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Daniel Avery + Alessandro Cortini - Illusion Of Time (Phantasy Sound:PHLP12CD)
Daniel Avery + Alessandro Cortini - Illusion Of Time
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数年前からテクノシーンの中でも異彩を放ちながら一躍人気アーティストの一人となったDaniel Avery、アシッドなダンスからArtificial Intelligence的なリスニングまで90年代リヴァイヴァルなテクノを実践しながらも、その存在感は単なる模倣に陥らず強烈なインパクトを纏う。2018年の『Song For Alpha』(過去レビュー)ではブレイク・ビーツやドローンも駆使しながらダンスフロアとベッドルームの溝を埋めるようにクラブの枠を超えていくものだったが、この最新作ではAlessandro Cortiniと共同制作を行う事でフロアの闇を感じさせる衝動がありながらもスタイルとしてはよりリスニングへと向かう事になった。しかしCortiniについて知らなかったので調べてみると、実はNine Inch Nailsのギター/キーボードを担当するアーティストで、特にモジュラーシンセへの造詣が深くソロでもシンセやギターのドローンを用いたダーク・アンビエント〜エクスペリメンタルな作品をリリースしており、NINの単なるサポーターと言うよりは一アーティストとして個性を確立しているようだ。そんな二人の数年に渡る共同作業により、Cortiniの風合いとしてドローンも用いた全編ビートレスとながらも破壊的なインダストリアルな響きもあり、まだAveryによるAIとしての瞑想感や内省的な感覚もあり、両者の魅力を損なわずに相乗効果となって一つの音楽が出来上がっている。先行のEPからの"Sun"はヒスノイジ混じりの破壊的で荒廃したドローンがゆったりと胎動しているが、そんな中にぼんやりと流れる浮遊感に溢れたアンビエントなシンセは幻惑的で、朽ち果てた世界観ながらも何処か心の拠り所となるような安堵が存在する。タイトル曲の"Illusion Of Time"はAveryを語る際に引用されるAphex Twinの無垢で牧歌的なアンビエント・テクノの流れで、ザーッと淡いノイズがバックに流れ続けそこにピュアで優しさに溢れたシンセの微睡んだループがまるで子守唄のように心を落ち着かせるが、次第にノイズは大きくなり相反する音響は破滅的でもある。そして雪がこんこんと降り積もるような厳寒の世界が広がる零下のドローン・アンビエントな"Space Channel"を通過すると、待ち受けるのは混沌から生じたようにノイズ混じりの重厚感溢れるドローンが胎動する"Inside The Ruins"で、衝動に身を任せたようなライブ感溢れるモジュラーシンセの響きは破滅的な闇を演出している。その先に待ち受けるのは闇を切り裂き光で照らし出すようなディストーションギターが伸びるシューゲイザー風なアンビエントの"At First Sight"で、この光と闇の切り返しがアルバムをぐっとエモーショナルなものとしている。アルバムは大雑把に言えばアンビエントになるのだろうが、ただ聞き流してしまうのを可とする空気に溶け込んだ音楽ではなく、寧ろ刺々しく荒れ狂うシンセの音響が生む衝動的な美しさや優美さを楽しむもので非常にインパクトのある内容だ。コロナで外出を楽しみづらい時期だからこそ、こんな音楽を聞いて部屋に籠もって空想に耽けて内なる世界に没頭するのも悪くない。



Check Daniel Avery & Alessandro Cortini
| TECHNO15 | 11:30 | comments(0) | - | |
Joris Voorn - \\\\ (Four) (Spectrum:SPCTRM004CD)
Joris Voorn - (Four)
