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Massive Attack - Blue Lines 2012 Mix Master (Virgin Records:WBRCDR1)
Massive Attack - Blue Lines
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兎にも角にも音楽業界は名作・傑作と言われる盤のリイシューに力を入れているが、ブリストルの音楽を決定付けたMassive Attackの永遠のクラシックである"Blue Lines"も20年余の時を経て復活した。勿論当時のままリイシューさせるだけでは売れる訳もないのでリマスターと言う作業を行うのだが、本作では新たにミックスもし直されているとの事。その結果としてベースラインなどの低音の響きは重厚になり、また空間の広がりや奥深さがより際立ちを見せ、くっきりとした明瞭な音質になったように聞こえる。リマスター&リミックスさまさまなリイシューは嬉しい限りだが、昔からのファンでなくとも本作は多くの人に聴いて欲しいと思えるアルバムだ。これがリリースされた当時は(既に死語ではあるが)トリップ・ホップとも称されたその音楽性は、ヒップホップをベースにロックやソウル、ファンクにレゲエなどを取り込んでUKブラックと言える黒くて図太く、そして麗しいモノだった。そして忘れてはならないのが本作にはMassive Attackの前身であるWild Bunch時代から続くDJとしての音楽性が如実に表れている事であり、床を這いずりまわるベースラインやゆったりとそして並のようにうねるビートプログラミングやループの多用など、彼らが如何にクラブミュージックに結び付いていたかが感じられるだろう。2000年以降のユニットが極度に肥大化するに連れ過去を振り払うかのようにロックに接近し黒さを失って行くのとは対照的に、本作ではあくまで彼らを育てた場所の音楽を吸収し咀嚼した上でのヒップホップを体現していたのだ。複数のシンガーを起用しつつ自身ら3人のメンバーもラップを披露し、曲毎に歌やラップが時に暗く陰鬱に、時にソウルフルに響き暗い世界感に湿度の高い叙情を付加していた点も聴き所だろう。その結果として本作に収録された"Unfinished Sympathy"は、テクノやハウスのDJにもプレイされる事になり今尚クラブミュージックの現場では活躍している。余りにも90年代前半のUKと言う時代を感じさせる作品ではあるものの、本当に素晴らしい名曲が並んでいるのだからクラシックと呼ぶしかないのだ。



Check "Massive Attack"
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Aurora Acoustic - The Light Chronicles (Seeds And Ground:SAGCD030)
Aurora Acoustic - The Light Chronicles
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先日5年ぶりとなるアルバムをリリースした井上薫と小島大介によるギターインストメンタルユニットのAurora改めAurora Acoustic。その一方で過去にAurora名義時代にリリースされた3枚のアルバムは残念な事に全て廃盤となっている現状があり、その対応も兼ねて過去の総決算的な意味合いとしてリリースされたのが本作のベストアルバム。「Flare」「Fjord」「Feast」の過去3枚のアルバム、そしてシングルやコンピレーションからレア音源を選び抜いた内容は、言わずもがな最上級のバレアリックでチルアウトなギターサウンドが満載となっている。新作では経験を重ねた事による侘び寂びや円熟味を強く打ち出した音楽性だったものの、本作に於けるアコースティックサウンドは初々しいリラックス感や爽快な青々しさ、そしてゆるりとした開放感が特に強く感じられる。ユニットを組んだ当初からのコンセプトであったアドリブ、セッションによる演奏を強く意識していた影響だろうか、解き放たれたように広がるメロディーや肩の力が抜け自由奔放なギタープレイの掛け合いは楽天的で、アルバムの全体像にサウダージを伴いながらも色調は現在のAurora Acousitcよりも格段に明るい。ギターを中心としたアコースティックな音色には現在のAurora Acousticの年季を重ねた枯れ感よりも、その当時のギターサウンドにかける期待感の萌芽が感じられ、それが顕著に音として力強く楽天的に表れていたのかもしれない。過去のAuroraから現在のAurora Acousticに繋がる遍歴を読み取れるベスト盤として、そして何よりもギターサウンドによるサウダージを浴びるアルバムとして素晴らしい作品となっている。

