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Neil Tolliday - Mallumo (Utopia Records:UTA007)
Neil Toliday - Mallumo
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2019年もクラブ・ミュージックの界隈でアンビエント・ミュージックが大旋風を巻き起こしていたが、一言でアンビエントと言っても自然回帰的なニューエイジ調から踊り疲れた後のチルアウト、日常空間に馴染むサウンド・デザインまで多様な要素が混在している。本作はそんなアンビエントの中でも殆ど展開がなく70分4節に渡ってどんよりとしたドローンが続く意味を込めない音響によるアンビエントで、精神を安静へと導く治癒的な作用もあるような音楽だ。このNeil Tolidayについては知らなかったものの手を出した理由は、時代とジャンルを超越しながらオブスキュアな音楽を提唱するUtopia Recordsからのリリースという事もあり興味を持った訳だが、結果的には非常に良質なアンビエントに出会う事が出来た。が実はこのTolidayは後から気付いたのだが90年代からハウス・アーティストとして活躍しClassic等からもリリースのあるNail名義その人であり、近年もPressure TraxxやRobsoulからファンキーなオールド・スクール系のハウスを多く手掛けているベテランで、何故に突如としてこのようなアンビエント大作を手掛けるに至ったか。プレスリリースによると鬱病の期間中に自己療法として作られたようだが、明るくもなくただただ陰鬱にも近い暗さがあるからこそ心を落ち着かせるのだろう。曲名も付けずにただI〜IVとだけ記されたパート、やはり音に合わせて意味を含ませない事を意識しているようで、どのパートも朧げでどんよりとした暗いムードのドローンがレイヤーとなり、粘度の高い液体がじっくりと形を変えていくように微細な変化を起こし、そこに微かに時折メロディーや環境音らしき音が入ってくる。大きな展開はなくドローンがうねりながら重厚感も伴い、一寸の光も見えない閉塞空間の響き。まるで大きな大聖堂の中で音が反射しているような荘厳で壮大な音響で、そういった意味では静謐で宗教的な祈りにも思われる。似たような音楽であればWolfgang VoigtによるGas名義のアンビエントを思い起こすが、そちらがまだビートがあり交響組曲からのサンプリングで華やかしさがあるものの、こちらは完全に閉塞的なダーク・アンビエントに振り切れている。なお、配信の完全版では170分近くのボリュームで、存分にずぶずぶとした内なる精神世界へと瞑想出来る事だろう。



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| ETC4 | 14:30 | comments(0) | - | |
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