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Hugo Mari - Change Ur Ways (Heist:HEIST 035)
Hugo Mari - Change Ur Ways
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Max GraefにNachtbrakerやNebraskaら強力な新世代アーティストを擁するハウス系レーベルのHeistから見知らぬアーティスト名であるHugo Mariの初の作品がリリースされたが、ネット上で調べてみるとどうやらOmenaやXVI Recordsから作品をリリースしているロンドンの新鋭・Booksの本人名義での活動のようだ。前述のレーベルからの作品ではサンプリングを用いながら生っぽさも残してディスコティックな雰囲気のあるハウスを聞かせており、一聴して耳を惹き付けるキャッチーなメロディーの魅力もあって、既に人気DJからもサポートされているという。そして新作はHeistからとなれば、このレーベルが既に実力ある多数DJを輩出しているのだから、もはやHugo Mariの実力もお墨付きというものだろう。レーベルとしてはブギーでブラック・ミュージック性も強い音楽性もあってか、この新作は以前にも増して生々しく黒さが発せられている。特にそれが顕著なのは"Get Loose"で生っぽくざらついた4つ打ちのリズムに大きくうねるベースラインを強調したトラックに、艶めかしいソウルフルな歌や官能的なトランペットやピアノも加わってジャジーでブラック・ミュージックらしく展開するこの曲は、例えばMoodymann辺りが好きな人にも響くに違いない。"Change Ur Ways"はもっと分かりやすいハウス・ミュージックで骨太で硬いキックが地面に突き刺さりつつ、同じく薄っすら繊細なピアノやトランペットが色気を滲ませ、強いグルーヴで跳ねながらもエモーショナルな芳香が沸き立っている。"Can You Feel Your Senses?"はやや湿り気を帯びた音質のビートと感傷的なシンセのコード展開を用いて、そこに入ってくるダビーな呟きが儚さを演出し、EPの中でも最もメランコリーでソウル性の強い曲調になっている。そして特筆すべきはデトロイト・ハウス方面でアンダーグラウンドな活動を行っているKai Alceがリミキサーとして参加している事で、"Get Loose ft. Zodiac (Kai Alce NDATL Mix)"は原曲の雰囲気を殆どいじってはいないものの、原曲が多少ディスコやファンク寄りだとしたらリミックスはより滑らかな流れや質感を持ったディープ・ハウスとして丁寧に磨きをかけられており、デトロイト・ハウスとしての情熱的な温かみが増している。どれもソウルフルで心に訴えかけてくる感情性の強さがあり、アーティストとして一目置くべき存在だ。



Check Hugo Mari
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Darling - Tulipa Moves (Safe Trip:ST 012-LP)
Darling - Tulipa Moves
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Young Marcoが主宰するSafe Tripは現在形のダンス・ミュージックのレーベルではあるが、何処か懐かしい時代感を含んで特にシンセサイザーの多幸感ある響きにこだわりがあるように思う。実際にMarcoはイタロ・ハウス/ディスコの再燃への貢献、またはGaussian Curveの一員としてモダンなバレアリック/ニュー・エイジの開拓に励んでおり、Safe Tripの音楽性はいなたくもほのぼのとした快楽性がある。Darlingはそんなレーベルで中心的に活動する一人で、本作は2018年にリリースされた彼にとっての初のアルバムだ。オランダのアーティストであるという以外はDarlingについての詳細は不明なものの、過去の作品を聞いても辿々しいドラムマシンによるリズムやアナログであろうシンセを用いて、イタロの系譜上にありディスコやエレクトロも盛り込んだダンス・ミュージックは古い味わいもありながら若々しいエネルギーに満ち溢れている。そしてこのアルバム、ダンスのリズムがある電子音楽ではあるが熱狂的なクラブの中のダンス・ミュージックではなく、ほのぼのとした田園風景が広がる仄かにバレアリックな曲群は底抜けにポジティブでドリーミーだ。神秘的な電子音のソロから始まり闊歩するようなリズムが入ってくる"Estimu"からして、無意味ながらも楽観的で豊かな電子音のメロディーや動物の鳴き声にも似た電子音の反復がコズミック感を作っており、70年代の電子音と戯れていたジャーマン・プログレが幾分かダンス化するとこんな曲調だろうか。"Tulipa Moves"はTR系の乾いたリズムがカタカタと軽快に躍動しオールド・スクール感のあるハウス調だが、透明感のある清涼な電子音の上モノは遊び回りながら長閑な世界に包んでいく。落ち着きながらもエレクトロ気味のリズムである"So Did We"はやや内向的で沈み込むようなメランコリーがあり、しかし光沢感のあるサウンドはシンセポップ調でもある。"The M Song"ではリズム無しで神秘的なシンセが描くメランコリーな旋律は、火照りを冷ますニュー・エイジやチルアウトの系譜上にある。"Pillow People"はその安っぽく原始的なリズムが初期テクノを思わせ、チャイムらしき可愛らしい音色や幻想的なシンセのメロディーも加わる事で、90年代のベッドールーム・テクノであるArtificial Intelligenceを思い起こさせる。アルバムは曲それぞれが異なる個性を持っているが総じてレトロフューチャーと呼ぶべきか、ヴィンテージな音の響きや野暮ったいリズム感を伴っており最新の音楽でありながらどこか懐かしく、聞いていると心がほっと安心する穏やかさに満ちあふれている。



