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Marcel Dettmann - Test-File (Ostgut Ton:O-ton114)
Marcel Dettmann - Test-File
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世界的名声を獲得しているクラブ・Berghainのレジデントの中でも、取り分けて高い人気を(日本においても)博しているMarcel Dettmann。DJとしてはベルリンらしい硬質なテクノを軸に、そこに機能的なミニマルから狂気のシカゴ・ハウスに鈍い響きのエレクトロまで織り交ぜて、退廃的で色褪せたテクノの世界を創り上げるプレイが素晴らしく、その手腕は一流である事に異論は無いだろう。一方でアーティストとしてはただ単にハードで勢いだけのテクノではなく、やはりDJ志向の機能的なグルーヴを武器にクラブでの鳴りを意識したテクノを制作しており、DJとアーティストの活動がおおよそ同じ方向を向いている。Ostgut Tonからは久しぶりとなるソロ作品である本作もやはり基本はフロアでいかにミックスの中でツールとしてハマるか、という事が念頭に置かれたようなミニマルな作風で、それはある意味では展開の少ない地味な響きをしているがそこをディープな世界観でカバーしている点は流石だ。たった6曲のみのDJツールを寄せ集めた感さえもありながら、それぞれの曲の個性が尖っていて、例えば変則的に切り込んでくるキックの連打とパーカッションに逆回転風の音響が空を浮遊する"Test-File"は、明確なメロディーや大胆な展開も無いがその躍動するリズムと不安気な音響が真夜中のパーティーでの興奮を高める。"Ascending"はもっと分かりやすいゴツゴツとした粗いノイジーなテクノで、これも殆ど展開という展開もせずにひたすら嵐のようなノイズと激しいビート感で終始攻めてている。一方で音を削ぎ落として間を活かしたハウス調の"Autumn77"は、その代わりに骨太なキックが大地に突き刺さりながら空間の広がりを感じさせる電子音や怪しいボイス・サンプルによって、精神作用のあるヒプノティックな響きを強調する。また特に強烈な曲が"Torch"で、液体が爆ぜるようなリズムに合わせて呻き声を思わせる電子音とヒスノイズが持続し、聞いているだけでも疲労が溜まり精神がすり減らされていくインダストリアル風なテクノは、地下深くの一寸の光も届かない荒廃したテクノフロアの景色が浮かび上がってくる。それぞれツール性に特化されながら3〜5分台の曲尺とコンパクトな構成ではあるが、DettmannがDJ時に作り上げる世界観そのものがここにあり、アーティスト/DJの活動が相互作用として働いている事が伝わってくる新作だ。



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| TECHNO14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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