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3枚目のアルバムであった2014年作『Nobody Knows』(過去レビュー)から2019年時点で早5年、オランダ随一のテクノ・アーティストであるJoris Voornがそのタイトルまんまに4枚目のアルバムを送り出した。その間にもこの名義やまた別のDark Science名義も合わせて複数のEPをリリースしていたのでそれ程には待った感は無かったものの、前作においてメランコリーではあるが極端にリスニングへと傾倒していた事もあって、新しいアルバムへは期待と不安が入り乱れて待たされていた。前のアルバムではフロアでの鳴りを前提としたEPとは異なりアーティストとしての懐の深さを見せ付けるように、メロウなリスニング性を深堀りしそれはそれでVoornの表現力を褒め称えるべきだったのだが、ファンが期待する方向性とはやや乖離があったのも事実だ。しかし本作は蓋を開けてみればメランコリーなムードはそのままに再びダンスへの回帰も見受けられ、一大絵巻のように壮大な世界観で展開しながら、今までの集大成的にも思われる完成度を誇っている。本人の話では「ここ数年の音楽の旅を反映したもので、自分の音楽の原点を探り、新たな境地を切り開いた」との事で、テクノにハウスやトランスにブレイク・ビーツやダウンテンポなど色々と取り組みながらも、メランコリーかつドリーミーなムードで統一されてVoornのメロディー・センスが遺憾なく発揮されている。幻想的なシンセのレイヤーと可愛らしい鍵盤のメロディーが一つとなりながら、ビートを適度に抑えながらじわじわと高揚感を増していく冒頭の"Never"から圧倒的な叙情性に飲み込まれ、続く"District Seven (Broken Mix)"ではブレイク・ビーツを用いて腰に来るグルーヴを作りつつ、壮大なスケール感を持つプログレッシヴ・ハウス調のゴージャスなシンセで覆い尽くし、メランコリーな大河に飲み込まれる。先行EPの一つである"Ryo"はヒット作の"Ringo"を思い起こさせる物憂げなテクノで、美しくも消え入るようなシンセのリフレインとオーロラのようなパッドによってこれでもかと涙を誘うサウダージなテック・ハウスは、滑らかなグルーヴを刻みながら何処までも感動の高みに連れて行く。また"Polydub"では妖しくも美しいピアノのメロディーやシンセループを重層的に活かして、ミニマルなディープ・ハウス調に毒気のある妖艶さを放ち、アルバムに持続性をもたらしている。そして特筆すべきは本作では強烈な個性を持つアーティストをフィーチャーしており、"Too Little Too Late"ではUnderworldを共作に迎えているが、元となる艷やかなテック・ハウス調の曲にKarl Hydeの機械的で淡々とした歌が加わる事でニューウェーブ調へと染まり、予想外に相性の良さを発見する事だろう。そしてロンドンのトリップホップ・ユニットであるHaelosをフィーチャーした"Messiah"は、分厚く豊かなシンセのリフレインと揺れるブレイク・ビーツを用いて何処か90年代的な懐かしい感覚を持つが、ソウルフルなのにトランシーな快楽性が今風だろうか。そして終盤にはピアニストのMichiel Borstlapを迎えた"Blanky"で、哀しみにも近い切ないピアノが清らかに挿入されたドリーミーなダウンテンポを展開し、終わりへと向かう如くテンションを落ち着かせてアルバムは穏やかに幕を閉じていく。想定していた以上にダンス性を増しながらも全体としてはシンセのメロディーやコードを尊重し、アルバムらしく様々なスタイルを披露しながらもある一つの統一感を持っている。それは、幻想の濃霧が立ち込める如くメランコリーなムードであり、ともすれば装飾過剰な音楽になってしまいそうなぎりぎりのラインを保ちながらも、アルバムは感動的なまでの壮大な流れで聞く者を魅了するだろう。



Check Joris Voorn
| TECHNO15 | 12:00 | comments(0) | - | |
Kaito - Nokton (Cosmic Signature:CSCD1001)
Kaito - Nokton
