CALENDAR
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
Kite (カイト)
Kite (カイト) (JUGEMレビュー »)
Gigi Masin (ジジ・マシン)
RECOMMEND
NEUE TANZ
NEUE TANZ (JUGEMレビュー »)
YELLOW MAGIC ORCHESTRA
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
Collapse EP[輸入盤CD](WAP423CD)
Collapse EP[輸入盤CD](WAP423CD) (JUGEMレビュー »)
APHEX TWIN,エイフェックス・ツイン
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
Esteban Adame - Mayan Basement EP (Mister Saturday Night Records:MSN030)
Esteban Adame - Mayan Basement EP
Amazonで詳しく見る(MP3)

ニューヨークでのパーティーから始まり2012年にはレーベルへと発展したMister Saturday Night Recordsは、今をときめくレーベルの一つだ。テクノ/ハウスを軸としながらもちょっと変化球を投げるような、メインストリートから外れながら、的確にダンスフロアを揺らすダンストラックを手掛けるレーベルで、良い意味で個性的で癖のあるアーティストを送り出している。その意味ではデトロイトのキーボーディストであり、Galaxy 2 GalaxyやTimelineにIcan等のメンバーでもあるEsteban Adame、所謂伝統派のデトロイト・ハウスのアーティストである彼がこのレーベルに取り上げられたのは少々意外ではあるが、レーベルが多様な方向性を指し示しているからこそ彼のようなアーティストも推されるのは意外ではなかったのかもしれない。本作に於いてもキーボーディストとしての力量が発揮されたメロディアスな作風は健在だが、その上でやや普段よりはリズムが弾けていたりする点もあるなど、Mister Saturday Nightのラフなファンキーさに寄り添った面も見受けられる。"Momma Knows"は如何にもな華麗なキーボードのコード展開とシャッフルするような弾けるビート感で軽快にスウィングするハウスで、潰れたようなラフなスネアやかっちりしたハイハットからはファンキーな響きも伝わってきて、耳を惹き付けるメロディアスな魅惑と荒いビート感が共存している。"Open House Memories"は均されてスムースなビート感はディープ・ハウス的だが、綺麗に伸びるデトロイト系のパッドにコズミックなシンセも乗っかってくると、デトロイトの未来的な感覚に包まれる穏やかなハウスで、ここでも楽しそうにキーボードをプレイしているであろうAdameの姿が浮かんでくるようだ。一番太いボトム感のある"Mayan Basement"ではズンドコどっしりした4つ打ちが身体に響く程にパワフルで、そこに耽美なピアノのコードと優美なストリングスが絡んでノリよく展開しつつ、ヴィブラフォンの柔らかいメロディーも入ってきたりと色彩感豊かで熱くソウルフルだ。どの曲もやはり演奏家としての力量が反映されてメロディアスな作風がベースにあり、そして心地好いグルーヴを生むハウスのリズムに安定感があり、やや古典的ではあるが故のハウス・クラシックス的な作品と言えよう。



Check Esteban Adame
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Alton Miller - All Things Good EP (Waella's Choice:WACH003)
Alton Miller - All Things Good EP
Amazonで詳しく見る(MP3)

2016〜17年にかけては自身のInner Muse Recordingsから過去の名作の復刻に勤しんでいたデトロイト・ハウスの古参であるAlton Millerだが、その一方で新作も精力的に制作してSound SignatureやNeroliにSistrum Recordings等名立たるレーベルから作品を送り出すなど、その控え目な知名度とは対照的に確かな実力を持つ堅実なアーティストだ。そんな彼による新作はロンドンの新興レーベルであるWaellas Choiceからで、元々柔らかくジャジーでソウルな雰囲気を持つハウス・ミュージックを得意とするMillerではあるものの、本作ではロンドンのレーベルからと言う事もあってか西ロンのブロークン・ビーツにも接近したような音楽性がやや強くなっているように思われる。タイトル曲と受け取れる"All The Good Things"は軽いパーカッションも弾ける心地好い4つ打ちのベーシックなハウスではあるが、控え目に情緒を発する優美なシンセやパッドの使い方で非常に洗練された雰囲気を持っており、無理に熱くなるのではなく自然な展開でじんわりと盛り上がっていく展開に、Millerの堅実な音楽性が現れている。"In The D"は更に軽快で爽やかなパーカッションを使った生っぽいハウスで、フュージョン風な流麗なシンセワークを前面に出して、ざっくりとしたビート感ながらも上品なソウルで纏めている。よりファンクやブロークン・ビーツとしての性質が強いのは"Beneath The Sun"で、崩れた変則ビートを刻みながら抜けの良いパーカッションが軽やかに弾け、内向的なシンセのコード展開に被せるように光沢感あるキーボードがファンキーにうねり、うっとりした情感ながらも躍動的なグルーヴが走っている。そして最もソウルフルな感情を打ち出したのはNikki Oをフィーチャーしたボーカル・ハウスの"The Storm"で、スポークンワード風に始まり温かく包み込むような歌へと変わっていくボーカルとヴィブラフォンらしき柔らかい音色や華麗なシンセが滑らかに展開する事で、実に心温まる優しいハウスになっている。何か心に圧倒的な印象を残す個性的な音楽というわけではないのだが、その普遍的で流行に全く影響されないクラシカルなハウスという点では信頼を寄せる事が出来る作曲家であり、リスナーとしても安心して聞く事が出来る。ならばやはりそろそろニューアルバムを期待せずにはいられないのだ。



