CALENDAR
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
I KNOW YOU LIKE IT(アイ・ノウ・ユー・ライク・イット)
I KNOW YOU LIKE IT(アイ・ノウ・ユー・ライク・イット) (JUGEMレビュー »)
Shinichiro Yokota,横田信一郎 Shinichiro Yokota,横田信一郎 Shinichiro Yokota
RECOMMEND
MEZZANINE REMIX TAPES 98 [12 inch Analog]
MEZZANINE REMIX TAPES 98 [12 inch Analog] (JUGEMレビュー »)
Massive Attack
名作MEZZANINEリリース時に予定されていたマッド・プロフェッサーによるダブ・バージョンが、今になりリリース。こちらはアナログ盤。
RECOMMEND
Mezzanine
Mezzanine (JUGEMレビュー »)
Massive Attack
メザニーンのリマスターに、上記のダブバージョンを合わせたCD2枚組。
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
FRKWYS Vol.15: serenitatem
FRKWYS Vol.15: serenitatem (JUGEMレビュー »)
VISIBLE CLOAKS,YOSHIO OJIMA,SATSUKI SHIBANO
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
Breach - DJ-Kicks (Studio !K7:K7314CD)
Breach - DJ-Kicks
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
ある程度音楽にはまってくると例え知らないアーティストであってもレーベル買いをするような事はあるが、ベルリンのレーベルであるStudio !K7からリリースされた本作もそんな一枚である。名物となった「DJ-Kicks」は1995年から続くジャンルを越えたMIXCDシリーズで定評があるが、その新作にはBreachを迎えている。聞いた事のないアーティストだと思い調べたところ、実はニュージャズ/ブロークン・ビーツを手掛けているBen Westbeechだと分かった時には驚いたが、このBreach名義によるMIXCDでは最新のテクノ/ハウスを中心にシリアスになり過ぎずに感情の振れ幅を生かしたミックスを披露している。幕開けは不安を煽るような混沌としたノイジーな"Prince Of The Immortal Woods"から始まるが、そこから徐々にビートが入りドラマティックな歌物の"Triangle Vision"へと繋げ、いきなりあっと耳を惹き付ける展開をさせている。そこからは一気に真夜中の高揚感に満ちたフロアの空気を匂わせるディープ・ハウスへと繋がり、Fred Pによる"It Is What It Is"で陶酔感が最高潮にまで達する瞬間は序盤のハイライトだろう。中盤もディープに低空飛行を続けつつ歌物も織り交ぜながらじわじわと陶酔感を持続させ、終盤へと差し掛かるとテクノ寄りな太いキックのトラックも差し込みつつ、その上で闇を抜け出して明るさを求めるようにメロディアスな展開が待ち受けている。Dopplereffekt、Josh Winkら古典的なアーティストの曲に新世代のRedinhoによるフューチャリスティックなダブ・ステップまで新旧混ぜ込んで、ビートの豊かな多様性を用いて一気に開放感溢れた世界へと突入。この終盤でのドラマティックな盛り上がり方は目を見張るものがあり、爆発力を伴う勢いと共に自然な流れで抒情的なエンディングを迎える。何となく思うのはテクノ/ハウスのDJがトラックを世界観を統制するように曲をツール的に使うのに対し、Breachは世界観を収束させる事なく感情の起伏を広げるような選曲をしているのだ。それは恐らくニュージャズを手掛けるBen Westbeechとしてのよりエモーショナルな活動が、背景にあるからなのだろうか。デトロイト・テクノのような心に訴えかける音楽、それに近いものを感じるミックスだ。



Check "Ben Westbeech"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO10 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Conforce - Kinetic Image (Delsin Records:102dsr/cfc-cd2)
Conforce - Kinetic Image
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
オランダは決して大きな国ではないが、取り分けテクノと言うジャンルに関して言うとRush Hour、Clone、Delsinと言う良質なレーベルを有する先進的な存在だ。デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスなど古き良き時代の音を回収しつつ、スタイルを収束させる事なく新しさも追い求める音楽性は、前述したレーベルに共通する。そんな3つのレーベルからもリリース歴のあるBoris BunnikのメインとなるプロジェクトがConforceで、本作はそのユニットによる3枚目のアルバムだ。前2作はデトロイト・テクノ的な情緒的な世界観やメロディーやコード展開を重視したテクノであったが、本作ではがらっとスタイルを変えてBasic Channel以降のダブ音響を強調しつつも、4つ打ちのリズムやダンスフロアからの解放を目指し抽象的な音像を作り上げている。前作までも分かりやすいメロディーを取り入れながらも想像を誘発する電子音響的な面はあったが、本作ではよりふわっともやっとした捉えどころのない音が浮遊し、その裏では繊細に入り組んだキックやハイハットにパーカッションが洞窟の奥底で反響するような深い音響を奏でているのだ。不用意に音を増やす事はせずに、最低限の音にリヴァーブを被せる事で、数少ない音ながらも重層的な空間の膨らみを創出する中に浮遊感を共存させる事に成功している。エモーショナルな音楽性を回避しつつ抽象的な音響面やリズム面を強調した作風は、そのクールで幾何学的なジャケットにも表れており、Conforceはダンスフロアで機能する事よりも未だ見果てぬ世界のようなサウンド・スケープを描く事に関心があったのだろう。前2作から予想外の方向へと転換した作品ではあるが、今までのイメージを刷新しつつもテクノと言う音を強烈に主張する素晴らしいアルバムだ。



Check "Conforce"
| TECHNO10 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Pritchard - Lock Off (Beat Records:BRC-400)
Mark Pritchard - Lock Off
Amazonで詳しく見る(日本盤)

近年日本のパーティーでもジューク/フットワークと呼ばれる音楽 -シカゴのゲットー・ミュージックの現代版とでも呼ぶべきスタイル - は、イベントではなくパーティーと言う状態を生み出す為に渇望されていた音楽として注目を集めている。筆者自身がこの手のジャンルに造詣が無いため耳にする機会は少ないのだが、しかしそれをGlobal Communicationの一人であるMark Pritchardが手掛けているのだから、最早この流れを無視するわけにはいかない。周知の通りGlobal Communicationではアンビエントの金字塔を打ち立てたMarkだが、しかしその活動は彼の創作活動の一つであり、様々な名義を用いつつ一つのジャンルに留まるを拒否するかのようにスタイルを変えてきた。ブロークンビーツに取り組んだTroubleman、ヒップホップ/エレクトロを進化させたHarmonic 313、そして雑食性の高いAfrica Hitechなどその他も含めれば数えきれない程にその活動は多岐に渡る。本作はそんなMarkによる初のアルバムだが、内容は2013年にリリースした3枚のEPと2012年のHarmonic 313名義のEPの合計4枚のEPを纏めた編集盤となっている。しかしかつてアンビエントを手掛けていたMarkが、こんなにも猥雑で悪っぽい音楽を手掛けるとは誰が予想出来たであろうか。ジューク、ダブ・ステップ、ジャングル、ドラムン・ベースと言った様々な要素が聞こえてくるが、とにかく大仰しく毒気たっぷりなシンセベースと回転数の早いマシンガンのようなビートが本作の肝だろう。細かく刻まれる変則的なビートは過度な早さを体感させ、確かにフットワークの様に足を激しく動かす事を強要する。4つ打ちの継続する陶酔感とは異なるビートの多様性の刺激と言うべきか、内に篭もるのではなく外向的でハイエナジーな感覚と言うべきか。そして早急なビートと重低音とどぎついシンセが濁流となって押し寄せる様からは、90年代の踊れれば何でもOK的な享楽的なレイヴ・ミュージックの臭いが漂っている。ごちゃごちゃとした勢いに飲み込まれるいかがわしい音楽ではあるが、確かにこの強烈なビートがパーティーでこそ人を魅了するのも納得だ。Mark Pritchardの雑食性とプロダクションの巧さが光る凶悪な一枚である。



Check "Mark Pritchard"
| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kirk Degiorgio - Unreleased 1991 - 1992 (Indigo Aera:aera009)
Kirk Degiorgio - Unreleased 1991 - 1992

2011年にオランダはアムステルダムに設立されたIndigo Aeraは、デトロイト・テクノに影響を受けたと思われるマシンソウルを追求するStephen BrownやLouis Haimanの作品を送り出すと共に、一方では"Lost Archives"と謳われた埋もれたままリリースされる事のなかった作品の発掘にも力を入れている。またそのどれもが極小数のプレス数とハンドスタンプなアンダーグラウンドな仕様で評判となっている。そんなレーベルの最新作はUKテクノの重鎮であるKirk Degiorgioの作品だが、なんと1991〜1992年に制作されていた秘蔵音源をコンパイルしている。その頃と言えばAs One、Future/Pastと言った変名を用いて活動していた時で、Kirkがデトロイト・テクノの感情的な作風に影響を受けながら電子音楽に希望を見出していた最初期の活動であり、となれば当然期待しないわけがない。ペチペチしたTRと思われるリズムマシンから生まれるブレイク・ビーツと仮想空間を生み出すような未来的なサウンドが絡み合う"Exteriors"は、デトロイト・リヴァイバルと言う正に当時の時代を投影するようなUKからデトロイトへの回答らしき作品だ。勿論黒人が鳴らす野暮ったくも刺激的なファンキーな音ではないが、叙情的な面をより浮かび上がらせヨーロッパの洗練された空気に落とし込んだ音楽は、インテリジェンス・テクノへの系譜へと繋がっている。同様に内向的で幽玄なパッドの使い方が青臭くもエモーショナルな幻想世界を描く"The Factory"や"Fragile World"も、音自体は古臭く何処か野暮ったさもないわけではないが、テクノの初期衝動と言うべき何かが生まれる瞬間が感じられる。裏面の"The Leading Edge"はより荒い質感のハイハットと重いキックが打ち鳴らされる荒々しくオールド・スクールなテクノで、これも決して今のKirkの作品に比べれるとローファイそのものだが、そのラフささえもが力強いグルーヴと化している。単に未発表と言うレアな価値観だけでなく、初期テクノの時代感を伝える作品としても価値があるが、それ以上にKirk Degiorgioの才能が光っている。

試聴

Check "Kirk Degiorgio"
| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
20th (Torema Records:TRMCD002)
20th
Amazonで詳しく見る

日本でテクノ黎明期から続くレーベルとして2大巨頭を挙げるとするならば、DJ YAMAによるSublime Recordsと田中フミヤによるとれまレコードである事に異論はないであろう。と言っても私自身はそれらのレーベルの発足時から愛聴していた訳でもないので特に強い思い入れがあるでもないどころか、とれまに至ってはレーベル活動初期にリリースされたコンピレーションである"Torema Classics"自体も正直ださいなぁと言う印象しか持ってなかったので、この度リリースされたとれまの20周年記念も然程期待はしていなかった。が蓋を開けてみれば現在のテクノシーンから比較しても特に古臭さを感じる事もなく、むしろとれまにもこんな良質なテクノがあったんだと驚きさえ隠せない(単純に私が初期とれまを知らなかった事も起因するだろう)。現在のとれまは完全に田中フミヤの作品のみをリリースするプライベートレーベルになっているが、ここに収録された作品のアーティストを見ると、石野卓球(Dove Loves Dub)や砂原良徳(From Time To Time)に山本アキヲ(Akio Milan Paak)、意外にもDJ Tuttle(Hitian Twin)までもが名を連ねており、その黎明期らしい方向性を探るような雑食性に気付くはずだ。それと共に今のとれまにも通じる徹底的にフロア志向なテクノである事も保証されていて、享楽的なムードを排しながら機能性を特化したミニマリズムが貫いている。トラック自体が決して現在のテクノ程に洗練されているわけではないが、敢えてピッチを幾分か落とした事で間を活かしたグルーヴィーさも生まれ、曲によっては00年代の覚醒感漂うミニマル・ハウスにさえ聞こえてしまうような感覚さえもがある。ピークタイムを飾るような派手なトラックは少ないが、フロアでの緊張感や興奮をキープするDJユースな点での機能性は高く、それをリリースしてきたDJ視点からの田中フミヤの審美眼は間違っていなかったとも評価されるべきであろう。未発表曲も2曲収録の上に1600円以下で購入出来るので、特にテクノ黎明期を通っていない若年層にこそ聞かれるべきなアルバムだ。

試聴

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Tom Trago - The Light Fantastic (Rush Hour Recordings:RHM-006CD)
Tom Trago - The Light Fantastic
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
"Use Me Again"がフロアで大ヒットし一躍注目を集める事となったTom Tragoだが、その勢いも止まずにデビュー以来蜜月の関係にあるRush Hourより3枚目のアルバムをリリースしている。どうしても前述の派手な作風が目立ってしまうのは仕方ないものの、アルバム自体は音楽性を重視するRush Hourとの関係を裏切らない粒揃いで堅実なダンスアルバムで、Tragoが単なる一発屋でない事を証明する作品だ。これからの盛り上がりを予感させる序章的なディープ・ハウス"The Light Fantastic"で幕を開けると、次の"True Friends"ではヴォコーダーを通した未来的なボーカルと無駄の無いシンセ音で構築されたエレクトロが待っている。続く"For The Children"でもテンポを上げる事はせずに、初期デトロイト・テクノのようなブリブリしたベースラインと原始的なテクノを使ったダウンテンポが聞けるが、"Down Under"ではじわじわと下からアシッドのベースラインが迫り上げるダークな展開が夜の狂騒へのトリガーとなる。圧巻は終盤だろうか、ジャズをサンプリングしたであろう幕開けからフィルター・ハウスへと雪崩れ込む"The Elite"は、ファンキーなシンセサウンドが切り刻まれたように配置されて、大胆なブレイクも挟む事で"Use Me Again"にも匹敵する大箱トラックだろう。次の"Two Together"もディスコ・サンプルを執拗に反復させ、切れ味鋭いファンキーなハウスへと仕立てあげている。そしてその後の"The Right Wrong"では一旦息を入れるように土着的なパーカッションに幸福感が満ちたピアノコードを絡ませ、爽やかなアフロの風を吹かしている。このように一枚のアルバムの中で多様なジャンルから要素を持ち込む折衷主義と、落ち着きと盛り上がりが丁寧に入れ替わっていく展開には、単に曲をツールとしてみなすだけではない全てを纏め上げるプロデュースとしての素質が表れているのだ。予想を裏切って全編楽しめるテクノアルバムである。

試聴

Check "Tom Trago"
| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DeepChord - 20 Electrostatic Soundfields (Soma Quality Recordings:SOMA CD104)
DeepChord - 20 Electrostatic Soundfields
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
Rod ModellとMike Schommerがデトロイトで主宰するレーベルであり、そしてRod Modellがアーティスト活動の名義としても使っているDeepChordは、USに於けるミニマル・ダブの第一人者と言ってもよいだろう。近年ではDeepChord名義の作品をUKはグラスゴーの伝統的レーベルであるSomaからリリースしているが、本作はSomaからの2011年、2012年のアルバムに続く3枚目となるアルバムだ。インタビューでは元々は映像に合わせる音楽を制作していたと述べており、確かに長尺な曲もインタールード的に短い曲も収録され、ダンスフロアを意識せずに淡々と風景が移ろいゆくようなシネマティックな内容となっている。前作の"Sommer"はDeepChordの作品の中でも一際4つ打ちのリズムを強調したダンスアルバムだったが、その意味ではビートレスな流れが目立つ本作は対極的なアルバムと言えよう。最近はテクノやダブへの興味が薄れていてフィールドレコーディングにはまっているともRodは発言しているが、PCを使用せずにキーボードやループマシンにエフェクターなど簡素な構成で制作された本作は、確かにそれ程作り込まれた印象を受ける事もなく、常に変化し続けるフィールドレコーディングのように定型を成さずに浮遊感のあるサウンドが漂っている。シンプルな機材に依る制作の影響はライブ感のある有機的なムードとして表れており、全ての曲が切れ目なくミックスされている事もあってか、絶え間ない夢心地のアンビエンスを放出するのだ。金太郎飴的にミニマル・ダブを追い求め探求していたDeepChordには正直に言えば膨満感もあったが、ここにきてサウンドデザインへ拘りを見せた事で新たなる魅力を獲得した。本作はフロア向けではないものの、寝る前のBGMとして最高のアンビエント・ミュージックに成り得る。

試聴

Check "Deepchord"
| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fabrice Lig - Hmong Dignity (Subject Detroit:SUB 036)
Fabrice Lig - Hmong Dignity

ベルギーにてデトロイト病に冒されたSoul DesignerことFabrice Ligだが、なんと3年ぶりの新作を突如発表。しかもリリース元はデトロイトのDJ Boneが主宰するSubject Detroitからと、それだけでもデトロイト・テクノ好きの食指を動かすには違いないが、更には故・Aaron-CarlとDJ Boneのリミックスも収録と破格の内容だ。2010年にレコーディングされたものの長らくお蔵入りとなっていた"Hmong Dignity"だが、音楽性で言うと特に初期のSoul Designer名義に近いデトロイト・テクノを意識したハイテック路線で、フュージョン風のピコピコしたシンセサウンドが手弾きしたような大仰なメロディーを奏でながら、ポコポコと爽やかなパーカッションが乱れ打たれる期待通りの作品だ。安っぽいイメージさえ見え隠れするシンセサウンドさえもがデトロイト・テクノを踏襲しており、ここまでおおっぴろげにエモーショナルなG2G路線を追いかけていると潔ささえ感じられる。それに対しAaron-Carlのリミックスはキックに厚みを増しつつ上モノは削り落としながら抑制しツール的な面を強調して、エモーショナルな性質の上にファンキーな要素を添加したAaronらしいズンドコしたテクノとなっている。DJ Boneのリミックスもオリジナルの弾けるグルーヴを平坦に抑えているが、ピコピコなシンセのメロディーは残しつつも透明感のあるパッドを被せて、いかにもデトロイト・テクノらしいコード展開を披露。どれも期待を裏切らないアレンジではあるが、その中でもAaron-Carlのリミックスは秀逸で、やはりその才能が世の中から早く消えてしまったのは悔やまれる。

