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Susumu Yokota - Cloud Hidden (Lo Recordings:Lo166CD)
Susumu Yokota - Cloud Hidden
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2015年3月に亡くなられた横田進は日本のテクノ創世記の礎となった一人だ。活動が盛んな頃には半年に一枚のペースでアルバムをリリースし、その内容もどんどん変化してアシッドからテクノにハウス、アンビエントやダウンテンポにブレイク・ビーツ、果てはエクスペリメンタルまで、兎に角歩みを止めずに溢れ出すアイデアを即座に作品に投影して自身の唯一無二の世界観を確立していた。そんな音楽に魅了された人は多く、事実ダンス・ミュージックの枠を越えて他のアーティストからも評価されており、日本に於ける電子音楽の伝説的アーティストと呼んでも過言ではない。そんな横田の多大な功績もあってか彼が亡くなって以降は初期のアルバムが複数枚復刻されていたが、本作は復刻ではなく完全なる未発表音源だ。なんでも過去に横田と共作をしたMark BeazleyことRothkoは、2002年作の『The Boy And The Tree』と同時期のラフスケッチが収録されたDATテープを過去に横田から受け取っていたそうで、それをLo Recordingsを主宰するJon Tyeが「横田の作品の精神と遺産に敬意を表して形にした」との事だ。この2002年頃には既に普通のダンス・ミュージックの枠を飛び越えて、ダンスに依存しないエクスペリメンタルな方向へ足を踏み出していた時期で、実際この未発表曲群も最早ダンスフロアとは無縁のイマジネーション溢れる現実と虚構が入り乱れる倒錯の世界のようで、また『The Boy And The Tree』と同様に和的というかオリエンタルな雰囲気も感じられる。夢の中で鐘や弦などの原始的な楽器が鳴り響いているようなエキゾ・トライバルな"Spectrum Of Love"で始まり、寺院のスピリチュアルな雰囲気ながらも迫力あるパーカッションが乱れ打つニューエイジの"Implications Of Karma"、寂れたギターらしき物哀しいメロディーを軸にした怪しげな笛が加わるアブストラクトな"The Reality Of Reincarnation"と、序盤から形容のし難いジャンルながらも横田らしい静謐な美学が光っている。光が放射し圧倒的な眩しさと多幸感に包まれる"Ama and the Mountain"はもう完全にニューエイジそのもので、一方でガムランらしき音とぼんやりとした電子音が揺らぐ"The Seven Secret Sayings of God"はバリ島のガムランのアンビエント化で、この頃はアジア音楽に興味を持っていたのだろうか。ダンス・ミュージックではないものの原始的な胎動が潜み、この世とあの世を行き交うような夢想の世界は霊的で、聞く者を一時の白昼夢へと誘うだろう。また現在盛り上がっているニューエイジ/アンビエントの流れに乗っても違和感無く、横田の早過ぎた傑作と断言したい。



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| TECHNO15 | 10:30 | comments(0) | - | |
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