Check Alton Miller
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jorge Reyes, Suso Saiz - Cronica De Castas (Nigra Sintezilo Rekord:NSR23)
Jorge Reyes, Suso Saiz - Cronica De Castas
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
霊的、スピリチュアルという説明が何処か胡散臭くもあるニューエイジ・ミュージックは、しかし昨今のMusic From MemoryやMelody As Truthといったレーベルの働き掛けのおかげで、再燃という形で市民権を獲得しつつある。実際に安っぽいヒーリング・ミュージックと呼ばれるような種類に足を踏み込んだものもあるが、しかし例えばスパニッシュ・ギタリストのSuso Saizの音楽は実験的でありながら深い叙情性と瞑想的なアンビエント性があり、時代に左右されずに聞ける普遍的な質を持っている。本作はそんなSaizとメキシコのニューエイジ系のマルチ奏者であるJorge Reyesによる1991年にリリースされたアルバムで、昨今のニューエイジ再燃に合わせて国内盤が初CD化されたのだ。アルバムタイトルである『Cronica De Castas』とはカースト年代記の事で、スペインに侵略されたメキシコの歴史を音楽絵巻として表現したようだが、詳細は国内盤の解説を是非読んで頂きたい。全編エスノで生楽器と電子楽器から発せられる霊的な響きは前述に関連するものかもしれないが、アルバム冒頭の16分にも及ぶ大作である"Tente En El Aire"でおおよそアルバムのイメージを掴む事は可能だ。くぐもった音響のオカリナからうっすらと浮かび上がってくる静謐な電子音のドローン、そこに静かに民族的で土着感あるパーカッションも加わりながら、まるで未開なる深い森林の中を彷徨うように進んでいく。空間を切り裂くような神秘的なギター、魔術的でもあるボイス、静けさの中にアクセントをもたらす効果音などそれら全てが何処かスピリチュアルで宗教的でもあり、しかし安らぎをもたらすアンビエント性は一級品だ。続く"Puchuela De Negro"では神々しいシンセのアルペジオにReyesによる牧歌的なフルートやオカリナが絡む作品だが、ビートが無いながらも躍動的で、もしビートは入っていれば現在のテクノとしても聞けるような作品だ。"Saltatras Cuarteron"ではSaizの泣くように叙情的ながらも鋭利なギターとReyesによる民族楽器のパーカッションの応酬はバトルのようなセッション性があり、古代の霊的な雰囲気が時空を超えて現代へと蘇るよう。そしてまた8分にも及ぶ大作の"No Te Entiendo"、様々な楽器に様々なエフェクトを駆使して異形な響きを作り出しており、生命を感じさせる打楽器の響きや異空間を創出する電子音にサイケデリックなギター等が抽象的なアンビエント空間を生み出して、中盤からは祝祭のような歌も入ってきて生命の営みを謳歌するように盛り上がっていくドラマ性がある。ニューエイジというとどうしても宗教的なり神秘的なりという点に馴染めない人もいるだろうが、そういった先入観を一切無視して単にこの心地好く平穏を誘う音楽に耳を傾ければ、変なイメージを抜きにしてBGM的な質の高さを感じ取る事が出来るだろう。



Check Jorge Reyes & Suso Saiz
| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Eleventeen Eston - At The Water (Growing Bin Records:GBR015)
Eleventeen Eston - At The Water