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2019年4月、突如としてHiroshi Watanabeがbandcamp上でKaito名義による『Nokton Vol.1』を発表した。2013年の4枚目のアルバムである『Until The End Of Time』(過去レビュー)以降、Kaitoの目立った活動はなかったのだが、見えない所でギタリストやベーシストをフィーチャーしたKaitoの本来は5枚目となるアルバムは制作中とは伺っていたので、スケジュールとは異なり『Nokton Vol.1』が配信された時にはやや驚きもあった。実はその予定されたアルバム制作中にある大きな出来事が発生した事で制作を止める事となり、しかし再度歩みを始めるべく新たに取り掛かって生まれたのが前述の『Nokton Vol.1』であり、それを更に展開しアルバムとして纏めたのがこのCDである。夜の風景、夜のドライブをイメージしたという本作は、基本的にはYAMAHA reface CSというシンセにフィルターを施しながらシンプルに制作されているそうで、今までのダンスの前提があるテクノという音楽や何度も構成を積み重ねるよう作られた曲調とも異なり、飾り気がなくある意味では非常に泥臭い本作はより一層喜怒哀楽という感情が渦巻く衝動的な音楽になっている。全編ビートレスでほぼ前述のシンセのループとインプロビゼーションによる手弾きで構成されていると思われるが、逆に一つの楽器を舐め尽くすようにいじり倒した事でWatanabe氏の激情が溢れ出る作品となったのだ。冒頭の"The NeverEnding Dream"から既に激しい慟哭をあげるようにトランス感にも近いシンセが唸りを上げて、活を入れ衝動に突き動かされるように脈動するシンセが歌っている。続く"Passing Through Darkness"は例えばkaitoのビートレス・アルバムにも見受けられるように、しんみりと切ない気持ちを投影したシンセが淡い水彩画を描くように広がり、前述の激しさとは逆に心の平穏を誘うように優しさに包み込む。一方で"Follow Me"は比較的整然とした流れのあるコード展開のループを用いているが、そこに悲しみにも近いシンセの装飾を重ねて、穏やかさを保ちながらも自己の内面へ意識を向けさせる深さがある。全体的にはやや内向的な印象の強いアルバムだが、"Become You Yourself"はそんな中でも喜びに満ち溢れて外へ外へと飛び出していこうとするポジティブな心情が感じられ、澄み切った青空の下でシンセが喜々として踊っているような、いやもしリズムが入っていれば以前の情熱的なテクノを体現するKaitoそのものだ。全てがビートレスという構成なので昨今の流行りのアンビエント・スタイルと予想する人もいるかもしれないが、全くそんな事はないどころか表面的にリズムは無くとも強いうねりのような躍動は感じられ、寧ろ込められた感情が魂の源泉からどくどくと溢れ出す如く非常に熱量の高い作風は、以前にも増してマシンソウルを体現している。今までのダンスの枠組みに沿ったKaitoのアルバムから一歩踏み出して、やりたいようにやった本作は丸裸のKaitoであり、だからこそ一層Watanabe氏に潜む感情性が実直に感じられるのだ。



Check Hiroshi Watanabe
| TECHNO15 | 17:30 | comments(0) | - | |
Planetary Assault Systems - Plantae (Ostgut Ton:o-ton123)
Planetary Assault Systems - Plantae
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UKにおいてツール性の強いファンキーかつハードなテクノを90年代から開拓し続けてきたLuke Slaterは、現在ではベルリンはテクノの中心であるBerghainに於いても活動し、同クラブが主宰するレーベルのOstgut TonからはPlanetary Assault Systems名義でこの10年で3枚のアルバムをリリースしている。幅の広さを持つSlater名義よりはPASでは直球ダンスフロア寄りでツール度と強度を高めたミニマルなテクノを突き詰めており、硬派なBerghainとの親和性が良いのだろうが、それにしてもBerghainでの経験に影響されたという本作が繰り広げる世界は真っ暗闇の中に狂乱が吹き荒れるダンスフロアそのもので、その場所を体験した事のない者にさえ現場を風景を想起させるようだ。