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ROTLA - Trasmissioni (Edizioni Mondo:MND010)
ROTLA - Trasmissioni
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Running Back傘下で架空のライブラリー・レーベルとして運営されるEdizioni Mondoから、2019年のベストアルバム級の作品が登場。手掛けたのはローマのMario PierroことROTLAで、元々Raiders Of The Lost ARP名義ではコズミックなシンセ使いとブギーなマシン・グルーヴでイタロ・ディスコの系譜に並ぶ音楽を制作し、デトロイトのアーティストとも共鳴するエモーショナルな性質が魅力であった。近年はEdizioni Mondoから作品をリリースしており、以前にも増して有機的な響きを強めてリスニング性の強いバレアリックな方向へと向かっていたが、その決定打となったのが2018年の後半にリリースされた『Waves』(過去レビュー)。ギターやベースの生楽器も大幅に導入し豊かな情熱が広がるその音楽は最早サウダージとも呼べるバレアリック・ディスコで、ROTLAにとってのこれまでにない最高の曲になった。そしてその路線が発展して完成したのが本作なのだが、先ずジャケットの裏面を見ると制作に使われた機材が記載されており、ミニムーグやJuno 60にTR-808といったヴィンテージなアナログ機材、そしてギターやベースにローズ・ピアノといった生楽器も並んでいるが、そんな楽器を用いた手作り感に溢れた音楽を思い浮かべるだけで胸の高鳴りを抑える事が出来なくなってしまう。アルバムは夜空を星が飛び交うようなシンセのアルペジオとしみじみとしたギターが咆哮するビートレスな"Progressi Della Scienza"で始まり、幕開けに相応しい希望と高揚に満ちたバレアリック感が伝わってくる。続く"Telemusic"では生っぽさを意識したロウなディスコのビートに合わせて、清涼で淡い色彩感のあるパッドが伸びつつフュージョン的なコズミックなシンセが華麗に躍動するブギー系。と思いきや"Esterno Neve"では快楽的なシンセのミニマルなフレーズがテクノ的で、そこにか細いギターや繊細な電子音を被せて、ジャーマン・プログレにも似た不気味な高揚感を放つ。途中リッチなシンセサイザーがSF感を煽る短いインタールードの"Delta Sound"を経由し、透明感あるシンセが鳴る中を穏やかなで爽やかなピアノが引率する微睡んだディスコ・スタイルの"Nightlife"から、最後には颯爽としたリズムを刻みながらコズミックなシンセやギターが一つとなってじわじわとオプティミズムの頂上へと上り詰める"Timing"が感動的なエンディングを演出する。全ての演奏を一人でこなしたDIY性がライブ感にも繋がっており、所謂クラブミュージックにありがちな(全てがとは言わないが)無機質な音とは対極的な、温かく生き生きとした臨場感さえ感じられる音からは多幸感が溢れ出している。ディスコやジャーマン・プログレにアンビエントやイタロといった要素を含む過去から現在までのROTLAの音楽を網羅する折衷主義な内容で、そしてそれらはバレアリックというスタイルに包括されており、ここに一先ずアーティストの完成形が感じられる文句無しのアルバムとなった。尚、配信では前述の『Waves』EPから含め3曲が追加で収録されている。



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| HOUSE14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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