2007年にブログとして開始し2012年にはオンラインショップとして、そして遂に2013年にはレーベル運営に着手したGrowing Bin Recordsは、リリースしている音楽のジャンル的に一貫性はないものの、昨今のニューエイジ/バレアリック再燃という時代により輝きを放つようなレーベルだ。有名なアーティストの起用や流行を意識した音楽に向かう事は一切なく、ただ単に質の高い音楽によって長きに渡って聞かれる作品を目指しているそうで、その目的によってディスコやファンクにアンビエント、ジャズにフォークやソフトロックなどざっくばらんにリリースを行っている。そのどれもがローファイな淡さやドリーミーな世界観があり、だからこそニューエイジ/バレアリック方面からも評価されるのは自然な流れだろう。さて、本作はオーストラリア在住のEleventeen Estonによるアルバムで、以前にはGrowing BinからAndras FoxとのユニットであるWilson Tanner名義で『69』(過去レビュー)をリリースしたのも記憶に新しいが、そこでは静謐でやや神秘的でもあるアンビエントを披露していた彼が、この新作ではその雰囲気を継承しながらもフォークやソフトロックにダウンテンポ等も取り込みながらより開放感あるバレアリックへと向かっている。オープニングの"C in Sympathy"ではディレイを用いたギターで空間の広がりを演出し、伸びのある情緒的なシンセでドラマティックに染め上げ、ビートレスではありながら躍動感のあるアンビエントでこの先の期待を予感させている。続く"2 d'Or (Cab Chassis)"もギターの爽快な響きと耽美なピアノの引っ張られながら、コラージュ的な変化のあるシンセが夢想へと誘うドリーミーなバレアリック系で、広大で豊かな色彩が詰まった風景が浮かび上がるようだ。ソフトロック的でフォーキーで朗らかな響きのある"The Four Fountains"でも肩の力が抜けたビートを刻んでおり、脱力系の緩い開放感はひたすら快適だ。そこに続く"I Remember"ではサイケデリックな呟きや不穏なSEがバックに鳴っているものの、前面には美しく微睡んだシンセが浮遊して夢の中を彷徨うアンビエントを展開している。そしてオーガニックで笛やらギターの音やらも牧歌的に持続する抽象的なアンビエントの"I Float, I Am Free"、80年代シンセ・ポップを思わせるアタック感の強いドラムと妙に親しみのあるポップなサウンドのダンス・トラックである"Where There Is Rain"、安っぽいドラムマシンがローファイ感を生む郷愁たっぷりなダウンテンポの"Sand Man"など、アルバムにはバラエティー豊かな音楽性が共存しているが、やはりギターやピアノ等を使った有機的で親しみのある響きが全体を一つのモノにしている。Growing Binのファンならば当然として、Music From MemoryやMelody As Truth辺りのバレアリック系が好きな人にとっても、本作が本年度のベストの作品の一つになるであろう素晴らしいアルバムだ。



Check Eleventeen Eston
| ETC4 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kaoru Inoue - Em Paz (P-Vine Records:PCD-24741)
Kaoru Inoue - Em Paz
Amazonで詳しく見る(日本盤)

ポルトガルはリスボンにて運営されているGroovementは注目すべきハウス・ミュージックのレーベルの一つではあるが、ここ数年の動きの特徴の一つにYohei SaiやSTEREOCiTIといった邦人アーティストをフィーチャーしている事が挙げられる。それは単に主宰者の日本のクラブミュージックへの興味の現れではあろうが、そんなレーベルがGroovement Organic Seriesと銘打って新たにリリースしたのは井上薫のニューアルバム(元はアナログだが、日本ではCD化された)だ。サブレーベル名からも分かる通りよりオーガニックでライブ感ある音楽性に焦点を当てているようだが、それに倣いこのアルバムも何か霊的な存在を身近に感じるようなスピリチュアルなニューエイジの雰囲気と、そしてゆったりと弛緩したチルアウト/アンビエントへと向かっており、何処かChari Chariらしい国籍を超えたエキゾチック感が打ち出されている。作品の多くは新作ではなく過去にヨガの為に制作された『Slow Motion』等からの音源を再編・再構築した内容であり、決して今の時代に合わせて制作されたわけではないのだが、ニューエイジやバレアリックが再燃する今と言う時代に本作を出す事にこれ程ぴったりなタイミングは無いだろう。アルバムの冒頭は寄せては返す波の音から始まる"Wave Introduction"、そこから生命が萌芽するような豊かなシンセのアルペジオやレイヤに降り注ぎ、いきなりこの世とは思えない現実と空想の狭間で佇むチルアウトな開始だ。ヴァイオリンやアコギにタブラをフィーチャーした"Sunset Salute"は、井上らしい辺境のエキゾチックな訝しい感覚と生命の循環を感じさせるライブ感があり、タブラのリズムは正に生命の胎動のようだ。輝く一日というタイトルが音そのものを表現しているような"A Day Of Radiance"、太陽光を全身で浴びるようなオプティミスティックなノンビート・アンビエントで、ひたすら心地好いシンセの波が放射される。そして再びストリングスやアコギを用いた"Mystic Motion"、これはヨガのゆったりとした動きをイメージしたような有機的なアンビエントではあるが、そのスロウな響きから発せられる艷やかな官能に心もとろけてしまう。そこから続く緑が生い茂る大地の躍動感や爽快感もあるリズミカルな"Healers On Fire"、柔らかくざっくりしたブレイク・ビーツと朗らかなシンセに心弾む"Ceifa"と、ここら辺の肩の力が抜けてオーガニック性の高い曲もChari Chariを思い起こさせる。体の隅々まで浄化されるような癒やしのチルアウトとして素晴らしいのは当然として、パーティーで踊り疲れた後や悩みが途切れない日常の中でも、きっとこの音楽は一時の安息の時間を提供してくれるだろう。



Check Kaoru Inoue
| ETC4 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |