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MEZZANINE REMIX TAPES 98 [12 inch Analog]
MEZZANINE REMIX TAPES 98 [12 inch Analog] (JUGEMレビュー »)
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名作MEZZANINEリリース時に予定されていたマッド・プロフェッサーによるダブ・バージョンが、今になりリリース。こちらはアナログ盤。
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TVFROM86 - Purple People EP (Popcorn Records:PR008)
TVFROM86 - Purple People EP
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フランス発の新興ハウスレーベル・Popcorn Recordsからの新作は、TVFROM86にとっては初のアナログ作となる。これはThomas Zanderによるプロジェクトで、2013年にはRoche Musiqueから配信のみながらも力強いファンキーなハウスでデビューを飾り、2014年にはPopcornから他アーティストとの共作もリリースしていたが、まだまだ実力は未知数といったところだったと思う。しかし本作はハウスのリスナーにとって注目しておいて損は無い事を保証したい。先ず以てしてPablo Valentinoの変名であるCreative Swing Allianceや今頭角を現しているS3Aのリミックスを収録している豪華さに目が行くが、しかしTVFROM86によるオリジナル作からして素晴らしいのだ。タイトル曲である"Purple People"はズンドコとしたハウスの4つ打ちにピアノや歌のサンプリングを絡めて、心がウキウキと躍るようなブギーな感覚を強く打ち出した最高にファンキーな曲で、パーティーでかかれば否が応でも盛り上がらずにはいられないだろう。もう1曲のオリジナル作である"By All Means"は幾分かシャープで小気味良いグルーヴを刻むハウスだが、やはりサンプリングとフィルターを駆使してループさせた上モノがじわじわと盛り上げていくフロア志向のトラックで、DJがミックスしてこそ映えるであろう作風だ。また豪華なリミキサー陣による作品も見逃し厳禁だ。Pablo Valentinoがリミックスした"Purple People (Creative Swing Alliance Remix)"は路線として大幅な変更はないがオリジナルよりもシャッフル性を強めながらも、より重心が低くリズムに生っぽさを打ち出した有機的なファンキーなハウスで、S3Aによる"Flying Piano (S3A Remix)"もラフでビートダウン的なグルーヴを中心にぶいぶいとしたベースも盛り込み、黒さが滲み出るディスコ・ハウスとなっている。どれもDJの為のトラックとして機能的かつ肉体感溢れるグルーヴが優れており、本作に関連する全てのアーティストに期待を抱くのではないか。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Theo Parrish - American Intelligence (Sound Signature:SSCD07)
Theo Parrish - American Intelligence
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音の彫刻家を名乗るデトロイトのTheo Parrishによる本作は、前のアルバムである"Sound Sculptures Vol.1"(過去レビュー)から7年ぶりとなるニューアルバムだそうだ(2011年にリリースされた"Sketches"(過去レビュー)は複数枚のEPという位置付けらしい)。その間にも膨大なEPやコンピレーションにエディット集などをリリースしていたので久しぶりの印象はないが、しかし本作に於ける音楽性の変化は如実に現れている。2014年、残念ながら日本での公演はキャンセルになってしまったがTheoによるバンドでのライブが海外では行われており、それと同様に本作ではTheoの特徴でもあったサンプリングから脱却し、基本的にはマシンやプログラミングを使用して音を一から組み上げていく制作へと変わっている。アーティスト性を際立たせていた音を彫刻するサンプリングを捨てる事は、アーティストの新しい一面を生み出す事と同時に兼ねてからのファンを失望させる可能性もあったと思うが、結果的にはTheoらしい作品には仕上がっている。元々ハウスというフォーマットの中にジャズやファンクにソウルやディスコなどの要素を注入し、粗削りで歪ませたような音質へと削り出していた音楽性だったが、本作ではそこにより迫り来る生の質感とライブの躍動感が加わっているように感じられる。乾いたビートから生み出されるアフロ/ファンクな"Fallen Funk"は、そこに妙に艶かしく絡み合う電子音も加わり正にライブ・バンドが眼前で生演奏をしているようではないか。またこれまで以上にフォーマットから逸脱するように複雑なリズムも披露しており、"Cypher Delight"ではブロークン・ビーツ風に縦横に揺さぶられるような艶かしいドラムが打ち鳴らされ、メロディーを排除しながらビートの変化だけで7分間をやり過ごす異色なトラックだ。一方、胎動のように生っぽい変拍子が刻ま戯れる"Make No War"は、執拗にボーカルのループが繰り返される中に生温かく優美なピアノが滴り落ちるような展開があり、これは従来のTheoから引き継いだようなディープ・ハウス寄りのビートダウン性が強い。先行EPとなった"Footwork"は現在の流行であるジューク/フットワークを意識したのであろうが、少なくとも一般的なそれとは全く乖離しており、これはジャズの変則的なビートと湿っぽく粘りつく性質のビートダウンが撹拌されたような緊張感に溢れている。どれもこれもこれまで以上に既存のフォーマットからの逸脱しながらライブ・フィーリングを開花させ、しかしブラック・ミュージックを濃厚に煮詰めたような作風は、これまでのTheoらしさを踏襲しつつ更にDJではなくアーティストとしての側面を打ち出している。しかし本作で一番物議を醸し出したのは、3枚組のアナログでは7000円越え(CD2枚組でも4000円弱)という価格だろう。流石にこの強気な値段には首を傾げざるを得なかったのだが、Takamori.K氏がTheoに直接その真意を聞いて返ってきた答えが「それだけの仕事をしたと思うからだ」との事。安価なデータ配信が増えるこの状況の中で、Theo Parrishがアナログ媒体の価値を世に問い掛けているようにも思われる。



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| HOUSE10 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Guiddo w/ Georges Perin - Gin 'n' Tears (Beats In Space Records:BIS016)
Guiddo w/ Georges Perin - Gin n Tears
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Tim Sweeneyが2011年に設立したNYCを拠点とするBeats In Spaceは、まだ短い経歴ながらもテクノやハウスにディスコやサイケロックなどジャンルを超越しながら咀嚼し、モダンでユニークなダンス・ミュージックを創造している。そんなレーベルから新たに送り出される才能がGuiddoで、Beats In Spaceからの本作が彼にとってのデビュー作になる。しかし本名をTomasz Guiddo Switalaとするこのアーティスト、実はMule MusiqやUntertonから作品をリリースしていたManhookerの片割れで、過去には胸キュンなモダン・ディスコを手掛けている。本作もそこから大幅には路線変更はせずに愛くるしいメロディーラインのディスコを下地に甘ったるいボーカルを導入するなど、Manhookerに注目していた人ならば期待せずにはいられないだろう。収録されたどの曲にもGeorges Perinをボーカルとして器用しているが、タイトル曲の"Gin 'n' Tears"からしてディスコやソウル・ミュージックを極端に回転数を落としたような作風がユニークだ。甘ったるいファルセットボイスにデケデケとした煌めくシンセのループ、そして切なさを誘発する薄っすらと甘いストリングスなど、美しい夕暮れ時に出くわしたような哀愁を滲ます。"I Miss You Now"も同様にスローな落ち着いたビートを刻んでいるが、こちらの方がよりドタドタしたディスコの4つ打ちやデケデケしたベースラインが打ち出され、よりフロアに即しているだろう。しかし何といっても素晴らしいのは"One Last Bite"で、牧歌的なピアノのコード展開と甘く囁きかけてくる陶酔感の強いボーカル、そして有機的なうねりを見せる柔らかいビートが一つとなって、醒める事のない夢の中へと誘われる。ディスコにバラードやポップスの要素が融合したような作風は、夏の終わりの感傷的な空気に含まれる正にバレアリックな音を主張している。パーティーのしっとりとした時間帯である朝方でこそ映えるような感動的な一曲だ。




