<< Nick Anthony Simoncino - Mystic Adventures (Vibraphone Records:VIBR 012) | main | keita Sano - Ōtotsu (Let's Play House:LPHWHT18+) >>
Angelo Ioakimoglu - The Nireus Years (1995-1997) (Into The Light Records:ITL007)
Angelo Ioakimoglu - The Nireus Years (1995-1997)
Amazonで詳しく見る(MP3)

時代に埋もれてしまい過去には注目されなかったギリシャ音楽に焦点を当てるというコンセプトで運営されるInto The Light Recordsは、しかしバレアリックやニューエイジが再燃するこの流れに自然と合流し、今になって日の目を見るように過去の音楽を現在のシーンに共存させる審美眼を持っている。本作もアテネのアーティストであるAngelo Ioakimogluが1995〜1997年に、しかも何とそれは彼が14〜16歳の時に録音したとされる内容で、これが単に若かりしアーティストが作ったという目新しさ以上に何故今まで未発表だったのかも不思議な程に素晴らしいバレアリック/アンビエントな音楽なのだ。それも敢えて何か大きな枠に当てはめれば前述のジャンルになる位で、ジャズからドラムン・ベースにR&Bやダウンテンポなど断片的に様々な要素がアルバムの中に同居しており、若さが故に色々とチャンレジしたようにも思われる。清々しい日の出を望むような、それはタイトル通りに宗教的なスピリチュアルさもある"Easter Theme"は荘厳なエレクトロニクスに笛や弦の音色などオーガニックな響きも混在し、アルバムの始まりに相応しく厳かな幕開けだ。続く"Kuwahara Ride"に変わると物哀しいドラマの一場面を見ているようなしんみりメランコリーなサントラ風で、ここでも麗しい弦楽器や生き生きとしたチョッパベースの生音がライブ感を作っている。"U220sax2"は今風のバレアリックなモードに相応しく、ピアノや管楽器の朗らかな響きが牧歌的なムードに繋がっており、最近制作されたと言われても全く違和感の無い現代的な曲だ。そして柔らかくしなやかなビートがジャジーで浮遊感を醸す"Slide Break"から、同様にしなやかなビート感ながらも畳み込むようなドラムン・ベースのしなやかなリズムとメランコリックなシンセのフレーズで90年代のドラムン全盛期を思わせる作風な"Alonissos"、西ロン系のブロークン・ビーツにも近い柔らかく弾けるリズムと豊潤なフュージョン風なシンセの響きのフューチャー・ジャズな"77 Bus Trip"と、後半はリズムがより自由度を増しながら豊かな色彩を帯びている。この幅の広さは一枚のアルバムの為に制作されたのではなく恐らくその時に出来上がった曲を集めたと思われるが、しかし全体の雰囲気として決して纏まりが無いわけでもなくバレアリックやニューエイジの流れで聞くとしたら、それはジャンルではなくスタイルという観点から全く違和感は感じない。清楚で透明感のあるメランコリーが通底しており、部屋を彩るBGMとして非常に機能的だ。



Check Angelo Ioakimoglu
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ3 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
スポンサーサイト
| - | 12:00 | - | - | |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://matyu.jugem.jp/trackback/4400
トラックバック