CALENDAR
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
2018/7/8 Gonno × Masumura Album 「In Circles」 Release Party @ Unit
ダンスミュージックで世界的評価を獲得したGonno、そして解散してしまったバンドの「森は生きている」のドラマーであった増村和彦、その二人が取り組んだアルバムが『In Circles』。プレスリリースでは「現代のMoebius / Plank / Neumeier『Zero Set』か? それとも日本のBattles? Four Tet & Steve Reidか?」とも紹介され、近年では特に珍しくもないロック×ダンスが、しかし彼等の強い個性が一体となり過去には無かった音楽へと進化している。これはきっとライブでこそより映えるのではという思いはあったが、この度幸運にもアルバムのリリースパーティーが開催される事になった。
続きを読む >>
| EVENT REPORT6 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gonno × Masumura - In Circles (P-VINE Records:PCD-24714)
GONNO × MASUMURA - In Circles
Amazonで詳しく見る(日本盤)

ロックとダンスの融合という試み自体はもはや新しい挑戦でもなく既に使い古された感もある中で、しかしこのアルバムを聞いた時にはそこにまだまだ未知の領域があるのではと痛感させられる程に、生ドラムと電子音によるコラボレーションは衝撃的だった。手掛けているのはInternational FeelやEndless Flightからのリリースによって世界でも高い評価を獲得しているGonno、そして日本の既に解散してしまったポストロックのバンドである"森は生きている"のドラマーである増村和彦だ。元々ダンスミュージック外のリミックスも手掛けるなどダンスの外へより世界を広げる為の動きもあったGonnoは、実は2014年には"森は生きている"の曲をリミックスしていた事もあり、そこでの邂逅で何か得る物があったのだろうかこの増村との共同作業へと繋がっている。アルバムは増村による生ドラム演奏によってテクノの4つ打ちから逸脱しながら生き物が脈打つように変幻自在なリズムを叩き出しているが、それは始まりである"Circuit"からして5拍子という事でも体感出来る。そこにGonnoによる催眠的な電子音のループを被せながら、一方でループではない躍動的で渦巻くように上昇していくドラミングと絡み付きながら両者が融解するように混沌の中に突入していくこの曲は、肉体を震わすダンス性やロックのダイナミズムがありながらも、単純なダンス×ロックだけでは表現出来ない個性を獲得している。続く"In Circles"は7拍子とここでも変拍子がキモになっているが、モジュラーシンセらしきやや毒々しいシンセのメロディーが覚醒感を煽り、動きのあるドラミングは迫力がありながらもずぶずぶと沼地にハマっていくような粘性の高い一曲だ。"Promoter Said Like It's All About Public Images"は増村のドラムが強調されていて、ダビーな処理によって残響も奥へと伸びていくダブやレゲエの要素も感じ取れるが、上に乗ってくるGonnoの電子音は飄々としており嬉々とした明るさが感じられる。執拗に電子音の反復を用いた"Wirbel Bewegung"はテクノらしいミニマル性と共に、その下では激しく脈打つビートを刻む変則リズムのドラムが蠢いて、電子音のひんやりとしたループに生命力が芽生えるように豊かな響きを加えて、オーガニックなダンス・ミュージックと化している。そして特にGonnoの多幸感、バレアリックな音が聞けるのが"Cool Cotton"で、輝きに満ちたポップな電子音の響きと爽快で安定したビートに導かれのどかな田園地帯を闊歩するようなこの曲は、比較的ダンス・ミュージックのフォーマットにはまる事から朝方のフロアに合いそうだ。二人のコラボはジャンルから見ればダンス×ロックという単純なものではあるが、その個性がばらばらになる事はなく互いのプレイがひりつくようなセッションをしているようでもあり、それが一つの個性となり過去のどのダンス×ロックとも異なる音楽へと進化している。この多幸感に溢れながらもスリリングなセッションは、きっとライブで更に映えるに違いない。