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| HOUSE10 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Session Victim - See You When You Get There (Delusions Of Grandeur:DOGCD04)
Session Victim - See You When You Get There
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ドイツ生まれのHauke Freer & Matthias ReilingによるSession Victimは、今特にディープ・ハウスの中でも勢いがあるアーティストの一組であろう。Freerange Records傘下に設立されよりモダンなハウスを手掛けるDelusions Of Grandeurの中でも、Session Victimこそがレーベルを代表するアーティストと呼ぶべき程に才能・人気と共に高い。2012年には初のアルバムである"The Haunted House Of House"(過去レビュー)をリリースしたが、サンプリングを多用しながらディスコやファンクにソウルなどの要素を詰め込み、その多様なテクスチャーを一枚岩のように纏めるセンスや技法が完成されていた。そして2014年のこの2枚目のアルバムもその路線を踏襲し、サンプリングの使用と80年代のヴィンテージなドラムマシンやシンセにフェンダーローズ等の楽器により、本作は制作されたとの事だ。アルバムの冒頭を飾る"Do It Now"からして素晴らしく、ファンクからサンプリングしたであろうループと優雅なエレピのメロディーにしっとりと生っぽくスウィングするビートが融け合い、黒いファンキーさと仄かな上品さが同居している。続く"Hey Stranger"ではより生っぽくジャジーなビートが流れてくるが、ソウルフルな歌にライブ感溢れるリズムと物哀しいローズの音色による情緒性が強く、胸を締め付けるような切なさに包まれる。タイトル曲の"See You When You Get There"も同様の路線でビートは完全にダウンテンポであり、そこにコズミックなシンセのSEや滴り落ちるようなフェンダーローズのメロディーを持ち込んで、フュージョン色の強い優雅な華やかさを持ち込んでいる。アルバムの中のベストトラックは"Never Forget"で、ゴスペル風なボーカルやしっとりと妖艶かつゴージャスな響きのフェンダーローズに膨らみのある4つ打ちが疾走する。生の質感の歌やメロディーとエレクトロニックなビートの対比、煙たさに包まれながらもディスコのような華やかさ、それらが一つとなりモダンなディープ・ハウスへと進化する。このように本作でもディスコにファンクやジャズなど、黒い系の音からのサンプリングを用いながら彼等自身の音へと生まれ変わらせ、ビートにも多様性を含ませながらも有機的なグルーヴを生んでいく手腕が光っている。1stアルバムでもその完成度の高さに脱帽したが、この2ndアルバムでも多様性を含みながらもよりSession Victimらしさを強固なものとし、より完成度の高い傑作となった。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Prosumer - Fabric 79 (Fabric Records:fabric157)
Prosumer - Fabric 79
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Berghain/Panorama Bar一派の中でも特にハウス・ミュージックに対しての誠実な愛を表現するProsumer。既にPanorama Barレジデントから身を引き、今ではそういった肩書きに左右される事なく世界各地のパーティーでプレイしているが、そんな彼にとって3年ぶりとなるオフィシャルMIXCDは名門Fabricからとなる。前作は古巣Ostgut TonからPanorama Barシリーズの一環としてのMIXCDだったが、Fabricからのリリースとなる本作も基本的にはProsumerの普遍的なハウス・ミュージックに対する視線は変わらない。MIXCDの冒頭を飾る"Time"からして93年作となる古典的なハウスだが、その軽快でパーカッシヴなグルーヴとシンプルで素朴なピアノのメロディーからは正にクラシカルという趣が発せられている。続くは妖艶なストリングスが先導するChez Damierによるこれまたクラシックな"Untitled B2"で、やはりProsumerのプレイはオールド・スクールという風格があるのだ。その後もA Black Man, A Black Man And Another Black ManやThe Traxxmenなどシカゴのゲットーハウスも登場し、序盤は素朴ながらも粗雑な質感のハウスでファンキーな展開を推し進めている。それ以降はクラシックなハウスも織り交ぜながらも、洗練されたモダンなディープ・ハウスから仄かに情熱的なテック・ハウスなどを中心に滑らかな展開で、ハウス・ミュージックの4つ打ちのグルーヴの心地良さを組み立てていく。面白いのは中盤でブレイク・ビーツやジャジー・ハウスを使用している時間帯だろうか、さらっとしなやかなビートと華麗な世界観を作り上げ、ほんの短い時間ながらも優雅に舞い踊るような瞬間さえもある。その後は再度、最新のハウスから古き良き時代のシカゴ・ハウスまで通過しながら、最後には82年作の"She's Got Her E.R.A."による艶かしいファンクでしっとりと幕を閉じる。新旧ハウス・ミュージックを織り交ぜながら決して大仰になる事なく、丁寧に曲のメロディーや雰囲気を尊重しながら繋ぎ合わせ最後までダンサンブルな展開を作るプレイは、正にハウス・ミュージックの感情的な面を表現しておりこれぞProsumerの持ち味が表現されている。




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| HOUSE10 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jovonn - Goldtones (Clone Classic Cuts:C#CC27CD)
Jovonn - Goldtones
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ハウス・ミュージックの歴史においてニュージャージーからは才能あるアーティストが多く生まれているが、90年代から活動するAllen Jovonn ArmstrongことJovonnもその一人だ。00年代に入ってからリリースした"Spirit"(過去レビュー)ではLarry Heardにも近似する感情的で慎み深いディープ・ハウスを披露していたが、そんな彼にも若かりし頃のまだ荒削りな時代もあり、90年代初期の作品をコンパイルした本作ではそんな原始的なハウス・ミュージックを聴く事が出来る。Jovonnが91〜94年まで運営していたGoldtone Recordsや90年代のNYハウスを引率したEmotive Recordsなどから、Jovonnがリリースした初期作品が収められたという本作は、確かにまだそれ程洗練はされていないものの若さ故の溢れるエネルギーが感じられるハウス・ミュージックを、存分に体験する事が出来るだろう。スタイルとしてはこの頃流行っていた如何にもな重く骨太な弾力性のあるリズムに合わせて、オルガンやフルートにシンセの情熱的な旋律を打ち出した奇を衒う事のない実直なハウスが中心で、今聴くと良く言えば懐かしい味わいが、悪く言えば古臭い印象の音楽性だ。複雑で多層的な作りではなく、分り易いメロディーが軸となりカチッとしたビートが下地を作っていくハウスは、現在のそれに比べればまだこなれてはいないもののだからこそ曲の良し悪しもよりはっきりと明確になるのではと思う。そしてJovonnに関して述べれば心を鷲掴みにするメロディーと力強くタフなグルーヴがあり、これぞ当時のアンダーグラウンド・ハウスだと言わんばかりの魅力を伝えるようだ。誘うような甘いボーカルに合わせて陶酔感のあるシンセを合わせたディープ・ハウスの"It's Gonna Be Alright (Be Smoove dub)"、太いボトムが安定感を生みそこに可愛らしいタッチのメロディーが覆う"Be Free (Vocal Mix)"、ゴリゴリと荒削りなキックと単調なメロディーによってツール性を兼ね備えた"Back To House (Jovonn Classic Goldhouse mix)"など、モダンなハウスと比べればどうしたって時代感はあるけれどそこに色褪せない普遍的な音楽性も感じ取る事は出来る筈だ。こうやって90年代の名作が復刻される、それはリアルタイムで聴いていた人には懐かしくもあり、当方のように未体験の者には新鮮に聴こえるのだ。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Yuri Shulgin - Acid Vertigo (Modernista:mod four)
Yuri Shulgin - Acid Vertigo
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ロシアのディープ・ハウスの隆盛の際に突如として現れ、生演奏も取り入れたセッション性の強いトラックメイキングが特徴のMistanomista名義でも活動していたYuri Shulgin。他アーティストの作品にも楽器の演奏者として参加するプレイヤーとしての評価、また本人のその幽玄かつ黒いディープ・ハウスは評判となりEthereal Soundからも作品をリリースするなど、まだリリース歴は浅いものの音楽的な才能は疑うべくもない。そんなShulginにとって久しぶりとなる新作は、既存の特徴を損なう事なく新機軸を求めた意欲作となっている。タイトルからも分かる通り本作はアシッド・ハウスをベースしているのだが、"Acid Vertigo"を聴けばそれが単なるアシッド・ハウスの焼き直しではない事に気付くはずだ。ビキビキウニョウニョとしたアシッド・ベースのラインは当然アシッド・ハウスそのものではあるが、煌めくようでゴージャスな上モノは対極的に優美な世界で包み込み、アシッド・ハウスとフュージョンが融け合ったようなライブ感溢れるコズミック・ハウスとして、Shulginのプレイヤーとしての感覚が発揮された音楽性が光っている。"Acid Pattern"も同様にアシッド・ベースが大胆に躍動するが、透明感のある上モノのおかげかややディープ・ハウス色が強めだろう。しかし注目すべきはキックやパーカッションにハイハットなどが細かく躍動的にビートを刻み、いわゆるクラブ・トラック的な均し方とは逆を行くような展開の大きさがあり、しっかりとShulginらしさが感じられる事だろう。またその名もダブバージョンとなる"Acid Vertigo (Dub Version)"は、メロディーは後退しながら逆にリズム帯に強烈なダブ・エフェクトを用いて、より肉体的かつ立体的なビート感を強めたシカゴ・ハウスらしさが際立っている。アシッド・ハウスという今再度注目を集めているジャンルへ接近しながらも、自身のプレイヤーとしての個性もしっかりと主張した作品であり、期待に応えた一枚だ。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Norm Talley - The Palmer Park Project EP (Tsuba Records:TSUBA075)
Norm Talley - The Palmer Park Project EP
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90年代から活動しているデトロイト・ビートダウンの一人、Norm Talleyはその活動の長さに対し他のデトロイトのアーティストのように決して特別な注目を集めていたわけではないが、しかし2009年に10年ぶりとなるEPをリリースしてからはSushitech RecordsやDockside RecordsにVibes And Pepper Recordsなど、特にデトロイト系に理解のあるレーベルから新作のリリースを継続し、DJだけではなくトラックメーカーとしての評価も高めている。そんなTelleyの新作はやはり優良なハウス・ミュージックを手掛けるレーベルであるTsuba Recordsからとなるが、過去の作品と同様にハウス・ミュージックとしての体裁は保ちながらもテクノやミニマルとしての要素も強いのがTalleyの特徴として現れている。特にA面収録された8分にも及ぶ"Mid-Nite Madd-Ness"は、重量感のあるベースラインと覚醒的なシンセがグルグルと渦を巻く様に反復するミニマルかつディープな作風で、もはやここにデトロイト・ハウスとしての姿は残っていないものの徹底的に反復が強調されたDJツールとして磨きが掛けられている。対してB面にはうっとりと陶酔感のあるパッドと重心の低いリズムがねっとりとビートを刻みつつロースピアノの温かい響きに切なさを感じる"Holiday"や、柔らかく滑らかな4つ打ちの上を静謐に彩るシンセの反復が眠気を誘うように心地良い"One Track Mind"など、これらはデトロイトの情緒的な面を打ち出しながらもモダンな感覚で精錬したディープ・ハウスとなっている。両面でデトロイト・ハウスやテクノの異なるスタイルを披露する器用さを披露しつつ、そのどちらもフロアで機能する事を念頭に置いた作品で、アーティストとしての確かな才能が感じられる。



Check "Norm Talley"
| HOUSE10 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
RT Sound Factor - 7th Heaven (Electric Blue:EB004)
RT Sound Factor - 7th Heaven
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2014年3月31日、シカゴのゴッドファーザー・オブ・ハウスことFrankie Knucklesが亡くなった。ハウス・ミュージックへのKnucklesの功績は言うまでもなく、ダンス・ミュージックに於けるその存在の大きさは幾ら述べても足りない程だ。数多くのアーティスト/DJに影響を与えたKnucklesだが、同じシカゴ・ハウスをベースとするRon TrentもKnucklesに影響を受けた一人だ。そんなTrentがKnucklesへの追悼の意を込めてリリースしたのが、RT Sound Factorによる"7th Heaven"だ。気合の片面プレスで1曲のみの収録なものの、偉大なるレジェンドへ捧げられた曲という事もあり11分越えの大作であり、また作品としても近年のTrentの中でもベスト級であろう。フルートのような安らかなメロディー、天から滴り落ちてくるようなピアノのコード展開、温かくしんみりとするオルガンの響きなど、如何にもTrentらしいエレガントで洗練された音使いは説明も不要な程だ。そして軽快に刻まれるビートとダビーなパーカッションは爽やかで、美しい上モノと相まって広大で清々しい青空の中へ飛び立つような、とても開放感のあるディープ・ハウスとなっている。Knucklesによる永遠の名曲"The Whistle Song"にも劣らない、一点の曇りもないポジティブで希望に溢れたハウス・ミュージックなのだ。無駄な装飾を省き"Tribute To The Energy Of Frankie Knuckles"とだけ記されたカバーデザインも、ただただ静謐で美しい。




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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Francis Inferno Orchestra - A New Way Of Living (Voyeurhythm Records:VRLP01)
Francis Inferno Orchestra - A New Way Of Living
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2010年のUnder The Shadeからのデビュー以降、Sleazy Beats RecordingsやDrumpoet Communityなどのレーベルからディープ・ハウスからビートダウンな作風まで手掛けて、それぞれの作品が高い評価を得ていたメルボルン発のGriffin JamesことFrancis Inferno Orchestra。生っぽいブギーな質感に緩くメロウな感性から熱く昂ぶるファンキーな情熱まで込めて、フロアで映えるようなハウス・ミュージックを得意とするアーティストが、デビューから4年を経て初のアルバムを完成させた。アナログでは1枚でのボリュームなのでミニアルバムとして受け止めるべきであろうが、今までのEPとは異なりアルバムとしての流れはしっかりと出来上がっている。幕開けとなる"First Light"では華麗なピアノのコード展開が凛としているが、対照的にざらついてけたたましいビートがロウ・ハウス的で、荒い中からだからこそ美しさが際立っている。続く"Rap Beef"もやはりヒップ・ホップらしいドタドタとした荒い4つ打ちが目につき、そこにディスコのサンプルを用いたのであろうボーカルを反復させ、手に汗握るようなファンキーな展開を披露する。"Watching The Stars"ではオールド・スクールなシカゴ・アシッドらしいベースラインも登場し、硬いパーカッションも相まってほぼ現在のロウ・ハウスへと一致する作風になっている。そして裏面へと続くと、今までの荒い作風から一転してエモーショナルな温度感を強めたハウスが登場する。優雅に舞い踊るようなストリングスを配してスムースな展開を行う"Ellingford Road"、どっしりと重いキックが大地に根を張ったようなビートを刻みながらも切ないエレピが郷愁を誘う"The More You Like"、アルバムの最後を飾るに相応しいファンキーながらも華々しいゴージャスな音使いが目立つ"G.A.B.O.S."と、そのどれもが情熱的で切なく心にぐっと染み入るようだ。捨て曲はなくボリューム的にも適度な量なので上手くアルバムとして纏まっており、初のアルバムはFrancis Inferno Orchestraの名声をより高めるのではと思う。作風としては特に斬新な面は見受けられないのは否めないが、ハウス・ミュージックに対する誠実さと言う点で評価すべきだろう。



Check "Francis Inferno Orchestra"
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