2019年の初頭には自身のMote Evolverから『Straight Shooting』(過去レビュー)をリリースしていたが、本作もほぼその路線の踏襲で、全てがフロアのひりつよくような緊張感と膨張するエネルギーが込められている。"Red"は不気味なボイスサンプルとパルスのような電子音のループが印象的で、感情を排したように冷たいマシングルーヴが淡々としたグルーヴを作っており、単純なループと音の抜き差しで展開を作る構成はDJツールそのものだ。"Whip It Good"の緊張感と溢れるエナジーは目を見張るものがあり、スリージーなハイハットの連打やアシッド風な覚醒感溢れるループ、シャリシャリした金属的なパーカッションなどが現れては消えてを繰り返し、ひたすら猪突猛進な怒涛のグルーヴ感に踊らない事は許されない。それに比べると"Kamani"は音の密度は低く線の細いパーカッシヴなリズムが引っ張っていくが、金属が擦れるような電子音や催眠的な上モノのループによって、大きな揺さぶりをかける事なくじんわりと引っ張っていく構成もミックスの中でこそ映える曲だろう。"Mugwort"は近年のJeff Mills風のスペーシーなミニマルで、浮遊感のある揺らぐ上モノのループと上げもしない下げもしない正確な4つ打ちで、終始淡々とした流れから永遠かのような持続感を生み出している。怒涛のハードな要素だけでなくファンキーさアンビエンスもありベテランらしい深みのあるテクノだが、どれも徹底的に機械的で熱を感じさせない冷えたテクノはこの蒸し暑い夏の温度感さえ下げるようで、言葉通りにクールなDJツールとなってフロアに響き渡るに違いない。



Check Luke Slater
| TECHNO15 | 12:00 | comments(0) | - | |
Santiago Salazar - Cloud Iridescence LP (Not On Label)
Santiago Salazar - Cloud Iridescence LP

停滞と言っては失礼かもしれないが、テクノやハウスの歴史の中で燦然と輝く経歴を持つレジェンド達が一向に新作をリリースせず、そういった大き過ぎる存在の穴を埋める存在がなかなか現れてこないデトロイト。勿論新世代が全く台頭していないわけではなく、例えばUnderground Resistance一派に属しLos Hermanosの一員でもあったチカーノ系のSantiago Salazarは、グループを離脱してからはツール向けのテクノ寄りなHistoria y Violenciaを設立したり、そしてデトロイト外のレーベルからも積極的に作品をリリースし、その活動の幅を広めている。2019年にはデトロイト・マナーに沿ったアルバム『The Night Owl』(過去レビュー)もリリースしていたが、それから間を空けずにリリースされたのが本作のミニアルバム。Bandcamp上でのみの販売でセルフリリースとなるが、僅か6曲ながらもバラエティーに富んだ構成でデトロイトという音楽をベースにしながらも、それだけに収束しないようにと発展も目指しているように感じられる。ビートレス状態を1分程持続させアンビエントなコードで始まる"1"は、途中からダウンテンポなリズムも入ってきてコズミックな電子音も絡めながらも、終始ドリーミーな瞑想を続けるかのような内向的な曲だ。"2"では浮遊感のあるパッドと華麗なシンセが絡み合いながら、ハイハットを強調した疾走感のある4つ打ちも加わり、壮大な叙情性と吹き抜ける爽快感のあるテック・ハウスで、古典的ではあるがファンが望むであろう作風だろう。"4"はつんのめって野蛮なリズムは土着的で、そこにコズミックなシンセのループを用いてスペーシーに展開するが、これにはLos Hermanosの残像が見受けられる。更には朧気なギターも用いてサイケデリックなローファイ・ハウスに仕上げた"5"、コズミックに躍動するシンセにスウィングするジャズ・ドラムを合わせた艷やかなフュージョン風の"6"など、アルバムの世界観としては確かにデトロイトらしさがありながらも曲それぞれは異なる魅力を持っている。相変わらず流行とは無縁な、それどころか古典的でさえもあるが、得てしてデトロイト・テクノとはそういうものだしファンが期待するものだろう。