Check Gonno & Masumura
| TECHNO13 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jon Dixon - Erudition: A Tribute to Marcus Belgrave (Planet E:PLE65392-6)
Jon Dixon - Erudition : A Tribute to Marcus Belgrave
Amazonで詳しく見る(アナログ盤)

デトロイトのUnderground Resistanceのプロジェクトの一つであるジャズハウス・ユニットのTimeline、その現在のメンバーでもあるJon DixonはURの次世代アーティストの一人だ。テクノの聖地的な存在であるデトロイトに於いてはなかなか世代交代が上手くいっているとは言い難い状況ではあるが、Dixonは電子音楽をジャズやヒップホップ等他の要素を融合させるべく4evr 4wrdなるレーベルも立ち上げて、未来への視点を持って音楽活動を行う期待すべき存在だ。新作は同郷のCarl Craigが運営するPlanet Eからのリリースと言う事だけでも十分な話題性があるが、デトロイトのジャズ・トランペット奏者であるMarcus Belgraveへと捧げられた作品という観点からも、デトロイト・テクノとジャズの結び付きを体験出来る音楽として興味深い。Belgraveについては当方は詳しくはないもののスピリチュアル・ジャズで名高いアーティストだそうで、あのThe Detroit Experimentにも参加していたという事を知ればなる程と言う思いだが、本作には亡くなる2015年前にDixonとコラボした曲も収録されている。それがA面の2曲で、魔術的なスポークンワードの導入と控え目に鳴る耽美なピアノの装飾と硬質なハウスのビートを刻みつつ、そこに正にスピリチュアルで厳かな雰囲気を持ち合わせたトランペットがフリーキーに入ってくる"Erudition"は、表面的にはクールなテクノながらもじんわりと魂を熱くする情熱が込められている。もう1曲のコラボである"Wise Words"はややリズムが強く跳ねていて音の間をベースがうねっており、何よりもトランペットがより自由を謳歌するように鳴っていて、4つ打ちテクノのビートながらもジャズとしても成り立つようでないか。そしてB面にはURの中枢であるMike BanksをはじめDe'Sean JonesやKris Johnsonも参加した"When Belgrave Met Banks"という目玉曲もあり、大人びてムーディーなトランペットや繊細にビートを刻むハイハットらによってスペーシーなテクノの感覚とジャズが邂逅したような雰囲気があり、これもBanksが参加した影響のおかげなのだろう。ラストは力強く引き締まったハウスな4つ打ちを刻む"Summer Of 2001"で、ここでもスペーシーな電子音をバックに用いつつ前面にミステリアスで闇に潜っていくようなトランペットに誘われずぶずぶと深く沈んでいくような感覚は、ダンスフロアでも体を揺らすだろう。表面的な音だけではいつものPlanet Eの規格外かもしれないが、そもそもCraig自体もデトロイトのジャズに取り組んだ事もあったりと、やはり彼等のルーツを振り返りつつ先も見据えた点で評価されるべき一枚だ。



Check Jon Dixon
| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Threshold Of Eternity EP (Transmat:MS090)
Hiroshi Watanabe - Threshold Of Eternity EP

