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Blue Closet - To The Ocean Floor (Mojuba Records:Mojuba 027)
Blue Closet - To The Ocean Floor

毎週毎週大量のEPがリリースされるダンス・ミュージックの業界においてその中から良質な作品を掬い上げるにはそれなりの時間と労力を要すわけだが、しかし特定の質の高いレーベルからリリースされた作品は太鼓判を押されたようなもので、比較的レーベル買いを安心して行う事も出来る。本作はBlue ClosetによるデビューEPで、これでデビューしたばかりなのだからアーティストについての詳細も経歴も何もかも分からないものの、ドイツの深遠なる電子音楽の探求に務めるMojubaからのリリースという事で購入に至った。作風はいかにもMojubaらしいやや謎めきながらもディープでダビーな音響、そしてひんやりとしながらも奥には叙情を隠し持ったような慎み深さもあり、例えばデトロイトの叙情性とも共鳴する(それよりはより洗練されているが)。"To The Ocean Floor"は11分越えの大作で、すっきりと細く軽いビートを刻む4つ打ちが淡々と響きながらも、そこに乗ってくる朧げで幻想的なパッドやヒプノティックなパルスのようなループによって非現実的な夢の世界へと誘われるような、長い時間をかけて意識を融解させて深く溺れさせていく。更に変則的なキックとリバーブを強調したダビーな音響によって奥深さが聞こえる"Dreaming Of Paradise"はこれぞMojubaとでも呼ぶべきディープな美しさが光るダブ・ハウスで、オーロラの如く揺らぐパッドや繊細な電子音響の美しさが素晴らしい。感情を吐き出すような歌がこのレーベルにしては珍しいが、それはテクノ・ソウルを打ち出す事にも貢献している。そしてレーベル主宰者であるDon WilliamsことOracyがリミックスを行った"Dreaming Of Paradise (Oracy's Leaving Eden Dub)"、こちらは原曲から直球ダンスへと作り変えて太いキックがパワフルな4つ打ちだが、圧力はありながらも全体は音の間を活かしたクリアな響きで、軽くダビーさも残しつつ無駄を削ぎ落としながら硬いテクノ仕様となっている。どれもダンスな作風ではあるがじっくりと耳を傾けて、その深遠なる音響に耽溺したくなる音楽で、今後を期待させてくれるアーティストになりそうだ。



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