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Check "Kaoru Inoue" + "Kojima Daisuke"
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The Beauty Room - II (Far Out Recordings:FAR0168CD)
The Beauty Room - II
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2009年頃から自身のApplied Rhythmic Technologyを復活させてからは順調にテクノトラックを生み出しているUKのKirk Degiorgioが、2006年以来となるThe Beauty Room名義でのアルバムをリリースしました。この名義ではボーカルにJinaduを迎えるなど複数のプレイヤーと手を組みバンドとしてAORに取り組んでいるが、普段は電子的なテクノと共にある彼がこうもさらっとAORを手掛けてしまう辺りに彼の音楽に対する深い造詣を感じる事が出来ます。本作でもこの名義でのデビューアルバムで聴けた60〜70年代と言う黄金期の西海岸AORを引き継いでいるのですが、そもそもが60〜70年代のソウルやジャズに影響を受けながら現在の電子楽器を用いてテクノを制作しているのだから、AORを披露する事もそれ程おかしい事ではないのでしょう。普段彼が手掛けているテクノとは似ても似つかない程に軽く爽やかなアコースティックな演奏と、そして甘く艶やかな歌や優雅なストリングス使いには、余裕綽々な大人の包容力さえ感じられ忙しない毎日を忘れさせる心地良さがあります。特にJinaduによる多重コーラスの影響は豊潤な響きを生み出す事に成功し、しっとりと落ち着きのあるトラックに大人の色気を添えるようです。雲一つ無い青空の透明感溢れる景色が続き燦々と太陽の光が降り注ぐ屋外で、Kirk流AORを全身で浴びたくなる軽い清涼感と甘い陶酔感が満ちていて、タイムレスメロディーとでも言うべきポップな音が何処までも広がっています。

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Aurora Acoustic - Harmony of the Spheres (Seeds And Ground:SAGCD029)
Aurora Acoustic - Harmony of the Spheres
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DJ/アーティストとして夜のクラブで客を踊らせる井上薫、そしてギターによるインストを追求する小島大介、その二人によるアコースティック・ギター・ユニットのAurora改めAurora Acousitc。近年はライブ中心の活動を行なっていたせいかアルバムのリリースは前作から5年ぶりとなりましたが、その間にユニット名の変更と共に音楽性にも多少の変化が見受けられます。基本のギター・インストと言うスタイルは変わらないものの、以前の公園の木陰の下で自由気ままにフリーセッションを重ねるようなアドリブを意識した演奏は控え目に、メロディーやミニマリズムを尊重し曲としての纏まりに重点を置いている事が感じられます。勿論フリーセッションの要素を抑えたからと言って自由な開放感が損なわれる事はなく、また手弾きによるギターサウンドの温かみやライブ感は健在で、そこにカーヌーンやタブラの演奏とフィールド・レコーディングによるSEを加え、豊潤な音の響きと言う点ではより円熟味を増していると言えるでしょう。時に優しく時に寂しく胸を掻きむしるアコギの響きは、単純なようで枯れた感もある侘び寂びと美しさを伴うハーモニーとメロディーを紡ぎ、深く深く心の奥底まですっと音が入り込んでくるのです。多分二人共ロマンティシズムな人間性なんでしょう、心底ギターの演奏から生まれる豊かな音楽性に心酔している気持ちが伝わってきます。アルバムのラストにはユニット結成のきっかけにもなったChari Chariの”Aurora”のアコギ・バージョンが収録されていますが、これはもう完全にサウダージで男泣き状態。秋の夜長にアコギの音色にうっとり耳を傾ければ、心も体もほっと一息。

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Animal Collective - Centipede Hz (Domino USA:DNO310)
Animal Collective - Centipede Hz
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前作"Merriweather Post Pavilion"(過去レビュー)が世界的ヒットとなり不動の評価を得たアメリカのロックバンド、Animal Collective。そこから3年、新作では前作に参加していなかったメンバーも復帰しての4人体制となり完全体での制作となったが、結論から言うと前作にあった現実離れした神々しいサイケデリアは失われている。サンプリングやエレクトロニクスを多用してロックバンドとしての演奏を意識させないように人工的な夢風景を描き出した前作から、新作では同じようにエレクトロニクスも使いながらも夢の世界へと誘うリヴァーブの効果は失われ、それ以上にがちゃがちゃとしたノイジーな音をこれでもかと詰め込んだ雑然としたロックバンド的な作品となってしまった。あの極上の甘くて輝かしいまでの白光を放っていたメロディーは影を潜め、メロディーの多幸感が失われた分を補うように無闇に電気的な肉体性を強調した上げたトラックが並んでいるのだが、その溢れるエネルギー自体が何処か空回りしている印象だ。もっともっとエレクトロニクスの艶のある音で涅槃の境地に辿り着く多幸感を体験させて欲しかったが、どうやらAnimal Collectiveはライブを尊重する意味で現実的なロックバンドらしい道に戻ってしまったのだろう。キラートラックも特に無いので聞き所がなく、前作からの落差が大きくて残念無念。

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| ETC3 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Hikaru - High Psy (Modulor Japan:MDJCD1020L)
DJ Hikaru - High Psy
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気怠い夏の蒸し暑ささえも味方に付けてしまうゆるチル無国籍MIXCD、ミックスを担当したのはBlast HeadのDJ Hikaru。高円寺Grassrootsでの活動を経て沖縄へ移住してからは更に異国情緒とオーガニックな趣を増した感もあるDJ Hikaruのプレイだが、本作はクラブでのジャンルを横断するプレイはそのままにクラブの熱狂的な一夜とは趣向が異なるレイドバックした空気がBGMとして最高の機能として働く内容だ。出だしはスティール・パンの響きが爽やかなPepe Californiaの南国風トラックから始まりいきなり脱力系だが、更にWild Rumpusの甘い夢に溶け込むダウンテンポやSeahawksのトロピカルな音で火照った体をクールダウンさせる。もうこの時点で気分は人混みに揉まれる都会を離れて、未だ見果てぬ極楽浄土への世界へとトリップする。そこからは妖艶なレゲエや土着的なサイケ・ロックにグルーヴィーなディスコダブ、哀愁漂うメロウなヒップホップに男泣きのポップス、エレクトロニックなハウスまで方向性を決める事無く、しかし緩くてチルアウト感満載な空気は保ちながら盛り上げていく。チルアウトなのに盛り上げるとは一体おかしな表現だが、心身の緊張感は解きほぐし涼しさを保ちながら楽天的な高揚感のみ増していく無国籍バレアリックサウンドとでも呼べばいいのだろうか。南国が目に浮かんでくる一時間のサウンド・ジャーニー、夏休み気分に浸れる最高にチルアウト、この夏の清涼剤となる事だろう。

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| ETC3 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Beauty - Love In The Heart of The World Shout (Crue-L Records:KYTHMAK141DA)
The Beauty - Love In The Heart of The World Shout
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昨年9月、突如としてCrue-L Recordsよりデビューを果たしたYuji Odaによるソロユニット“The Beauty”。Crue-Lのダンス、ロック、バレアリックと言った要素を含む多方面に向いた音楽性を伴い、夢の世界に迷い込むファンタジーを繰り広げる世界感に即座に自分は魅了された。そして遂に完成したアルバムはデビュー・アルバムとは思えない程に、EPで繰り広げた世界感を更に濃縮させた虚構にまみれた空想を美しく、そして切なく物語っている。流行になっているチルウェイブにも通じるような清涼感もあるが決して新しいだけの流行の音楽と言う事でもなく、強く感じられるのはむしろ80年代のゴシックロックの陰鬱で荘厳な世界感。ゴシックロックのどんよりとした暗いムードとその対比となるポップなメロディーが同居する矛盾を含みながら、深いリヴァーブで音像が滲むようにぼかせながら隙間なく埋める事で、高濃度な淡い霧靄の世界を鳴らしている。その下では刺激的なデジタルマシンビートが肉体を叱咤する事で、空想に引き込まれる間際に現実へと呼び戻されたり、夢と現実を行き交いつつその狭間で優雅に羽ばたくサイケデリックでパンキッシュでロックな電子音楽だ。現実の切なさや空虚さに心苦しくなる音楽ではあるが、しかしその一方でそんな苦しみから解放されるべく夢の世界へと手を差し伸べられ、決して聴く者を見放す事もない包容力も満ちている。何も無い海を歩く白馬が印象的なアルバムジャケットを見れば感じるであろう、その幻想的で現実離れした美しい世界感。まさにそんな白昼夢が45分に渡って繰り広げられる傑作だ。

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| ETC3 | 08:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Clark - Iradelphic (Warp Records:WARPCD222)
Clark - Iradelphic
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Warp Recordsから衝撃のデビューを果たしてから早11年、Chris Clarkの6枚目となるアルバムが届いた。ポストAphex Twinの立場から半ば破滅的かつ衝動的に改革を続けてきたClarkだったが、このアルバムはそれまでのテクノが前提である音楽から驚く程に方向性を変えている。破天荒に刺々しく散らかったビートは鳴りを潜め、アルバム全体がしっとりとしたアンニュイなムードで統一され非常に温かみのあるサウンドを発している。アコースティック・ギターやピアノを始め生の質感を重視した音の比重が増え、物悲しいボーカルも取り入れた事で、寂れて朽ち果てたような枯れ具合まで感じさせるソウルフルなトラックばかりが並んでいる。今までエネルギッシュに前進し続けてきた反動なのだろうか、妙に人間臭く内面を見つめるように懐古的な音楽に収束してしまっている。ビートよりもメロディーを、無機的な電子音よりも有機的な生音を重視したその組み合わせは思惑通りに成功はしているし、彼の傑作である1stアルバムにもあるノスタルジックな世界感は感じられるが、しかしまあ兎に角普通なのである。それは決して悪い事ではないし粒ぞろいに切ない郷愁を誘う曲は揃っているが、劇薬のような毒が抜けてしまい聴き易くなった分だけオリジナリティーも失ったように思われる。これからも続く彼の音楽活動の休憩点としての作品と考えるなら、理解出来なくもないだろうが。

