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S3A - Pages (Dirt Crew Recordings:DIRT118)
S3A - Pages
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2012年頃にデビューをしていたのでそれから7年、本当に待望のという表現が相応しいSampling As An Artを名乗るS3Aによる初のアルバムが到着。その名の通りサンプリングを武器にしたハウスの中に、ディスコやファンク、ヒップ・ホップやソウルといった要素も込めて、華々しい曲から湿っぽいビートダウン風までそのどれもフロア志向でダンサンブルな曲を大量にリリースしており、Local TalkやQuintessentialsにEureka!といった著名なレーベルのカタログに名を連ねる実績からも分かる通り人気者かつ実力者である。このアルバムでは今までの音楽性を一纏めにした集大成と呼べる今まで咀嚼してきた音楽性が各曲に混在しており、アルバムというフォーマットだからこそ表現力を存分に発揮したであろうバラエティーに富んでいる。冒頭の"Fever"は生々しく温度感のあるベースラインが効果的なファンク色強いハウスで、Zazというバンドのメンバー(Nicolas Taite、Pierre Vadon、Raphael Vallade)が作曲やプロダクションに関わっている影響もあるのだろうか、今まで以上にライブ感溢れる音響が聞こえる。"Friends"も同じプロダクションなので、やはりうねりのある生ベースや流麗な鍵盤ワーク、切れのある鋭いリズム感が活きたジャズ・ファンクで、ハウスの境界を越えていく。また"Greed"も同様なのだが、そもそもこれはオリジナルはLaurent Garnierによる鋭利なエレクトロだったが、ここではしなやかで繊細なジャズ・ドラムと甘美なエレピや艶めかしいベースが生き生きと躍動するジャズ・トラックになっており、アルバムにフロアを目的とだけせずに深みと豊かな音楽性を加えている。勿論"Lockwood"ではサンプリングを用いてフィルター処理も行い派手な展開を繰り広げるディスコ・ハウスや、ディスコのストリングスをサンプリングしたであろう優雅さとズンドコと骨太ファンキーなリズムのループ重視な"Clarence J. Boddicker"など、いかにもS3Aらしい興奮させられる憎感溢れるダンストラックも存在する。そしてヒップ・ホップ性が込められたざっくりリズムと切ないエモーショナル性の旋律でハイテンションなアルバムに一旦休息を入れる"Interlude for Marc"、そして最後のヒップ・ホップとスモーキーなビートダウンが一つになったような黒い芳香立ち上がる"Eaux Troubles"では妖艶ながらも情緒的なストリングスが美しく伸びてアルバムの旅を感動を添える。十八番のサンプリングを存分に発揮しつつ、古典からモダンまで、そしてジャンルも横断しながらパーティー感覚に溢れた音楽性で、何処を切り取ってもS3Aと呼べる要素で満たされた期待に応えたアルバムだ。



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