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2018/5/25 THE OATH -feat.Dazzle Drums 10 Hours Logn Set- @ Oath
青山のクラブ・蜂の摘発の一件もあり、東京の小箱もその影響を受けて営業が難しくなっている昨今。Oathもその直後は夜中は音量を下げているとかの話もあったり、または公式twitterでも過度のダンスをしている場合には注意するというアナウンスを出したりと、やや不安を受けるように感じられた。しかしそんな中で今回Dazzle Drums単独による10時間セットが行われる事が突如として決定した事もあり、現状のOathを確かめる事も兼ねて久しぶりに出向く事にした。
25時前にはOathへと到着すると、人も十分に入っており音も小さいなんて事は全くなく、いつも通りの賑わうOathに一安心。客の半分位は外国人だったか、やはりエントランスがお値頃で出入り自由な場所だから、気軽に遊びに来れるクラブとして外国人には人気があるのだろう。Dazzle Drumsは中音から低音まで厚みをしっかりと持たせ、そしてアフロなリズム感とスピリチュアルな雰囲気を持ったハウスをプレイ中。呪術的で怪しいボーカルが惑わされる曲、土臭く密林の中を彷徨うトライバルな雰囲気のあるあ曲などをプレイして、疾走感のあるビートを生みながら心地好く肉体を揺さぶっている。しかしこの日は10時間の長旅、ただピークタイムだけをプレイする上げ方に専念する必要はないだろう、やれる事は色々あるのだと言わんばかりにB-BOY風のヒップなハウスでビートを崩しつつ、Tom Tom Clubの呪文を唱えているようなシンセ・ファンクの"Wordy Rappinghood"でギクシャクと腰を揺らせて、ハウスの滑らかなビートではないカクカクしたそれがちょっとした刺激となる。上げるだけではないリラックスした時間でほっとしながら、そこからVirgo Fourの古びながらもメランコリーな味わいのあるハウス"In A Vision"、そしてSoft House Companyによる凛としたピアノが輝かしいイタロ・ハウスのアンセムである"What You Need (Club Mix)"を繋げてくるあたりにDazzle Drumsの所謂クラシックと呼ばれる音楽への深い愛着が表現されていて、またそれらを出し惜しむ事なくプレイする事でフロアは喜々とした雰囲気に染まるのだ。ややしっとりかつメロウな時間も挟みつつ、再度ビート感を増していくとぐっとソウルフルな流れと戻り熱量は高まり、そこでのChez Damierのガラージ感が強いソウルフルな"I Never Knew Love (Made In Detroit Mix)"、甘い陶酔感のあるスムースな4つ打ちハウスの"Only Love Can Break Your Heart (MAW Dub)"などハウス・クラシックも飛び出して艶やかに、そして熱くフロアを盛り上げていく。力強いハウスのグルーヴ感で攻めながら魂を揺さぶる感情性で心を震わし、動と静を駆使して流れを作る展開に踊らずにはいられない。

その熱量の高まりによってスパニッシュやラテンのパーカッションが乱れ打つダンス・ミュージックまで広がり、もう真夜中になる頃には何となく音量が上がっていた事も影響していたのだろうか、DJプレイはピークタイムの盛り上がりへと入っていく。選曲はアッパーかつ骨太なハウス・ビートを刻み出し、魂を鼓舞するようなソウルフルなハウスから"Where Were You? (Tedd's Lights Out Groove)"のような深淵な黒さのあるディープ・ハウス、またはヨーロッパ寄りの覚醒感あるテック・ハウスや中毒性滲むアシッド・ハウスまで展開され、大胆な緩急の幅や音楽的な要素の幅も広くなり、完全に真夜中のピークタイムらしい喧騒を引き起こす。彼等の審美眼で選ばれた曲はジャンルに囚われる事なくしっかりとリスナーの心を掴む存在感によってフロアを沸かす効果があり、実際にかなりトランシーで俗世的な曲もプレイしていたがそれも場の雰囲気を壊す事はなく、むしろその毒々しい覚醒感さえもがフロアに豊かな響きをもたらす。幻惑的なメロディーで快楽を引き出したり、アシッディーなサウンドで中毒性に染めたりと、単にハウスDJによるソウルフルなハウスだけではないのがDazzle Drumsの懐の深さであり、音楽への実直な愛によるものだ。そんな真夜中の熱狂的な時間帯を通り過ぎて朝が近づいてくると、明るさもあるポジティブなディスコやポップな曲もかかるようになり、フロアの雰囲気もやや和やかな賑わいへと変わる。勿論ダンス・ミュージックの選曲である事に変わりはなく体を揺さぶりながら、激しくハイエナジーな熱狂とはまた異なる心に響く曲によってフロアに居る人達の笑顔も引き出し、何となく朝の朗らかなムードがフロアに満ち始める。そしてドタドタとした垢抜けないビートが流れてくるあの曲は、そう"Blue Monday"だ。ディスコとの相性も抜群なたどたどしく安っぽいディスコティックなこの曲は、しかしその懐かしいダサささえもがやはり格好良くてどうしたって盛り上がってしまう。

あっという間に4時間が経過して朝の5時、もう外も明るくなった頃にはパーティーから離れたものの、やはり実力のあるDJのロングセットは長く聞いても全く飽きる事はなく、むしろその音楽性の深さを存分に体験出来るたのが素晴らしい。普段のパーティーでは例えば外タレのゲストの前の時間帯でパーティーの雰囲気を作る事に専念したりする必要もあるが、このOathでのロングセットであればやりたい事を十分に出来るからこそ、ジャンルの制約無く色々なダンス・ミュージックを用いながらDazzle Drumsとしての熱き感情がたぎる魅力を表現出来ていたと思う。そして久しぶりに行ったOathの雰囲気、自由に外の空気を吸いに店外に出たりする事も出来るその制約の少なさも居心地が良く、願わくばこれからも今の場所で楽しめたらと思うばかりだ。

■Dazzle Drums - Music Of Many Colours(過去レビュー)
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