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James Blake - Love What Happened Here (R & S Records:RS 1111)
James Blake - Love What Happened Here
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ベース・ミュージック、またはポスト・ダブステップと呼ばれる音楽の中で一際異彩を放っているUKの若き才人・James Blake。移り変わりの早いクラブミュージックと言うジャンルに於いてはもはやダブステップでさえも最新の音楽とは言えない中で、彼は周りの流行り廃りに飲まれる事もなく我が道を行き、尚且つポピュラーな音楽性を以ってして確実な評価をものにしている。穿った言い方をすれば一般的に聞かれやすいアルバムではUKベースのブルーアイドソウルを聞かせる事で人気を博している様に思われるが、決してメジャーではないアナログ媒体でのダブステップ以降の実験的な音楽に挑戦している方が、面白みと言う点は勝っている事に異論はないだろう。そして"CMYK EP"以来となるR&Sからの当EPも、期待を裏切る事なく後者の音を聞かせてくれる。タイトル曲である"Love What Happened Here"はダブステップなのか否かはもはや問題ではなく、(歌は確かに入っているが)歌物ではなく細かいビートで尖りを出すトラック物であり、どこか乾燥しながらも豊かな情感を誘発する点はアルバム路線にも近寄った印象はある。しかしただ単にしんみり聞かせるだけではなく、まだクラブミュージックとの繋がりも保持しながらソウルとの狭間を綱渡りするスリリングな攻め方に非凡さを感じられるだろう。更に"At Birth "では意外にも4つ打ちのディープハウスを披露しているが、内に秘めたる感情を吐露する様に影のある暗さが重くのしかかり、感情を揺さぶる力に全くぶれはない。そして回転数が狂ったかと錯覚する"Curbside"は、奇妙に音程のずれたボーカルに乱れるダウンテンポなビートが絡み合う歪な一曲だ。EPと言う小さな媒体の中でこれだけの幅を見せながら、James Blakeの激情が炸裂するその音楽性の統一感があるのだから、これは一本取られた言う他にあるまい。

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Loops Of Your Heart - And Never Ending Nights (Magazine:MAGAZINE 5)
Loops Of Your Heart - And Never Ending Nights
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昨年3枚目となるアルバムをリリースし先日は来日ライブでも絶賛されたThe FieldことAxel Willnerは、Kompaktの顔と言える存在にまでなっている。そして溢れる音楽への創作意欲は留まらないのか、彼の友人が運営しているMagazineから何か作品をリリースしないかと依頼された所から生まれたのがこの変名でのアルバムだ。The Fieldではドラムやベース等のサポーターが付きながら生演奏も取り入れたダイナミックを音楽を聞かせるが、しかしLoops Of Your HeartではAxelが一人でベッドルームに篭りマシンを弄り回して作り上げた様な空気が漂っている。と言うか最初に聴いた時の印象がシーケンサーを導入した頃のTangerine DreamやAsh Ra Tempelじゃんと思ってしまった程で、本人もジャーマン・プログレやクラウト・ロックを意識して制作したそうだ。ヴィンテージなアナログシンセやシーケンサー、マシンドラムにTENORI-ONやギター等の電子楽器を使用し一人でこつこつと組み立てた音楽は、全編ビートレスな事もあってか非常に内向的で寂静としたムードが貫いておりアンビエントと呼んでも差し支えはないだろう。The Fieldとも共通するループの反復はあるが本作ではより明瞭で分り易いシーケンスが多用され、その上を足元の覚束ない酩酊感のあるアナログシンセのメロディーが行き先も分からずに浮遊する不安定さが特徴だ。前述のジャーマンプログレが壮大で重厚な展開を繰り広げるのに対し、Axelはよりフラットな快適性と沈静とした密室性を持ち合わせて心地良いアンビエンスを鳴らす事に終始している様である。素朴なアナログシンセの音色の気持ち良さと相まってソフトなトランス感が広がる本作は、昔のジャーマンプログレが好きだった人には懐かしく、そしてそれを知らない世代にも夢に溺愛できる実験的な音楽となり興味を抱かせる事だろう。

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Check "The Field"
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