世界中のDJ/アーティストが羨望の眼差しで見るDerrick Mayが主宰するTransmatは、しかしそのDerrickの鋭い審美眼によって選ばれる事は容易い事ではなく、ただ知名度があるだけではレーベルからのリリースは叶わない。知名度は一切関係なく、その音楽に心を震わす事、情熱的である事、熱い魂がある事などによって選ばれると言う点では、名高いベテランも実力を秘めた新人にとっても変わりはなく、ただ音楽のみが評価される世界。そんなレーベルから日本人として初のリリースに至ったHiroshi Watanabeこそエモーショナルな音楽でDerrickを震わしたアーティストであり、『Multiverse EP』(過去レビュー)はレーベルにとっても、またアーティストにとってもエポックメイキングな作品となったのは、例えば収録された銀河のスーパーノヴァらしい壮大な"The Leonids"が大御所によってパーティーのこれ以上はない場面でプレイされた事などを含めても間違いはない。そんなリリースから2年、Watanabeは更に進化を遂げてレーベルへと帰還したのだが、そこで披露されるのは果敢にもビートレスバージョンである"The Leonids Strings"だ。踊らせる事を前提としたダンス・ミュージックというジャンルにおいてビートレスな作品は挑戦にも近いが、ここで繰り広げられるクラシックのような弦楽器のシンフォニーは余りにも壮大で余りにも情熱的で、例え刻まれるビートが無くともそこには深く広大な宇宙の広がりのような世界観が投影されている。原曲のビートやシンセは取り除きながら麗しい弦楽器のアンサンブルだけを強調する事でその美しい旋律がより際立っており、真夜中のフロアでプレイされたとしても神秘的な時間を作り上げる事が可能だろうし、既に実際にDerrickやWatanabeらを含むDJによってプレイされていると言う。そして裏面にはこれぞと言うダンス・トラックの"Into The Memories"が収録されているが、琴線に触れる物哀しさにも近いしんみりとした旋律をなぞるシンセのライン、そして近年よく用いているアシッド・ベースも控え目ながらも導入する事で覚醒感も煽り、デトロイト・テクノに存在する叙情性と同じ世界観を確立させている。ビートの有無にかかわらずWatanabeの音楽は胸を打つ情熱的なもので、だからこそDerrickが魅了されるのも当然であり、Transmatから世界へと熱い魂が放たれるのだ。



Check Hiroshi Watanabe
| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Akufen - Music 2 Wiggle 2 (Telharmonic Texture:TTX003)
Akufen - Music 2 Wiggle 2

ぶつ切りサンプリングを特徴とするマイクロ・サンプリングの先駆者であるMarc Leclairによるメイン・プロジェクトのAkufen、一年ぶりの新作はJeff Samuelが新たに設立したTelharmonic Textureのカタログ3番となる。一時期病気によって活動を停止していたのも今や昔、昨年の『EP』(過去レビュー)でも初期にも負けず劣らずなぶつ切りサンプリングを用いて面白くもファンキーなグルーヴを作り出していたが、本作でもその流れを引き継いで様々なサンプリングを盛り込みながらコミカルな面白さのあるハウストラックを披露している。"The Sketchiest Sandwich In Town"はマイナー調のややどんよりムードのコード展開から始まるが、線の細いリズムは軽快に踊り回るように跳ねて序盤から体を軽々と揺らす。細かいボーカル・サンプルや細切りになった音のサンプリングが丹念に編み込まれ、オルガンの音やうねるベースラインに可愛らしいシンセのメロディー等がかわるがわる現れてどんどん拡張する展開は、手の平からするすると抜け落ちていくように飄々としており、Akufenにしか成しえないフュージョン・テック・ハウスか。"I Love To Wiggle"はそのタイトルを呟くボーカル・サンプルを用いて生っぽいジャジーなリズムを軸に、ファンキーなギターカッティングらしき音や怪しくも色っぽいキーボードの旋律でループさせながら引っ張っていくミニマル的な構成で、生っぽい音質による生温い温度感が蒸し暑い夏にもぴったりだ。"Ritalin Swing"は鍵盤らしきリフのループに吐息のようなボーカル・サンプルを連続させて軽い爽やかなムードだが、オーボエらしき笛の音色も加わってくると妙な高揚感に包まれ、更に輝きを放つゴージャスな展開へと雪崩れ込むなどドラマティックな展開も待ち受けており、フロアをあっと沸かす事も出来るような構成だ。どれもAkufenらしい細切れのサンプリングを用いて繊細ながらもファンキーなグルーヴが走っていて、流石この種の音楽の先駆者としての自信に満ちあふれている。



Check Akufen
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |