<< Two Lone Swordsmen - Swimming Not Skimming [Limited Edition] (Spiral Records:WQAW-1003) | main | Swayzak - Fabric 11 (Fabric:FABRIC21) >>
As One - In With Their Arps, And Moogs, And Jazz And Things [Limited Edition] (Spiral Records:XQAW-1002)
As One-In With Their Arps, And Moogs, And Jazz And Things
Amazonで詳しく見る

昨日に引き続き90年代の普遍的名作を再発する「Electric Soul Classics」シリーズの一枚を紹介しましょう。本日はUK屈指のデトロイトフォロワー・Kirk DegiorgioことAs Oneの97年リリースのアルバムです。97年の僕と言えばまだ(デトロイト)テクノを聴き始めたばかりで、Derrick MayとかJeff Mills位しか知らなかったんですよね。タワレコでIan O'Brienの1stアルバムが紹介されていたのは覚えているけれど、その当時それを買わずに過ごしてしまう位テクノに対しまだ深い知識も無く、当然Kirk Degiorgioの事も全く知りませんでした。でもこの作品を聴いて思ったのは、きっと90年代のテクノシーンは今よりも希望に溢れドキドキするような感覚があったんだろうなと言う事。彼は最初の内はいかにもデトロイト系の作風が多くこのアルバムでもアトモスフェリックなシンセサウンドは心地良いのですが、規則正しい4つ打ちは排しより複雑で生身のプレイを思わせる繊細なリズムを聴かせ始めています。ああ、彼はテクノとジャズを一緒に存在しうる物だと考えていたのですね。もちろん皆様周知の通りデトロイトテクノは、ハウスもソウルにも影響を受けていればジャズにだって影響を受けているのですが、90年代においてデトロイトテクノは電子音楽としての"テクノ"と言う地位を確立していたと思います。しかしKirkはブラックミュージックに影響を受けてそこからデトロイトテクノに傾向していったので、その彼が結局行き着くのはジャズと言う事だったんでしょうね。そう言った意味でデトロイトテクノにジャズを再度取り込もうとする姿勢は、過去の遺産に対する尊敬とまた未来への挑戦が感じられて褒め称えるべきでしょう。控えめな情緒と慎ましいムードで内省的な音だとは思いますが、この当時Kirkが新たなる道を切り開こうとした意志は感じられます。これ以降は更にテクノ色を弱め生音を増していき、ブロークンビーツ/クラブジャズの繁栄に寄与した訳ですが、その繁栄前夜の実験的アルバムと言えるでしょう。「ジャズは生き方そのもの」と認めるKirk Degiorgioだからこそ成し得た結果です。限定盤なのでお早めにどうぞ。

試聴

Check "Kirk Degiorgio"
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
スポンサーサイト
| - | 23:00 | - | - | |

コメント
私もリアルタイムに当時のテクノを聴いていたわけでは
ないので、この再発は嬉しい限りでした。
Electric Soul ClassicシリーズではAS ONEのさらに初期作品のリイシューも行うみたいなので、今から楽しみです。
| 久間 | 2007/01/18 1:35 AM |
>久間さん
こうやって過去の名盤が続々と再発されるのは、本当に皆にとって喜ばしい事ですよね。
しかもその選ばれたアーティストにセンスを感じます。本当に音楽が好きな人が、選んだんだろうなーと感じました。
| マチュ | 2007/01/19 9:52 PM |
As Oneの他の再発は1stの「Reflections」と2ndの「Celestial Soul」ですよね。今回再発されるアルバムは3枚とも持っているのですが、どれも再発されるべき作品です。
特に「Reflections」なんかは今も色褪せないアルバムですよ。Derrick Mayの機材をパクって作った、なんて噂話(?)もありますが・・。
ついでにReflectionsのRemixアルバム、Reflections on reflectionsも再発されたら良いのになあ、なんて思ってます。Remix陣が素晴らしいので。http://www.discogs.com/release/65673

欲を言えばレコードも再発してほしいですね。
| NVK | 2007/01/20 3:21 AM |
>NVKさん
僕はReflections on reflections以外は持っていないから、この機会に購入する予定です。
リミックスアルバムは面子が豪華ですよね。これは是非とも再発すべきだと思います。
つかKirkって90年代は多作でしたね〜(今もかw)
| マチュ | 2007/01/20 9:55 AM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://matyu.jugem.jp/trackback/829
トラックバック