Check Darling
| TECHNO14 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
&Me - In Your Eyes (Pampa Records:PAMPA 032)
&Me - In Your Eyes
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フロアに寄り添いながらもユニークな音楽性があり、そして独創的な奇才が集結するPampa Recordsの新作は、近年知名度を高めているベルリンのアーティストであるAndre Boaduこと&Meによるもの。最近特に&Me名義で名を見かけるように感じるが、元々TerranovaやNR&などのユニットでも活動するベテランでありそれを考慮すると才能は疑うべくもないが、&Me名義ではミニマル性の強いドラッギーなテック・ハウスを手掛けて更に人気を獲得しているようだ。そしてPampaからは初となる本作はその奇妙なレーベル性に対しては意外にも大箱受けするのは間違いなしの壮大なテック・ハウス仕様で、例えばInnervisionsを思わせる荘厳な美しさも含む深遠な曲調が素晴らしい。すっきりとしたハウスの4つ打ちから始まり徐々に闇の中に浮かび上がってくる繊細なピアノが特徴的な"In Your Eyes"は、ダークで快楽的なシンセも螺旋階段を上り詰めるようにループし、その2つの旋律が絡み合いながら妖艶かつドラッギーな世界を創り上げる。壮大ではあるが激しく揺さぶるでもなくミニマルな流れが基調となり、ずぶずぶと闇の中に埋もれていくような快楽性は、間違いなくパーティーのピークタイムにも最適な曲だ。一方でシャリシャリとした粗いハイハットが際立ちしっとりしたキックが安定したグルーヴを作る"As Above So Below"は、点描の如く妖艶な電子音を配置しながらトリッピーな電子音響も織り交ぜて、そして鈍い電子音のリフも加わってくるとサイケデリック性を増してよりディープに潜っていく。ミニマルな流れは変わらないものの、空間に音が幻想的に消失していくブレイクもあり、静かにドラマティックな演出がある構成もフロアで映えるだろう。どちらも8分越えのスケール感が大きい作品、激しいビート感で踊らすのではなくヒプノティックな音の響きによる表現で魅了する豊かな曲で、流石Pampaからのリリースといった内容だ。



Check &Me
| HOUSE13 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trinidadian Deep - Native Revolution (Visions Inc:Visio019)
Trinidadian Deep - Native Revolution

