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2018/5/12 Sunset Lounge @ 江ノ島展望台
Sunset Lounge1

温かくなり始める春の季節と共にやってくる、そう今年も遂にやってきた湘南は江ノ島で開催されるSunset Loungeも前身のFreedom Sunsetから含めると15周年。海風が吹き抜ける江ノ島の頂上から夕暮れを見下ろせる絶好のロケーション、開放的な場で心も体も踊り出すダンス・ミュージックを浴びるパーティーは、人種や老若男女を問わずに魅了する。今回の5月開催ではレジデントとも言える井上薫を筆頭にオールジャンル・ミックスなクボタタケシ、繊細で煌めく電子音を聞かせるInner Science、DJ Kenseiらによるプロジェクトのcolorful house band、湘南をベースに活動するDJ Dante、そして主宰者であるshibaをユニットのsorto&nodo+shiba+No.9と、今年もジャンル問わずにダンスとリスニングの両面で楽しませてくれるアーティストが集まっており、期待せざるを得ない。
Sunset Lounge2

現地に付いた頃にはsorto&nodo+shiba+No.9のライブが丁度始まる頃だったが、この日は早い時間帯から思ったよりも人が集まっており、団らんとしている家族連れや賑やかに楽しんでいる外人も多く、何だかこのSunset Loungeもより多くの層に広がっているんだなと実感させられる。ライブはギターとベースにトランペット、そしてPCの4人編成で、ギターの郷愁に溢れた切ない響きやサクソの胸を締め付ける感情的な旋律が熱量を高めつつ、全体をベースが支えながらPCからの環境音も用いて有機的なバレアリック・サウンドが序盤から展開。夢現な微睡んだダウンテンポでしっとりと聞かせたかと思いきや、逆にかっちりした4つ打ちが入りながら爽やかなギターカッティグが空へと広がっていくダンス寄りな曲、踊り舞うキーボードによるシンセが躍動するシンセ・ファンク的な曲など、グルーヴィーとメロウが同居する人力ダンス的な音楽性だ。動と静が曲毎に入れ替わり、しかしどの曲においてもメロウなり哀愁なりの感情が繰り広げ、じっくりと耳が引き付けられながら風と共に体がゆったりと揺れる心地良さがある。青空と海が広がるシチュエーションにばっちりとはまるライブで、気持ち良く聞く事が出来た。

Sunset Lounge3

クボタタケシはアロハかハワイアンなのか、のどかな海景色を思い起こさせる曲で開始し、野外の開放的な雰囲気を意識した選曲だ。そこから陽気でボトムの太いディスコ・ファンクへと繋がり早速のウキウキのダンスモードで、残響が広がるトリッピーなディスコ・ダブ、生音系のけたたましいリズムを刻むファンク、アフロなディープ・ハウ等大胆な展開をする躍動感溢れるグルーヴで予想のつかないミックスを披露。一点に収束する持続感のある展開とは異なり、あちらこちらに振れる個性的な曲を用いて衝動的な展開で楽しませるプレイはこれぞオールジャンルの醍醐味だろう。そしてレイヴの過激なエネルギー爆発な"James Brown Is Dead"も飛び出して、そこからの鈍いアシッド・ディスコまで拡張するプレイは、先程までのほのぼのとした雰囲気から一転して陽気を越えた弾け具合についつい笑みも浮かんでしまう。更には日本の古いブルージーなロックからエキゾチックなトリッピーな"Persian Love"まで行き着き、激しさと穏やかさが入れ替わりながら、そしてChage & Askaのポップで愛らしい"Love Song"でまったりとさせたりとオールジャンルとは正にこんなプレイヤーなのだろう。緊張感のある繋いでいくミックスではないが、野外の子連れ親もいるパーティーではこんな賑やかで楽しげなプレイも合うだろう。

Sunset Lounge4

続くはcolorful house bandの登場。ターンテーブルを担当するDJ Kenseiを筆頭に、HIDENKA、ケンゴコバヤシ、NO RIO、YASUHIRO MORI、DJ Sagaraxxによるバンドでギターやベースにキーボード、そしてMCまで含んだヒップ・ホップからルーツ・ミュージックまでを網羅したバンドだ。一体この面子でどんなライブになるのかと興味津々だったが、何と表現したらよいのだろうか、ねっとりとしたヒップ・ホップ〜ダウンテンポなビートに緩いラップも入り、遠くで鳴っているようなギターカッティングが心地良い響きを生む。バンドという体制ではあるもののやたらと激しい躍動感を出すよりは、それぞれのパートが控えめに演奏しながらヒップホップ寄りなビートメイクで淡々としたリズムを刻みながら、燻り続ける火のようにしっとりと内面に熱を込めたファンクな音を吐き出している。大袈裟で派手なビートは一切なく地に根をしっかりと張ったビートが淡々と刻まれ、そしてベースは色気も帯びたようにうねり、長年の時間を重ねた味わいのある音は場末のバーで鳴っていそうなエキゾチックな感もある。そんな渋い音とは対照的な言葉遊び的なラップは気怠くじめじめとした雰囲気を作り、緩く緩く会場を煽るように盛り上げる。ラスト前には強烈なアフタービートのダブ・トラックをプレイして、ぐいっと迫る重低音と広がる残響の開放感もあり、これが一番気持ちの良い曲だった。

