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Parviz - Zerzura (Omena:OM025)
Parviz - Zerzura
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HNNYやSeb WildbloodにBooks(Hugo Mari)らをリリースし、新興勢力のハウスにおいて存在感を示して台頭してきているスウェーデンはストックホルムのOmena。バレアリックやクロスオーヴァーといった現在形の音を取り込みモダンという表現が相応しいレーベルだが、そこからの最新作はペルシャ系フランス人のAlain-Parviz Soltaniによるもの。Parvizは2017年にFHUO Recordsからデビューしたばかりで、この作品でまだ3作目とまだまだ実力は未知数なアーティストだが、過去にリリースした作品を聞く限りでは生っぽく艷やかなジャジー要素の強いハウスが魅力的だ。本作でもその流れは基本的に変わらずどころか、その路線を完全に手中にしたようで、タイトル曲の"Zerzura"からしてざっくり生っぽいジャジー・グルーヴに官能的で切ないサックスや耽美なエレピを重ねて、甘美なロマンチシズムに浸らせる。サハラ砂漠に存在したという言い伝え上のゼルズーラという幻のオアシスをモチーフにしているそうで、確かに途方も無い広大な砂漠の中で緑が茂るオアシスの楽園的な雰囲気というか、リラックスした空気の中から情熱的な感情が溢れてくる。"Odalisque Au Fauteuil Noir"も感傷的なフェンダー・ローズと抜けの良いコンガのパーカッションによってじんわりと温まり、そこから太いキックも入ってくればディープ・ハウスとラテンが邂逅した情熱的なダンス・ミュージックになり、サックスやオーケストラにピアノも加わってくると壮大さを増して熱帯夜の祭りのようだ。特にジャズ要素が強いのは"Ozymandias & The Shrine Of Abu Simbel"で、開始のジャズ・ドラムと艶めかしいサックスの絡みに魅了されつつ、そこから切れのあるジャジーなリズムは走り出し優しく添えるピアノがしっとり装飾したり、または動きのあるベースが躍動感を打ち出したりと、実にライブ感溢れる構成と生々しい響きでぐいぐいと引き込んでいく。"Lunar Baedeker, Odious Oasis"はアダルトなスムース・ジャズか、甘美な夜を彩る艷やかなトランペットやしとやかなエレピが絡み合い、そして肩の力が抜けた柔らかなリズムが浮遊感さえ思われる軽やかなグルーヴを生む。どの曲も鍵盤系のピアノと木管楽器のサックス等をメインに用いて官能性や情緒性を強調したジャジーなディープ・ハウスで、やや似通った印象が強すぎるきらいがないわけでもないが、それでも一聴して耳を惹き付ける魅力は十分。今後の活躍が楽しみなアーティストだ。



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