Check Santiago Salazar
| TECHNO15 | 11:30 | comments(0) | - | |
Ken Ishii - Mobius Strip (U/M/A/A:UMA-9130~9132)
Ken Ishii - Mobius Strip
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「東洋のテクノ・ゴッド」と呼んでしまうのも流石に恥ずかしくなってきてしまうが、しかしこの自信に満ち溢れた最新作を聞くと、彼がテクノへの愛を持ちテクノの力を信じているであろうと伝わってきて、やはりテクノ・ゴッドらしい風格を持っているのだなと感じずにはいられない。本人名義では2006年の『Sunriser』以来13年ぶりとなるアルバムをリリースしたKen Ishiiは、周知の通り世界を股にかけるDJでもあり、ダンスフロアの感覚も熟知しているプロフェッショナルだ。当然EPではダンスフロアのトレンドも意識したダンストラックを制作するのだが、しかしアルバムはトレンドにおおよそ左右されずに、いやそれどころか古さを残しながらも今まで培ってきたテクノという畑をより豊かに耕したようにカラフルさもあり、Ishiiというアーティスト性を素直に出し切った感さえもある。冒頭の"Bells of New Life"でいきなり独特のレーザーのようなシンセサウンドを煌めかせながらポジティブな空気に包んでいくテクノは未来的で、途中には過去にも見られたピッチベンドによる変化で魅了する技も披露し、何だか懐かしく感じられるがこれがIshiiの音なのだ。本作では彼が尊敬するデトロイトの重鎮であるJeff Millsとの念願のコラボレーションも果たしており、その内の一曲である"Take No Prisoners (Album Mix)"ではMillsらしいファンキーなリズムを生み出すTR-909のグルーヴが、Ishiiのダークで退廃的な電子音と絡んで、両者の個性がはっきりと感じられながらもフロアを強襲するパワフルなDJツールと化している。一方、もう一つの共作である"Quantum Teleportation"は近年のMillsらしい抽象的なアンビエンスから宇宙空間が創生されるようなビートレスな曲なのだが、そのまま混沌としたまま終わりへ向かうかと思いきや、ハイハットが粛々とリズムを刻み初めIshiiのレーザー光線のようなシンセが広大な空間の遠くまで伸びていくようにドラマティックな流れを作る。またIshiiから強い影響を受けたというDosemとの共作である"Green Flash (Album Mix)"は、実にDosemらしいトランシーというかデトロイト風というかメロディアスな響きが魅力的で、ハードで厳ついリズムトラックを下地に幻想的な風景が広がっていく叙情的なこの曲は、新旧世代が手を組んで最高の相性を見せている。そして日本からはかつてハードテクノ方面で活躍し現在はサウンド・デザイナーとして活動しているそうなGo Hiyamaも参加しているのだが、"Silent Disorder"ではビートや構成を壊すようにテクノを逸脱するエクスペリメンタルな方向性を見せ、しかし例えばIshiiの初期作風の奇妙な電子音楽を思い起こさせたりもする。アルバムは自分が好きなものを好きなようにやったと言うだけあり、ダンスからリスニングにエクスペリメンタルと幅広い間口を持った内容で、長い経験に裏打ちされた揺るぎないテクノだ。そして最後にはタイトル通りに美しい風景に叙情性が爆発する"Like A Star At Dawn"、何処かオリエンタルな雰囲気を持ち希望を高らかに謳い上げるこの曲は、アルバムの最後を飾るに相応しく、新旧のファンも納得するであろう名曲だ。流行でもない、単なるダンストラックでもない、時代の影響を受けずに存在し続けるアルバムだと主張するようなこの音楽は、テクノ・ゴッドのKen Ishiiという個性そのものだ。

Check Ken Ishii
| TECHNO15 | 18:30 | comments(0) | - | |