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Papeete Sun - Pacific Soul (Voodoo Gold:VG 007)
Papeete Sun - Pacific Soul

顔面がコラージュされた怪しいジャケットだけを見ては食指は動かないが、試聴をしたところローファイながらもLarry Heardばりの憂いに満ちた切ないディープ・ハウス路線に魅了され、即座に購入を決意した一枚。Papeete Sunなるアーティストについては全く耳にした事がなかったのだが、オランダのエレクトロ・レーベルであるVoodoo Goldからのリリースであり、Voodoo Gold自体がAmazon ClubやAquarian MotionにJeremiah R.といったMarvis Deeの変名の作品をリリースしている事から、どうやら本作もMarvis Deeの変名活動の一つのようだ。様々な変名を用いて膨大な作品をリリースしているDee、切れ味鋭いオールド・エレクトロから情緒の強いシカゴ系のディープ・ハウスにアンビエントな雰囲気やテクノの質感も伴っていたりとその名義の広さと比例して音楽性も幅広いが、どれもオールド・スクールなリズム・マシンの味わいという点で共通項を持っている。さてこのPapeete Sun名義でのデビューアルバムは前述の通りシカゴのディープ・ハウス路線の音楽性が強く、冒頭の"Island Sunset"はビート無しの幽玄なシンセパッドが望郷を誘うアンビエントな曲で、静かな幕開けとして雰囲気を作っている。続く"Pacific Soul"では乾いてカタカタとしたTR系のリズムも入ってきて早速シカゴ・ハウスを見せつけ、そこにHeardばりの胸を締め付けるような切ない感情性豊かなシンセのメロディーも入ってくれば、この時点で心は鷲掴みされるだろう。続く"Life"も全く同じ路線で安っぽいリズム・マシンによる4つ打ちのビートが空虚に響き、そこに悲しみに黄昏れるようなシンプルなコードラインの上モノを配して、メロウさを際立たせたディープ・ハウス。"Exploring Rivers"はややダウンテンポにも寄り添った落ち着きのあるビート感で、シンプルなコード展開とほのぼのとしてベースラインも相まって穏やかさを演出している。裏面も対して大きな変化はなく、"Voices In Your Head"はチャカポコなパーカッションが爽やかに響く中をドリーミーなアナログシンセが夢現な幻想に浸らせるように鳴り、これもいかにもHeardらしいアンビエント感あるディープ・ハウスだ。そして荒れた質感のリズムにスリージーなシカゴ・ハウスらしさが現れている"Expedition"はほんのりと情緒漂うシンセのメロディーも効いていて、悪びれた激しさの中にも優しさが感じられる。最後の"Voices From The Past"ではアルバム冒頭に戻ったかのように再度リズムは無くなり、アンビエント感に満ちたシンセが揺らいで霧に包み込むように微睡みながら消えていく。LPで9曲と実質アルバムとしての作品なのだろう起承転結らしい流れがあり、また1曲1曲がリスニングとダンスのバランスをとったそつのない作りで、この名義でのデビュー作ながらも非常に聴き応えのあるアルバムだ。古典的なディープ・ハウスやシカゴ・ハウス好きな人には、有無を言わさずお勧め出来る。



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| HOUSE14 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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