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Motohiko Hamase - Intaglio (Studio Mule:8)
Motohiko Hamase - Intaglio
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世界的にも再評価著しい和モノ音楽、特に昨今のニューエイジ/アンビエント発掘の中で和モノも例外から漏れずに名盤珍盤が掘り起こされているが、その流れに与するようにMulu Musiqの新ラインであるStudio Muleは昔の日本の音楽に目下焦点を当てている。そんなレーベルが次に目を付けたのは濱瀬元彦による1986年作だ。濱瀬は1970年代から活動するジャズベーシストだそうで勿論基本はジャズであるが、このソロ作品ではシンセサイザーも多用してコンテンポラリー・ジャズところかニューエイジとも受け止められるリスニング性の高い音楽を披露しており、ジャズと言うジャンルを特に意識せずとも聞かれるべき内容だ。その上特筆すべきは原盤権利の関係でリイシューが出来ないため、本作では本人によって全て再録音された制作されている事で、単なるリイシューではなく生まれ変わった現代版として新たなる作品になっている。柔らかい笛やマリンバのミニマルな旋律から始まりストリングスも加わって優雅でありながら催眠的である"Circlet"、しかし中盤からはフレットレス・ベースも加わってジャズらしい動きも見せて、ジャズと現代音楽の混合といった印象を受ける。"Rain Calls For Bird"でも笛らしき音とシンセの音が絡み付くように重層的な旋律をなぞり、荘厳なシンセボイスやピアノが加わるとスピリチュアルなニューエイジ性も出てくるなど、曲のパーツ毎でも異なる音楽性がありミニマルでありながらも躍動的だ。アタックの強いドラムに引っ張られつつも笛やシンセのミニマルなフレーズが続き、そして中盤からマリンバの優しい音色の反復に切り替わる"Lung"も、やはり自由な構成が現代音楽的でそしてメロウな世界観に心酔する。"Symptom"や"Elan Vital"もシンセや生楽器を多用して夜のしっとりムードある曲調だが、濱瀬によるフレットレスベースの躍動的な響きも存在感があり、コンテンポラリー・ジャズとしての一面も存分に感じられる。そしてラストのタイトル曲である"Intaglio"は笛や鉄琴にマリンバなど多数の楽器によって重層的にひたすら美しい旋律を鳴らし、鋭い音のドラムによる衝動的なリズムで迫力を増し、そしてフレットレス・ベースは色っぽいムーディーさを演出するなど、場面がどんどん切り替わっていくようなシネマティックで想像性豊かな構成の曲だ。どれも再録音された事で音質も向上しクリアな響きとなっているのは言うまでもないが、本作を聞くと和モノ再評価が単なる流行りではなく音楽の質そのもので評価されていると思う程に快適なBGMになる音楽性があり、時代を超える=タイムレス、つまりはクラシックな作品だからこそ埋まり変わり今リリースされたのだろう。



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| ETC4 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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