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S&W - A Weekend Far Out (Dub Disco:DuDi005)
S&W - A Weekend Far Out

2016年末にDub Discoからデビューを果たしたものの、その後2年間作品のリリースがなく、2019年の初頭にようやく初のアルバムを完成させたS&W。ベルリンを拠点に活動するデュオのS&Wは自らの音楽をイタロ・ディスコと述べているが、熱帯の観葉植物の先に広がる海景色を投影したジャケットから感じられるのはトロピカルやバレアリックといった言葉だ。確かにデビューEPは比較的快楽的なシンセベースのラインと豊潤なシンセの高揚感を生かして4つ打ちが快活なイタロ・ディスコだったが、それから音沙汰もなく2年も経てば多少なりとも音楽の変化があってもおかしくはないが、このアルバムではディスコの要素は残しつつも肩の力は抜けてレイドバックしたバレアリック/ダウンテンポの要素が前面に出て、部屋に清涼な空気を持ち込むBGMとして優れている。引いては寄せる波の音の中から浮かび上がる、静けさを強調する長閑なフェンダー・ローズのコードから始まる"Arrival At The Shore"で既に大らかなアンビエント性を発揮し、続く"Ocean View Drive"ではポップな光沢感のあるシンセとまったりとしたディスコなビートによる夢心地なシンセ・ポップを披露し、"Cloud Place"では軽く弾けるシンセドラムのリズムに柔らかいヴィブラフォンや薄っすら情緒的なパッドを被せて実に清々しくも甘いドリーミー加減だ。"New Age Fantasy"はそのタイトルが示す通り序盤はビートレスでスラップベースとぼんやりとしたシンセが有機的で微睡んだニュー・エイジ風だが、途中からさらっとリズムも加わり捻られたようなシンセの響きが奇妙ながらもポップさに包んで、短いながらも牧歌的な癒やしとなる。比較的前作の路線に近い"Monte Pellegrino Part Part I & II"は9分にも及ぶニュー・ディスコ調だが、切れのあるファンキーなベースに乾いて爽快なパーカッション、そして透明感と伸びのあるパッドと丸みのある柔らかいマリンバらしきが生み出すトロピカルなリゾート感は、清涼な空気が溢れ出しつつドラマティックでアルバムの中で最も陶酔させられる曲だ。そして"After The Tempest"、正に嵐が過ぎ去った後の青空が何処までも広がり静けさが続くドリーミーなダウンテンポと、アルバム全体を通して曲名からもバレアリックな雰囲気が実直に伝わってくる。2年間という沈黙の間に熟成したかの如く清涼なバレアリック性を獲得し、真夜中のクラブとは対照的に日中の屋外は太陽の光の下で聞きたくなる開放感のあるアルバムを完成させたS&W、これは注目すべき存在が現れたものだ。



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