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Jonny Nash - Make A Wilderness (Music From Memory:MFM037)
Jonny Nash - Make A Wilderness
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2019年もニューエイジやアンビエントの方面においてリーダーシップを発揮したMusic From Memory。過去の埋もれた作品の発掘というイメージは未だに強いものの未来への視線も向けており、例えばこのJonny Nashによるニューアルバムもその一つだ。Nashの存在感は日に日に増しており、かつてはコズミック・ディスコ・ユニットのDiscossessionのギタリストであり、またはGigi MasinやYoung Marcoとの3人ユニットであるGaussian Curveでの活躍、そして現在はLand Of Lightというユニットでも活動し、そしてニューエイジ系レーベルの中で注目を集めるMelody As Truthも主宰するなど、ソロ/コラボレーションのアーティスト活動にレーベル運営と彼の名は至る所で見受けられる。そして単独での作品は久しぶりとなる本作では、公式での案内では遠藤周作、J.G. Ballard、Cormac McCarthyらの著書の中に見られる風景や雰囲気の描写 - 静かな場所や古き土地、何処にでもあるが記憶に残らない場所や原野 - に影響を受けたとの事で、音楽的にも以前のニューエイジ色から脱却しより静謐さを増したコンテンポラリー・ミュージックといった趣きだ。アルバムは繊細な鉄琴の美しさに霊的な歌や荘厳さのあるチェロがぼんやりとした空間を生む"Root"で始まり、続く"Shell"も細い線のような電子音の響きからか弱くも叙情的なピアノのコードが浮かび上がるも音のない所の美しさが際立つ静寂な曲で、この時点で以前の作風の要素であるアンビエントやニューエイジとは異なるものが感じ取れる。朝焼けのような美しいシンセドローンから始まる"Flower"はアンビエント的だが、しかしガムランらしき打楽器や不思議な電子音響、そして霞のような聖なる声が合わさり何処か未開の深い森の中や古代の土地を想起させるミステリアスな感覚もある曲で、非常に神妙な世界観だ。9分にも及ぶ"Language Collapsed"では再びチェロが重厚感を作る中を鉄琴が繊細に装飾を施し、薄いエレクトロニクスのドローンが緊張感を持続させるが、少ない音の構成だからこそゆったりした時間の中に美しい静寂が生まれ、明確な流れの無い観念的な作風ながらもその美しさには息を呑む程だ。最後の"Apparition"ではそれまでの緊張感も幾分か和らぎ、透明感のあるドローンと臨場感を生むフィールド・レコーディングに対し朗らかで優しいピアノがしっとりメロウな叙情を演出して、最後の最後でうっとりと白昼夢に耽溺させられる。今までの分かりやすいニューエイジ/アンビエントな作風から、本作ではメランコリーはありつつも緊張感や不気味さも伴うコンテンポラリー・ミュージックへと変化しているものの、深い内面世界へとダイブさせられるような思慮深い音楽でより一層アーティスティックになった印象だ。単純には聞き流す事の出来ない濃密な音楽体験である。



Check Jonny Nash
| ETC4 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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