Sunset Lounge5

Inner Scienceのライブは開始から極彩色の音の粒子が溢れ出し、会場は途端にオプテミスティックな空気が満ちていく。徐々に安定感のあるマシンビートが入ってきてビートが走り出すと、下から迫り上がる低音が圧力を生み、そして無重力空間を飛び交うような色彩豊かな音の粒がキラキラと鳴り出せば、Inner Scineceの全く混じりけのない底抜けにピュアなムードに染まっていく。開始でぐっと大勢の心を掴み一気に盛り上げていくと、そこからは可愛らしいメロディーがちょこちょこと動き回りながら、美しくもあり無邪気でもある音に意味を込めるのではなく、音そのもののオプテミスティックな響きを強調して癒やしつつもゆったりと体を揺らす。激しく衝動的に突き動かす事はないが、心地良いグルーヴ感を全く切らす事なく繋ぎ合わせ、煌めく音が四方八方に飛び交って広がり、自然と体も揺れて幸せな気持ちで胸もいっぱいだ。ラストは夕焼けに溶け込んでいくメランコリーを発して、心地良い余韻が続きながら音がすっと消え終了。

Sunset Lounge6

丁度日が落ちつつ夕焼け色に空が染まってくる中で、ラストの井上薫のプレイが開始。いきなりディープ・ハウス名曲の"Word, Sound, Power"を投下し、アンビエントな幻想に包まれるメランコリーな始まりからしてロマンティックだ。夕焼けでオレンジに染まった空を背に、そこからはアフロなパーカッションも入ったリズミカルかつ有機的ななハウスを続け、色っぽい呟きも入った歌モノもプレイしたりと非常にセクシーな選曲がこの夕暮れ時の瞬間に抜群にはまっている。そして徐々に聞こえてくる官能的なフレーズは"E2-E4"、オレンジ色の背景にあの官能的なフレーズが響き渡るこの光景はこの日最も美しい時間帯であったに違いなく、井上の情熱的でエモーショナルな感性が爆発した最高の瞬間だ。そこからは徐々に辺りが暗くなるなるのに合わせてサイケデリックで不気味さもあるダークなハウス、エキゾチックな訝しさのある民族的な流れを盛り込み、昼間とは異なる夜の喧騒の流れへと入っていく。ハウスの安定感あるイーブンキックを刻み続け、強引に上げる事はないが流れを的確にコントールしながら自然と勢いを増して感覚で、その中で綺麗めの音で疾走するテック・ハウスやロッキンでブレイク・ビーツな荒々しい曲でがっつりとピークに向けて盛り上げて、ラストに向かって感動の時間が待ち受けるようだ。そこで一旦音が切れてから静寂が訪れると、まさかのJohn Beltranの"Soft Summer"でノンビート・アンビエントで優しく抱擁するように温かく包み込み、そして必殺のゴージャスなディスコ・クラシックの"Relight My Fire"いうコテコテな流れでもう会場はお祭り騒ぎ。サビでは合唱も起こる程に盛り上がり、その流れでKenny Bobienのゴスペル・ハウスな熱き感情が吹き出る"Why We Sing"もプレイするなど、このクラシック攻めに抗う事など不可能だ。ラストはDee Dee Bridgewaterの"Just Family"、こちらも熱狂的でソウルフルなジャズ・ファンクでしんみりとした着地を見せる。

Sunset Lounge7

さて、パーティーはもう終了、辺りが暗くなったら皆さん帰宅しましょうという事で、最後は恒例の主宰者であるshiba@freedomsunsetがJPOPをプレイ。今回は吉田美奈子の"Town"と近年はエディットも出たりしていたのでクラバーにも馴染みのあるディスコ・ファンクで、こんな賑やかな曲に気分は再度盛がってしまう。そして本当のラストには15周年記念の為にshiba×SINSUKE FUJIEDAによって制作された"Love Theme from Blade Runner"、FUJIEDAもステージに立ち二人の生演奏による哀愁滲み出る儚いエンドロール的なライブを行い、パーティーは静かに幕を閉じた。今回は天気も良かった事もあり本当に序盤からラストまで音楽も風景も楽しめ、そして会場のリラックスした雰囲気の中で実に気持ち良く過ごす事が出来た。そして例年以上に子供を連れてきた夫婦や何処からかやってきた外人も多く、これまで以上にSunset Loungeが多くの層に浸透してきている事を感じさせる点もあり、全体的には決して好転してはいないダンス・ミュージックの業界にもまだまだやれる事は残っているのだと思わせられる。遠くの大きなフェスと違って気軽に親子で来る事も可能だし、是非とも若い世代にも遊びに来て頂いてダンス・ミュージックの魅力を体験
して欲しいものだ。

■Groundrhythm 2 Mixed By Kaoru Inoue(過去レビュー)
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■Inner Science - Here(過去レビュー)
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