽と中毒の間を行き交う変異体アシッド・ディスコが軸にあり、これがYO.ANの個性を示す音楽性なのかと実に主張のあるプレイだ。

続くNehanは開始から太いキックを刻む安定感あるハウス・グルーヴ重視のプレイ。変化球で惑わすよりも肉体に直接作用する躍動感に溢れたズンドコしたエレクトロニックなハウスで、丁度時間帯もピークタイムの最中と言う事もあり比較的アッパーな流れを作りフロアもざわめきだす。メロディによる展開作りや大きな上げ下げを用いずに、爽快に弾けるパーカッションや鋭利に切り込むハイハット、上下に揺さぶられる勢いのあるグルーヴでミニマルな機能性重視の攻め。だが次第にうねるファンキーなベースや優美なストリングスも現れて、舞踏会のような煌めくディスコ・ハウスで色彩豊かにフロアを装飾する。中盤以降はハウスの快適に流れるグルーヴ感を保ったまま、硬質で金属的な響きやパーカッションを前面に打ち出してテクノ的なひんやりとしたムードも強くなり、終始ミニマルな持続感を引き伸ばす。大袈裟に振れ幅の大きい展開を作る事はないが常に心地良い4つ打ちのリズムを刻み、安定したグルーヴの持続感によって緊張感の途切れないプレイは、無意識に体が動いてしまう。

最後はArare。最初に鬱蒼とした森の中から鳥の囀りが聞こえつつも、IDM的な宝石が散らばり煌めくような耽美なテクノの"New Life Repercussions"で、これまたガラッとフロアの雰囲気を入れ換える。美しい光が乱反射するような華やかさと繊細な音響による世界から、そしてそこからは展開を極力抑えたトライバルかつミニマルなトラックで途切れる事のない執拗な反復するグルーヴ重視で攻める。一点に向かって収束していく流れの中でTin Manによる不気味なアシッド・ミニマルの"Swarm"もダークかつドープな要素を付加し、更には溶解してぬめっとしたミニマル性の強いアシッドへと変化し、モダンな感覚を纏いながら快楽と酩酊の間を彷徨う。そした再度、硬質なリズムが切り込んでくるミニマル・テクノへの移行、緩やかにテンションの上げ下げが盛り込まれ、上手くフロアの緊張感を保ち続けて深い闇の中を潜航する選曲だ。終盤に向かってハード目のテクノで加速はしながらも、闇の深みも保ちながら熱くではなく冷気さえ漂うプレイに震撼する。そこから物哀しいメロディーでドラマティックに盛り上がっていく壮大なデトロイト・テクノ風の曲で突き抜けた瞬間は、今までに貯めたエネルギーが一気に放出されたようでもある。ピークアウト後はコズミックなシンセが踊り美しいメロディーを描き出すエモーショナルな"Cosmicology"、ぐっと温かみのあるソウルフルな流れで、ハードな流れからの情緒的な転調が効果的にはまっていた。

5時以降は再度IwanagaがDJブースに入り2回転目へと突入していたが、当方は始発が始まった事もありその時点で撤収。今回は過去にはプレイを聞いた事のないDJも多くパーティーの予想はつかなかったが、結果的には各者各様に自分の音や個性を持っていてどのDJのプレイも面白さと共に気持ち良く踊れるプレイで、意を決してこのパーティーへと足を運んだ事は正解だった。また今後も彼等のプレイを聞いてみたいと思わせるには十分な一夜で、Grassrootsにも新しい風が吹いている事を感じる事が出来た。
| EVENT REPORT6 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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