試聴

Check "Fabrice Lig"
| TECHNO10 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fluxion - Vibrant Forms (Type Recordings:TYPE117CD)
Fluxion - Vibrant Forms
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
ミニマル・ダブを生み出し、そして追求するアーティスト/レーベルとしてのBasic Channelが、かつて運営していたサブレーベルにChain Reactionがある。Basic Channelの活動の場としてではなく、あくまで彼ら以外の才能を発掘するレーベルとして多数のアーティストを輩出したが、ギリシャのKonstantinos SoublisことFluxionもその一人だ。Basic Channelに認められてChain Reactionからデビューを飾ったFluxionだが、1999年に初のアルバムをリリースしたものの、再発を行わないレーベル性の為かそのアルバムは長らく廃盤となっていた。が14年の時を経てそのアルバムは遂にリマスターを施された上で復活を果たした。アルバム以前にリリースされたEPから8曲、新曲は2曲とほぼコンピレーション的な体裁で、ノイズにも近い不鮮明なアナログシンセにエコーやディレイ処理を施したサウンドは正にミニマル・ダブだが、しっかりと4つ打ちのキックが鳴っている事から本家よりも比較的ダンストラックとしての機能性を意識しているように感じられる。デビュー作と言う事もあってか今聴くと少々古臭さは否めない点と、ミニマル・ダブとしての研ぎ澄まされた音の選び方は本家には及ばないところはある。しかし情感を感じさせないひんやりとした音の中でも、有機的な揺らぎは引いては押し寄せる波のように躍動的で、現在のテクノにミックスさせても違和感なく馴染む機能性と言う点では優れている。最近のFluxionの作品がより音を減らして弛緩したダブへと接近しているのに対し、本作は青々しいと言うべきか若さ溢れる力強いミニマル・ダブではあり、目眩を引き起こすような過剰な音響が特徴だ。



Check "Fluxion"
| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Burial - Rival Dealer (Hyperdub:HDB080)
Burial - Rival Dealer
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(アナログ盤)
2012年の末に突如としてEPをリリースしたものの、その内容が旧体制のダブ・ステップは一線を画すようにクラブ・ミュージックと言う世界から逃れる事を試み、イメージを刷新する事を狙ったBurial。それから一年、2013年の末に再度狙ったようにリリースされた新作は、やはり前作と同様に大作主義かつダブ・ステップと言うジャンルを離れながら変化をしている。10分越えの"Rival Dealer"は一つの曲の中で動と静が激しく切り替わる組曲のようで、レイヴ全盛時代のジャングルの激しいビートが雄叫びを上げながら物哀しいボーカルが暗い陰鬱さを醸し出すが、曲の途中で古びたラジオから音楽が流れてくるような朽ち果てた展開を挟みつつ、終盤では突如として狂騒から目を覚まして静謐なアンビエントへと向かっていく。この何でもありの音楽性はレイヴらしい雑食性を孕んでいるはいるが、決してダブ・ステップの先を行くものではなく、何処か懐古的な印象さえ残している。その懐かしさは"Hiders"に顕著に表れており、賛美歌を思わせる神々しい歌とオルガンで幕を開けるが、途中からは4つ打ちが入り胸がときめく80年代風エレポップへと様変わりする。そして再度10分越えの"Come Down To Us"では彼にとっては意外とも言える普通のダウンテンポを披露しているが、そこには多様なノイズを埋め込みつつもストリングスやシタールで荘厳なムードを作り出し、ダブ・ステップの暗き闇から這い出るように光を求めている。ダブ・ステップの先駆者であったBurialがダブ・ステップを捨て去り向かった先は、決して新機軸の音楽ではないものの表現者としての進化を見せ付けており、予想を裏切りつつも更に期待を抱かせるには十分過ぎる音楽だ。ちなみにアナログは180グラム重量盤で存在感もばっちりなので、買うのであればアナログ盤をお勧めする。

試聴

Check "Burial"
| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |