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Robert Hood - Paradygm Shift (Dekmantel:DKMNTL050)
Robert Hood  - Paradygm Shift
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近年はディスコ・サンプリングを前面に打ち出したファンキーなゴスペル・ハウスな作風が特徴のFloorplan名義がヒットして、ベテランながらもより一層アーティストとしての進化を見せつけているRobert Hood。しかし根はやはりデトロイト生まれのテクノ・アーティスト、かつては最初期のURメンバーとして、そして脱退後にはミニマル・テクノのオリジネーターの一人として活動していた事もあり、Hood名義でこの何処を切り取ってもミニマル・テクノなアルバムへ5年ぶりに戻ってきたのは意外でも何でもない。2017年作の本作はしかも今や世界有数のフェスティバルとしてのみならず実力派レーベルとなったDekmantelからのリリースで、レーベル自体は個性的で豊かなジャンルに及ぶ多様性があるが、そんなレーベルからこういったテクノ頑固一徹な音楽がリリースされるのも、やはりレーベルからレジェンドに対する畏敬の念みたいなものもあったに違いない。出だしの"Preface"こそ深い底で謎めいた電子音が蠢きクリック音等が連打されるビートレスなアンビエント調の曲だが、それ以降に続く曲はある意味では金太郎飴的とも言える、決して流行や新鮮味とは無縁の冷えて無機質なリズムを刻む、しかし一方でマッチョな肉体感も伝わってくるミニマル・テクノが陣取っている。金属の鳴りが強いシンバルとドスドスとしたキックの応酬に、ミニマル性が根付く単純なシンセのリフ、スプレーのような音響も交えた"Idea"は音の抜き差しによって若干の展開はあるものの、古典的なミニマルの様式美を実践する曲だ。続く"I Am" - 俺とは - という自己主張を感じさせるこの曲は、より平坦なキックとハイハットやハンドクラップの永続的なグルーヴと警告音のようなシンセの反復が、永続的な催眠性を催してミニマル地獄へと誘うファンキーなテクノで、こういった冷たくも肉感溢れるテクノがHoodらしさを主張する。同じミニマルな構成でも、例えば"Nephesh"のように明るいコードを用いて陽気なファンキーさを打ち出した曲、ドンドンと太い芯を持ったキックが骨太ながらもエモーショナルなシンセのループを用いて若干デトロイトな雰囲気もある"Pneuma"、音の隙間を浮かび上がらせる事でリズムの生々しい骨っぽさを強調する"Thought Process"など、ミニマルという軸を守りつつ曲毎に個性があるからこそアルバムを通して全く飽きさせない流れも見事だ。最近のシーンに溢れる線が細く揺らめくグルーヴを用いたミニマルとは一線を画す、これがオリジネーターだ、これがデトロイトだ、という気概が伝わる骨太なこのミニマル・テクノはもはやクラシック。断然支持する。



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| TECHNO14 | 22:00 | comments(0) | - | |
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