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Keita Sano - Partiest #1 (Crue-L Records:KYTHM159DA)
Keita Sano - Partiest #1
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2013年デビューと比較的若い世代では頭一つ抜きん出た実力者、2019年には更なる活動の場を求めてベルリンへと移住したKeita Sano。ロウ・ハウスやアシッド・テクノ、ディスコ・ハウスにダンスホール・レゲエと若さ故の衝動と言わんばかりにジャンルに執着せずハイエナジーなダンス・ミュージックを、年に何枚ものEPとしてハイスペースで送り出す程に、音楽への意欲とアイデアは溢れるように盛んでエネルギッシュな存在だ。Rett I FlettaやMister Saturday NightにLet's Play House含む世界各国のレーベルから引く手数多という表現も嘘ではない人気っぷりだが、ここ日本に於いてはCrue-L Recordsに見初められている。本作は2018年末にリリースされた同レーベルからは2枚目となるアルバムで、プレスリリースによると「パーティー・マシン・ソウルの猪突猛進型ニューウェイブ。精度と肉感が増強。」との事で、実際に本作は以前の作品に対してより強度を高めたテクノへと向かっている。獰猛で荒々しい質感は今までと同様だが冒頭の"3 7 Point 1"を聞いても分かる通り、金属的なノイズ混じりの刺々しく不協和音にさえも聞こえるダーティーなテクノは、この曲自体はビートレスであっても内から凶暴なエネルギーが無尽蔵に溢れ出すかのようだ。続く膨張したキックと不気味な電子音のループ、破滅的なパーカッションによって繰り出されるもはやインダストリアルにも近い"HUMANOID"、逆に音を削ぎ落とし荒削りなリズムを浮かび上がらせたシカゴ・テクノ風な"4 Club Use Only"と、序盤には非4つ打ちの変化球的な構成ながらも荒廃した世界観が強烈な印象を残す。"But Is Not For Everyone"は従来の音楽性に沿った勢いと太さのあるハイエナジーな4つ打ちだが、これにしてもひんやりと感情を廃したような金属的な冷たさが続き、不気味に牙を剥くアシッドのベース・ラインが雰囲気を作り上げるツール特化型のダンス・トラックだ。不思議な事にアルバムの後半に入ると陽気なパーティー感のあるメロウネスも現れてきて、切れのある変則的なビートの躍動と共に明るくハッピーな気分のメロディーが弾ける"R.I.P."や、霞むダビーな音響の中から繊細なピアノが浮かび上がり幻想的な美しさを放つハウスの"PARTIEST"、そして最後にはノンビートな状態に不明瞭ながらもエモーショナルなドローンが充満するアンビエントな"For You"で上り詰めた高揚は跡形もなく霧散する。震撼する激しいテクノから徐々にドラマティックに振れていく新境地もあるアルバム、相変わらずその音楽性はリスナーの予想を擦り抜けながらも、しかし精度と肉感が増強という触れ込み通りのパワフルな音楽性でまだまだその進撃は止まりそうもない。

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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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