Fuse Presents Technasia (Music Man Records:MMCD022)
Fuse Presents Technasia
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先日WOMBでTECHNASIAのCharles Siegling(誰か正しい発音を教えてちょ!)とAmil Khanのプレイを聴いてきたのですが、Charlesは今回は思ったより普通にテクノが強調されていましたよね。しかしCharlesの真価と言えばやはりシカゴハウステイストを強調したプレイでありまして、それが見事に聴けるのが本作です。彼自身もシカゴハウスからの影響はかなり大きい事を公言していますが、実際に彼のプレイって相当に猛々しくラフで荒くて、とにかく技術より勢いって感じなんですよ。決してDJが下手とかそうゆうんじゃなくて、何はともあれ爆発力全開で一気に引っ張っていってしまうスタイルを確立しているんだと思います。そしてまた音が何よりもファンキーで、この黒いファンキーさと言うのはやはりシカゴハウス生まれの物なんですな。しかもシカゴハウス、エレクトロ、ハードミニマルなど悪ぶれた音ばかりで繋ぐかと思えば、時には綺麗なシンセ系のトラックやデトロイト系も混ぜたりしてしっかりツボを押さえた憎たらしい演出でございます。今ではそうは見られなくなった70分に40曲近くを詰め込んだ展開が早く、そして緩急自在に流れを支配する怒濤のMIXCDですね。これを聴いて思い出したのは、かつてのJeff Millsの傑作「Mix-Up Vol.2」(過去レビュー)。こちらもかなりシカゴハウス色濃厚で、黒いテクノと言っても差し支えなかったですね。あ、でも元々テクノは黒い所から始まったんですよね。

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| TECHNO4 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
MR.DE' - A DETROIT STORY サブマージ:魂の還る場所 (ナウオンメディア:NODE-00002)
MR.DE-A DETROIT STORY サブマージ:魂の還る場所
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デトロイトテクノの音楽活動を担うSubmerge。かつてMad Mikeらがアンダーグラウンドな音楽を流通させる為に立ち上げたSubmergeは、今や有力なレーベルを参加に置きデトロイトに無くてはならないレーベルとなっています。そして現在そのレーベル運営の中心にいるのが、このドキュメンタリーの主人公・AdaことMr.De'です。本作はデトロイトテクノと言うよりは、Mr.De'の人生、そして現在の私生活にフォーカスを置いた作品で、デトロイトテクノファンには少々肩透かしを喰らうような作品かもしれません。彼の仲間であるUnderground Resistance関連のアーティストも多く出演していますが、ストーリーに対し重要な役でも無くそれほど意味合いもありません。邦題で「サブマージ」と言うタイトルが冠されていますがそれも大して重要な意味も無く、Submerge復興の際の話が途中で挟まれているからでしょうか。デトロイトストーリーなんて大袈裟なタイトルは付けないでもええじゃないかと思いましたが、Mr.De'の音楽に対する「愛」、人に対する「愛」、そしてデトロイトに対する「愛」、とどのつまりは「愛」が感じられるドキュメンタリーなのでしょう。彼が何故デトロイトに居座り続けるのか、結局はそれはデトロイトに対する「愛」があるからなんですね。最後にMr.De'は言う。デトロイトは「魂の還る場所なんだ」と。いまいち掴み所の無い作品ではありましたが、「愛」を感じる事は出来ました。

ちなみに途中で子供に野球を教えているおじさんは、Mad Mikeでした。
| TECHNO4 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dominik Eulberg - Flora & Fauna (Traum Schallplatten:TRAUMCD16)
Dominik Eulberg-Flora & Fauna
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とにかく欧米が今最も熱いクリックハウスだと思っているアーティストがDominik Eulbergなんだけど、こいつの音は本当に芯があって格好良い。個人的に思うのはクリックハウスだとかミニマルハウスだとか流行ってはいるんだけど、線が細い音楽ばかりでそんななよなよしい音楽はもう飽き飽きだよと。Dominik Eulbergは近年頭角を現してきたドイツのアーティストでありまして、本人に依るとHarthouseなどのレイブミュージックやKompaktのミニマルテクノに影響を受けているとの事。確かに音的にはレイブのどぎつく脳にクラクラ来る音とミニマルな淡々としたリズムを伴っていて、かなり中毒性の高い音楽だと思います。最近だとCocoon Recordingsからもリリースしたりして、かなり知名度も高まってきたんじゃないでしょうか。そう言えばCocoon Recordingsも倒産したHarthouseもSven Vathが経営していて、時代が変わっても根は一緒と言う事ですか。話は逸れましたが、Eulbergのクリック/ミニマルハウスはそんじょそこらの物とは比較になりません。リズムもしっかり分厚くてかなりフロアライクだし、何よりもファットなベースラインはポストアシッドハウスとでも言うべきハイエナジーな躍動感が感じられます。メロディーなんかはヘナヘナで足下の覚束無い不思議な旋律を辿るのですが、これがより覚醒的な空間を演出し何とも言えない快楽さを生み出しているのです。既に3年位前にリリースされた傑作を今更紹介するのも恥ずかしいのですが、今聴いても充分時代の中心にある音なので聞き逃しなく。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
The Orb - Bicycles & Tricycles (Sanctuary Records:06076-84704-2)
The Orb-Bicycles & Tricycles
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今日は何もする事が無く暇な一日でした。何か痛快な音楽でも聴いて気分を盛り上げようとして選んだのが、アンビエントテクノの重鎮・Alex PatersonことThe Orbの7thアルバム。重鎮とは言っても一時期低迷していた頃もあったのですが、この作品位から吹っ切れたような爽快さが戻ってきたんですね。しかも痛快・爽快と言う言葉から分かる通り、この作品においてはアンビエントの要素は少なめ。どちらかと言うとオールドスクールなテクノにダブやトリップホップをぶち込んで、ごった煮にしたような踊れてハイになれる要素が多いです。まあThe Orbってアンビエントとは言われているけれど、元々ダビーな音響空間を生み出すプロダクションに長けてはいるので、その点から考えると以前と変わらぬ点もあるのでしょう。ただ今まで異なる点は、音が完全にメジャー化したと言うか表面的にはポップな曲が多いです(この点に関しては本人もメジャーレーベルからのリリースの為とコメントしてた覚えがあります)。良くも悪くも普通のテクノが好きな人なら誰でも聴けるようなメジャー感覚が溢れていて、The Orbらしい瞑想じみた奥の深い世界は無くなってしまったかの様に思います。だからと言って本作が嫌いかと言うとそうでもなく、むしろ個人的には結構気に入っています。メジャーレーベルに移った事で、結果的には迷走を振り切り明るく陽気でパワー全開なテクノへシフトし、どこを聴いても退屈な点などありません。"Hell's Kitchen"や"From A Distance"などが今作を象徴しているので、是非聴いてみてください。ちなみに日本盤と輸入盤では収録曲が異なるのですが、僕がコメントしているのはUS盤についてです。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
Speedy J - Public Energy No.1 (Plus 8 Records Ltd.:PLUS8066CD)
Speedy J-Public Energy No.1
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現在でこそSpeedy Jと言えばハードテクノのアーティストと見なされているけれど、Warp Recordsからリリースしていた初期は"Artificial Intelligence"シリーズとしてアルバムをリリースしたりして、ブレイクビーツ+デトロイト風なアーティストとしての面が大きかったと思います。しかしそれ以外にも実はヒップホップやガバ、シカゴハウスからも影響を受けていて、デビュー前は"ゴッド・ファーザー・オブ・ガバ・ハウス"なんて異名も持っていたそうで。そんな彼のWarp RecordsからのAIシリーズの次に打ち出したのが、本作のインダストリアル+ヒップホップ+テクノなアルバムです。つか久しぶりに聴いたんだけど、これが最強に格好良いテクノなんですね。ゴツゴツとしたノイズ混じりのハードなサウンドと、ヒップホップを取り込んだいかついリズムは、まるで一時期のAutechreみたい。と言ってもAutechre程変形し過ぎたビートではないので、しっかりとテクノ的な踊りやすい要素を保ちつつファンキーでもあるんですわ。またハードミニマルとは違ってハードなのにゆったりとした音楽であり、グォォォ〜と全てが飲み込まれていく壮大な流れがあります。音の一つ一つが格段に迫力があって、インダストリアルな刺激的、攻撃的な音の雨あられ。97年に既にこんなに驚異的なテクノがあったんだと、再度Speedy Jの凶悪さに感嘆しました。Speedy Jの作品の中でもベストと言えるんじゃないでしょうか。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Yellow & King Britt - Alienation 3/3.7 (Poussez!:PO14)
DJ Yellow & King Britt-Alienation 3/3.7
皆さんは最近レコードは買いますか?正直レコードって邪魔になるし聴くのも面倒だし、これからはどんどんダウンロードの方に流れていくんだろうと思います。でも自分はテクノに慣れ親しんだ頃CDではリリースされない曲をなんとか聴こうと思い、ドキドキ感を持ってターンテーブルを買ったのでした。自分はDJをする訳じゃないのですが、やっぱり好きな曲は今でもわざわざEPを買ったりします。ダウンロードだと何となくつまらないんですよね、簡単すぎて。単に雰囲気の問題だけなんだけど、良い音楽を簡単にPCで聴くなんて本当に味気ないと僕は感じます。でも正直ダウンロードの方が安いんだよね、時代の流れには逆らえないのかな…。

さて、そんなところで今日は久しぶりにEPの紹介。リリースされてから一ヶ月も経ってしまいましたが、抜群に素晴らしい内容なのでここで紹介しとかないと。本作は元Yellow Productions運営のフレンチDJ・Alain HoことDJ Yellowが送る、いかにも今のシーンに即した極ディープなテクノ。DJ Yellowをフレンチ系のダウンテンポだとかジャジー系だとか思っている人は、既にOut Of Time!メジャーに成り過ぎたYellow Productionsを抜けたDJ Yellowが自分のしたい事を実現する為のレーベル・Poussez!を立ち上げてからは、レーベル色は完全にテクノ。特にKing Brittをフューチャーした"Beyind The Forest"は、長いミニマルなシンセのリフが高揚感を引っ張り続けるメランコリックな曲でかなり格好良いです。途中に派手な展開がある訳でもないのに、緊張感の切れないドラッギーさは格別ですね。また"Tranzylvavia"は少々エレクトロハウス色もありますが、サイケデリックでマイナー調の深めの雰囲気はBorder Communityそのものですよね?脳髄を麻痺させる様なシンセの音に、脳味噌もトロトロと溶けていきそうです。またメランコリックなメロディーが中心にあるので、デトロイトテクノ方面にも受けが良さげですね。今後もこのレーベルは目が離せません。

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| TECHNO4 | 21:20 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Diego - Open (Kanzleramt:KA111CD)
Diego-Open
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最近またWEB注文したCDが一気に送られてきたりして、そうすると聴けないCDが一杯溜まってしまいます。溜まらない様に計画的に予約はしているのに、輸入盤は予定通り入荷しないから運が悪いと一気に届いちゃうのですね。その結果なかなか一枚のCDを聞き込めなくて、内容の薄いレビューが増えてしまいます。こんな音楽生活は良くないなぁ…。

そんな重い気を一気に晴らしてくれるのが、ドイツが誇るデトロイトテクノのサテライト・KanzleramtからのDiegoです。Alexander KowalskiとかHeiko Lauxが好きな人は、当然Diegoも聴いてますよね?透き通る様な綺麗なシンセ音とハードなリズムで文句なしに聴く者を魅了する彼の音は、Kanzleramtの音を代表すると言っても過言ではないでしょう。2004年作の最新作は今までの作品を更にアッパーに強力にしたグルーヴと、空を突き抜ける蒼さ・清涼感があり、底抜けにポジティブなテクノと化しています。面白いのは音的にはエレクトロニックなテクノであるのに、どこかフュージョンやジャズを感じさせる空気を纏っていてまた一歩デトロイトテクノに近付いたのでしょうか。難を言えば音自体は薄いし正に白人の音であり、どす黒く危ういファンキーな音ってのは皆無ですね。でもこれはドイツの音なのだからそんな事を気にする必要もないだろうし、何よりも何も考えずに踊れて盛り上がれる音なのは間違いないでしょう。ジャケットのDiegoの如く、空を飛翔してしまいそうです。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Max Mohr - Trickmixers Revenge (Playhouse:PLAYCD020)
Max Mohr-Trickmixers Revenge
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Kompaktとドイツ帝国の双璧を成すPlayhouseの最新作は、デビューEPから7年を経て遂にアルバムがリリースされたMax Mohr。本当に作品数が少ないので全然人気もないと思いますが、"Famous When Dead "(過去レビュー)に収録された"Old Song"が余りにも良かったのでアルバムも即購入です。"Old Song"に限って言えば哀愁を帯びた泣きのジャーマンディープハウスなんですが、アルバムは新人らしからぬバラエティーと創造性に富んだ充実した内容になっていました。ダビーな重めのリズムを生かしたテックハウスや、ブリブリなシンセサウンドがファンクネスを醸し出すディスコ風味なテクノ、陽気なピコピコなシンセが面白く可愛いテクノ、そして無味乾燥な渋いミニマルテクノとその幅の広さは一見統一性がないと思われます。ただどの曲もPlayhouseと言うレーベルの割にはストレートなダンスミュージック性を感じさせ、4つ打ちオンパレードのフロア仕様な所に統一性を見つけました。Playhouseらしいミニマルハウスは少なめですが、ビートの強さを前面に打ち出した事に僕は大変嬉しくあります。またどの曲も分かり易い明解なポップさがあるでの、Playhouseにしては少々異色かも。まあでも毒気のあるベースラインは、Playhouseが得意とするアシッディーな点を上手く強襲したりもしていますね。新人と言う事を考えると、充分過ぎるアルバムでした。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Christ. - Blue Shift Emissions (Benbecula:BEN031CD)
Christ.-Blue Shift Emissions
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元Boards Of Canadaの、元Boards Of Canadaの、元Boards Of Canadaの!BOCの文字だけで反応する人はどれ位いるのでしょうか。元BOCのChris HorneことChrist.の2NDアルバム。BOCは大人気だけどこっちの知名度はぼちぼちの様で、Christ.を知らないのはちょっともったいないと思う。BOCの最初期のメンバーであっただけでそれ以上でもそれ以下でも無いけれど、確かに音的にはBOCのメンバーであった事を感じさせるノスタルジックな雰囲気があります。まるで空想の世界に迷い込んだかの如くどこまでも晴れ晴れしく広がる世界があり、かと思えばどこか懐かしさを感じさせる牧歌的な風景も広がっています。BOCみたいに異次元空間を匂わせるサイケデリックな音とはまた異なり、強烈に心象に残るのではなくしみじみとした印象だけが残ります。アナログ万歳な優しいシンセサウンドがのどかなメロディーを奏で、ビートはシャープに洗練されたマシンビートを刻み、エレクトロニカ大流行の時みたいなサウンドが久しぶりに蘇ってきました。エレクトロニカの流行はあっという間に過ぎ去りましたが、ローファイとハイファイを組み合わせた様なChrist.は蜃気楼の如く神秘的でその存在を時たま露わにするのでした。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Genesis (Klik Records:KLCD032)
Hiroshi Watanabe-Genesis
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ドイツ・KompaktにおいてはKaito、そしてグラフィックデザイナー・北原剛彦とのユニット・Treadなどで活躍する日本が誇るワタナベヒロシさんが、遂に遂に自分自身の名義によるフルアルバムをリリース。ちなみにリリース元のKlik Recordsは、今までにワタナベさんの作品を気に入って彼のベスト盤やらMIXCDをリリースしていますが、念願叶ってオリジナルアルバムまでも送り出してしまいました。こう言った経緯でアルバムを出すと言う事は、レーベルが売上に関係なく本当にミュージシャンを信用していると言う事で本当に嬉しい気持ちであります。さてさてそれはさておきアルバムの内容はと言うと、思いの外ダンスミュージックとして面が強く出ているとな言うのが一聴しての感想です。今までの別名義に比べるとビートが強く前面に出ていて、フロアで肉体を刺激する作りになっていると言うのでしょうね。KompaktからのKaito名義ではミニマルな流れを強調したり、Ibadanからの32 Project名義ではディープハウスな深い音を強調したり、やはりレーベル毎に音を使い分けていたと言わざるを得ないです。それが今作では躍動感溢れるパワフルなビートで正にテクノと言うべき音を表現していて、言うならばあれこれ考えずに体で感じる心地良さを率直に表現したのではないでしょうか。だからと言って今までの儚く深遠な音が失われたかと言うとそうでもなく、相変わらず幻想的なメロディーがふんだんに用意されていて泣きの要素もしっかりと存在しています。元々期待している存在だけに大きな驚きも無かったのですが、正直ワタナベさんの作品には敬意を抱かずにはいられません。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(8) | |