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Norm Talley - Norm-A-Lize (FXHE Records:FXHE NT#1000)
Norm Talley - Norm-A-Lize

作曲家としてデビューは1997年と決して彼の周辺のアーティストに比べると早くはないため知名度では及ばないものの、80年代からDJとして活動をしているデトロイトの古参の一人であるNorm Talley。2000年代に入ってからはビートダウン・ハウスの盛り上がりの中でDelano SmithやMike Clarkと組んだThe Beatdown Brothersなる活動等で注目を集め、特に2010年以降は積極的に楽曲制作を行いミニマルな機能性からソウルフルな感情まで持ち込んだハウスをリリースし、停滞するデトロイト勢の中でも息巻いている一人だ。さて、デビューから20年を経て初めてリリースされたアルバムは、同じくデトロイトのOmar Sが主宰するFXHE Recordsからだ。レーベルとしては粗い音質のロウ・ハウスから感情性を込めたビートダウン・ハウスにディスコ・サンプリングなモノまで扱っているが、このアルバムにはそれらの要素がみな詰まっていて、そして何よりも長いキャリアを経てリリースされただけに円熟味なり安定感を含んだ完成度だ。アルバムの始まりは恐らくサンプリングを用いたであろう"Get It Right"で、凛とした輝きのあるピアノコードや女性のボーカルに引っ張られるディスコ・ハウスでファンキーだ。続く"Seneca St. Gruv"は鋭いハイハットが切り込んできて機能的なミニマル性もあるハウスだが、しっとりエモーショナルなシンセのコードがいかにもデトロイトらしい。そして底からもりもりと盛り上がってくるようなビートダウン風な"Dub Station"は、そこまでは遅く粘性のあるスタイルではないものの反復する上モノの覚醒感で深みにはまる。ディスコ・ハウス路線が爆発した"Alright"はアルバムの中でも特に耳を惹き付ける曲で、同郷のL'Reneeをフィーチャーしてファンキーな歌を聞かせつつ図太いキックの4つ打ちやサンプリングによる金属的な上モノの派手な響きもあり、肉体は激しく揺さぶられる。かと思えばざらついたフィルター処理で訝しい黒さに染まるビートダウン・ハウスの"No Need 2 B"、デトロイト・テクノのハイテックな感覚を持ち込んだ疾走感のあるテクノの"Cause I Believe"、アルバム中最も激しくひしゃげたようなリズムを刻むテクノともディスコ・ハウスともとれる強烈なダンス・トラックの"The Body"、そしてリズム重視でひんやりとした温度感のミニマル・テクノな"The Rise"と、様々な曲調が収められた本作は長いキャリアに於ける集大成と捉えられるだろう。決して作品として纏まりが無いようには全く感じる事はなく、色々な要素は確かにありつつもそれもデトロイトのアーティストが実践しているものであり、長年の経験に裏打ちされた音楽性がここに集約されているのだ。



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