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Daniel Avery - Song For Alpha (Phantasy Sound:PHLP09CD)
Daniel Avery - Song For Alpha
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2012年にデビューを果たしたUKのDaniel Averyはその当時にして大物DJからの絶賛の評価を獲得し、アンダーグラウンドな雰囲気を纏いながらも新世代のテクノアーティストを代表するような風格を持って、制作家としてもDJとしても一躍時の人になった印象がある。広義な表現ではテクノと呼ばれる音楽性ではあるが、4つ打ちのみにとらわれずブレイク・ビーツやアンビエントのスタイルにサイケデリックやドローンといった要素も含むその音楽は、フロア志向ながらも多彩な表情を見せる表現力のあるダンス・トラックとして機能する。そして比較的フロア寄りだった2013年のデビューアルバム『Drone Logic』から5年、随分と時間は経ってしまったが待望の2ndアルバムが到着したが、これを聞くとAveryはハイプではなく最早その才能は疑うべくもない事を確信した。本作でもダンス・トラックが無いわけではないが、しかし何と言っても90年代前半にWarp Recordsが提唱したArtificial Intelligenceの続編的な、例えばPolygon Window(Aphex Twin)やAutechreにB12やSpeedy J、そしてF.U.S.E.(Richiw Hawtin)のそのシリーズの音楽性 - レイヴから解放されるべく想像力を膨らませるような精神に作用するホームリスニング・ミュージック - があり、テクノが決して踊る為だけの音楽ではなく自由な音楽である事を指し示している。アルバムはインタールード的な扱いの"First Light"で始まるが、ここから既にビートの入らない霞んだ電子のドローンによるメランコリーなアンビエントで、続く"Stereo L"ではF.U.S.E.よろしくなTB-303のうねるアシッド・サウンドを用いながらも、それは毒々しいと言うよりは気の抜けたオプティミスティック感で煌々としており、やはり真夜中のクラブの雰囲気とは異なっている。"Projector"に至ってはそのざらついたアナログな響きのリズム感とぼんやりと夢幻の電子音響は、初期のメランコリーなAphex Twinを思わせる。再びインタールード"TBW17"で凍てついたノンビート・アンビエントを展開し、そこに続く"Sensation"や"Clear"では繊細な電子音響を展開したディープかつモダンなテクノによって機能的なグルーヴを刻んで、フロアとの接点も失わない。しかしやはりアルバムの肝はAI的なイマジネーション溢れる感覚であり、前述のダンストラックに挟まれた"Citizen // Nowhere"の歪で破壊的なリズムが打ち付けながらも夢想のアンビエントなメロディーに包まれるこの曲は正にAIテクノらしい。勿論、先行EPの一つである"Diminuendo"のように痺れる電子音が空間を浮遊しながら粗いハイハットやミニマルなリズムに強迫的に闇に連れて行かれるテクノは、ただ90年代のノスタルジーに浸るだけのアルバムになる事を回避させている。そしてアルバムの後半、アシッドを用いつつも深いリヴァーブによって夢の中を彷徨うダウンテンポの"Slow Fade"や、何処でもないない何処かにいるような淡く霞んだドローンに覆われるアンビエント・ハウス的な"Quick Eternity"と、またしてもAphex Twinの残像が現れる。モダンとレトロ、肉体性と精神性、ダンスとリスニング、そんな相反する要素が自然と同居したアルバムは、インタビューによればクラブの枠を超える為と語っている。成る程、そのコンセプトは確かに達成されており、イマジネーションを刺激するようなアルバムは、これまで以上に表現力に磨きをかけた素晴らしい作品となった。



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| TECHNO14 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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