Alex Attias主宰のVisions Incの新作はUSからフュージョン・ハウス/ディープ・ハウスを一心に追求するTrinidadian Deepによるもの。Visions Incの音楽性は90年代のBeatless名義での活動、そして00年代に入ってからも西ロンのブロークン・ビーツやフューチャー・ジャズの隆盛に貢献したAttiasの音楽性そのもので、つまりはオーガニックとエレクトロニックの調和、そしてテクノやハウスにジャズやソウルにファンクなど様々な要素が詰め込められており、音の響きやリズムのフォームの豊かさが秀でている。そんなレーベルに対しTrinidadian Deepはアフロパーカッシヴなグルーヴにアンビエントな感覚もあるディープ・ハウスを全くぶれる事なく手掛けており、その意味ではVisions Incの広範囲な音楽性の中に収まっている点での相性の良さはおおよそ想像されるが、しかしやはりTrinidadian Deepの作品はどこのレーベルからリリースされようともTrinidadian Deepとしか呼びようのない音楽になってしまうのは、もはや職人芸か。アフロで抜けの良いパーカッションのリズムから始まる"Native Revolution"、そして直ぐに透明感のあるシンセの麗しきコード展開も加わり、艷やかなシンセソロやエモーショナルなオルガンのソロも入ってくれば、それは完全にTrinidadian Deepの豊かな情感が溢れる土着的なアフロ&フュージョンなディープ・ハウス。ドスドスと地面を揺らす力強いグルーヴに支えられ、優雅に舞い踊るシンセの旋律は美しく、果てしない大空を飛翔するように疾走するハウスはフロア志向ながらも機能性だけでなく感情に訴えかける要素も含んでいる。よりリズム感が強調されているのが"Native Tribe"で、カラッと乾いたパーカッションがリズムを構成し、そこにダビーな声のサンプルやミニマルなシンセのリフで引っ張っていくよりオーガニック性が打ち出たアフロ・ハウスは、しかし土着的でありながら浮遊感伴う軽さによってアンビエントな空気も含んでいる。ディープ・ハウス、トライバルといった音楽性にふんわりとしたアンビエンス性も持ち込んだ作風はTrinidadian Deepの特徴であり、そういった点から見れば本EPの2曲も正にTrinidadian Deepの典型的な作風だろう。毎度金太郎飴的な作品と紹介するのは申し訳なさもありつつ、しかしそれだけ自身の音楽性を築き上げていると考えれば、その意味では信頼に足るアーティストなのだ。



Check Trinidadian Deep
| HOUSE13 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marcel Dettmann - Test-File (Ostgut Ton:O-ton114)
Marcel Dettmann - Test-File
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世界的名声を獲得しているクラブ・Berghainのレジデントの中でも、取り分けて高い人気を(日本においても)博しているMarcel Dettmann。DJとしてはベルリンらしい硬質なテクノを軸に、そこに機能的なミニマルから狂気のシカゴ・ハウスに鈍い響きのエレクトロまで織り交ぜて、退廃的で色褪せたテクノの世界を創り上げるプレイが素晴らしく、その手腕は一流である事に異論は無いだろう。一方でアーティストとしてはただ単にハードで勢いだけのテクノではなく、やはりDJ志向の機能的なグルーヴを武器にクラブでの鳴りを意識したテクノを制作しており、DJとアーティストの活動がおおよそ同じ方向を向いている。Ostgut Tonからは久しぶりとなるソロ作品である本作もやはり基本はフロアでいかにミックスの中でツールとしてハマるか、という事が念頭に置かれたようなミニマルな作風で、それはある意味では展開の少ない地味な響きをしているがそこをディープな世界観でカバーしている点は流石だ。たった6曲のみのDJツールを寄せ集めた感さえもありながら、それぞれの曲の個性が尖っていて、例えば変則的に切り込んでくるキックの連打とパーカッションに逆回転風の音響が空を浮遊する"Test-File"は、明確なメロディーや大胆な展開も無いがその躍動するリズムと不安気な音響が真夜中のパーティーでの興奮を高める。"Ascending"はもっと分かりやすいゴツゴツとした粗いノイジーなテクノで、これも殆ど展開という展開もせずにひたすら嵐のようなノイズと激しいビート感で終始攻めてている。一方で音を削ぎ落として間を活かしたハウス調の"Autumn77"は、その代わりに骨太なキックが大地に突き刺さりながら空間の広がりを感じさせる電子音や怪しいボイス・サンプルによって、精神作用のあるヒプノティックな響きを強調する。また特に強烈な曲が"Torch"で、液体が爆ぜるようなリズムに合わせて呻き声を思わせる電子音とヒスノイズが持続し、聞いているだけでも疲労が溜まり精神がすり減らされていくインダストリアル風なテクノは、地下深くの一寸の光も届かない荒廃したテクノフロアの景色が浮かび上がってくる。それぞれツール性に特化されながら3〜5分台の曲尺とコンパクトな構成ではあるが、DettmannがDJ時に作り上げる世界観そのものがここにあり、アーティスト/DJの活動が相互作用として働いている事が伝わってくる新作だ。



Check Marcel Dettmann
| TECHNO14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |