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Shangaan Shake (Honest Jon's Records:HJRCD58)
Shangaan Shake
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本コンピレーションで初めて耳にするジャンルでアフリカ発祥の"Shangaan"なる音楽。調べてもなかなか詳細が見つからないが、恐らくアフリカのシャンガーン人が鳴らしていた音楽の様だ。2010年にリリースされた"Shangaan Electro"で聴けるのはベースレスで高速ビートのチープな電子音楽と言った印象で、アフリカにやってきたニューウェーブとも言えるだろう。そんな"Shangaan Electro"を現在のダンスミュージックに於ける精鋭達がリメイクし直したのが本作で、オリジナル楽曲を知っていなかろうが食指が動くアーティストが参加している。デトロイトからはAnthony Shake ShakirやTheo Parrish、ダブステップからはActressとPeverelist、ダブテクノのMark ErnestusやDemdike Stare、ジャズやレゲエに造詣の深いBurnt Friedman、その名も轟くRicardo Villalobos & Max Loderbauer、ミステリアスな活動・作風であるOni Ayhunなど幅広く才能豊かな面子が集まったと思う。オリジナルを知らないので各アーティストがどのように"Shangaan"を解釈し直したかも知る由も無いが、現在形のダンスミュージックとアフリカからの新たなるサウンドの絡みをただ楽しむだけでも十分に価値がある。Mark Ernestusは音を削ぎ落とした軽快なダブテクノを披露しているが、土着なパーカッションや謎めいた上物のトランス感はアフリカンを意識したのか。奇妙なSEが入り乱れながら不規則なビートを打ち出すActressのダブステップは、クラブでの狂乱騒ぎに拍車をかける様なリミックスだ。ざらついたハット使いは彼らしいが妙に手数が多くビートが早いTheo Parrishのリミックスは、愉快に踊り狂うエレクトロ・ファンクで意外でもある。Anthony Shakirのお祭り気分の陽気なファンク、裏打ちのキックがトリッピーなレゲエ色の強いBurnt Friedmanのリミックスもアフリカンな味が感じられるだろう。Ricardo & Max組はぬちゃぬちゃとした質感が漂うファンキーかつドープなミニマル仕様で、生音っぽいのに低温が続くどうにも絶頂を迎えない焦らしのリミックスだ。まだまだ他にもアフリカンな音楽を個性的に作り替えた曲が収録されており、元ネタがアフリカンと言う以外は統一性がないものの色々な音楽性を楽しむ事も出来るし、"Shangaan"への足を踏み入れるきっかけになる作品であろう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Third Man - Future Tense (Applied Rhythmic Technology:ART DDS-6)
The Third Man - Future Tense
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Kirk Degiorgio主宰のARTが軌道に乗る中で、そのレーベルを代表するまでに成長したToby LeemingことThe Third Manですが、ARTからは3枚目となるEPをリリースしております。KirkとARTのレーベルの方向性としてデトロイト・テクノへの忠実な愛を以てしてUK流に解釈したテクノをリリースする事は感じ取れますが、やはりThe Third Manもその傾向を受け継ぎレーベルカラーを見事に踏襲した新作を披露しました。"Future Tense"は温かく透明感のあるパッドを延ばしつつや星の煌きの如く美しいシンセ音のリフを作り、ガツガツと力強い4つ打ちのリズムトラックで疾走するハイテックテクノで、デトロイト・テクノの黒人のファンキーな面は濾過しながらよりエモーショナルな面に重点を置いた作品と言えるでしょう。途中でのキックが抜け壮大にシンセの層が被さっていくブレイクを経て、終盤に向かって感情を揺さぶるように盛り上がって行く展開は感動物。そしてマリンバ風な浮遊感のあるシンセにディープなパッドを被せ、幻想的でありながら跳ね感と疾走感を以てして突き抜ける"More Than One"。途中からは膨らみや広がりを感じさせるパッドの中でコズミックなシンセが暴れまわり、ドラマチックに高揚を増していくディープなテックハウスがもうお家芸の様に馴染んでいます。実力に関しては疑うべくもないので、そろそろアルバムを聞かせて欲しいですね。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Aril Brikha - Palma (Art Of Vengeance:AOV 004)
Aril Brikha - Palma
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昨年自身のArt Of Vengeanceを設立し過去のアルバムのリイシューや新作もリリースして、音楽活動を再始動させたAril Brikha。元々はデリック・メイに見出されたデトロイトフォロワーと言う見られ方であったものの、その才能はもはやデトロイトテクノと言う枠に収まりきらずに進化を続けている。鈍く荒く打ち付けるパーカッションやリズム帯の中を縫うように走るトランシーなサウンドが中毒的な"Palma"は、高揚感が最大限までは行かずに長い時間に渡りギリギリの快楽を保ち続けるディープなテックハウス。"Porto Colom"もポコポコとしたパーカッションが軽快ながらも、浮遊感と空間の広がりを生み出す幻想的なシンセがこれぞAril Brikhaの十八番と思わせられる。そして重心の低いベースラインがファンキーかつアシッディーでえぐい不気味な音が挿入されるミニマルな"San Agustin"。疾走する爽快感は減衰していたり3曲ともパーカッションの使い方が似通っているなどのマイナス点もあるが、歪でラフな感覚を打ち出しながら覚醒感のあるシンセサウンドで地味に深みに嵌めてくるのでフロアで聴いたら盛り上がるはず。もしかしたら本人も意識しながら以前からの作風、そしてデトロイトフォロワーと呼ばれる事から脱却しようとしているのかもしれない。

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| TECHNO9 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Scuba - Personality (Hotflush Recordings:HFCD007)
Scuba - Personality
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音楽を聴く上でメジャーかアンダーグラウンドかな事なんて本来は関係無いとは思いつつ、現実には広い路線向けに傾倒すると特徴が薄くなりそれ以降つまらなくなってしまう事は多々ある事。ダブステップと言われるジャンルの中で最もテクノに接近しつつあったPaul RoseことScubaについては、そのままテクノ化を押し進めるのかと予想していたところを、通算3枚目となるこのアルバムでは随分と大衆的な作品になってしまったなと言うのが第一印象です。テクノ化と言う意味では確かに複雑だったリズムもより直線的になってきているし、エレクトロハウス風な4つ打ちや大箱受けするようなビッグビート(死語だろ)もあったりと、クラブミュージックに於いて飽和状態とも感じられるダブステップから意識的に距離を置こうとしている様に感じられます。その考え自体は間違っていないとは思うものの、そこから向かった先が本作の様に大味で随分と垢抜けた単なるダンスミュージックになってしまうと逆に安っぽく感じられるのが非常に残念です。前作までの俯きがちで内向的な感情ながらも内に秘めた情熱を少しずつ放出する深遠さ、そして精巧に組み立てられたリズムや贅肉を削ぎ落とし硬く密度の高い音で攻め上げる作風がScubaの特徴だったものの、本作に於いては表現が余りにもストレート過ぎて表現者としての深みが失われた様に感じられました。聴き易い・分り易いダンスアルバムでそつのないダブステップ系列の作品だとは思いつつも、派手に開き直っただけで心に引っかかる物は感じられませんでした。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Century Groove Innovation Vol.1 Mixed By Hiroshi Watanabe (Plaza In Crowd:PICCD-006)
Century Groove Innovation Vol.1 Mixed By Hiroshi Watanabe
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ライブに定評のあるKaito名義でも活躍中のHiroshi Watanabeですが、DJに於いては率先的にPCDJに活用すると同時に機器制作の監修も行うなどテクノロジーの発展に寄与しつつ、DJの可能性を広げるプレイに取り組んでいます。そしてこの度PCDJを駆使してFountain Music / Plaza In Crowdの音源のみを使用した、レーベルショーケース的な意味合いを含むMIXCDを完成させました。このレーベルは2008年頃に設立され折衷主義的に美しいエレクトロニック・ミュージックをリリースする事に腐心し、若手やベテランに拘らずに国内外から選び抜いた音楽を日本から世界に向けてリリースしています。そんな音楽性を持つレーベルのトラックを纏め上げるのに適任なのは、となれば壮大で美しい音楽を鳴らすワタナベさんが抜擢されたのも当然の成行きと言えるでしょう。さて、この手のMIXCDはDJの我を出し過ぎればレーベルの情報は局所的となり、一方使用する音源を広く掬い上げるとDJの個性が失われてしまうと言う困難を伴いますが、テクノとハウスの境目を感じさせないジャンル的にシームレスな選曲とそしてPCDJによって実現されるシームレスなミックスにより、制約を忘れさせる程にディープかつ美しいダンスミュージックの魅力を見せつけました。ダビーな残響の中を疾走して行く前半、一息ついてディープな音色に魅了される中盤、そしてラストに向かってエモーショナルな感情が炸裂する終盤と流れに関しては文句無し。そして一時間弱の中で25曲を詰め込んだ事は曲と曲を常に重ねて新たなる鳴り方を生み出し、例えば普段聞き慣れていた曲もいつもとは違う印象を植え付ける作用を生じさせる事でしょう。自分は元々知らない曲ばかりだったのだけれど、それを差し引いても曲はばらばらなのではなく一つのミックスの中で前後の曲と補完しあう様な鳴りをしており、自然に曲と曲とが溶け込んでいるのが心地良く感じられました。ワタナベさんらしい壮大な抒情詩を体験出来ると共に、勿論レーベルにはこんなに素晴らしい音源があったのかと言う驚きもあり、レーベルの思惑は見事に成功したのではないでしょうか。



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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2012 (Kompakt:KOMPAKT CD96)
Pop Ambient 2012
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毎年冬の到来と共にやってきていたKompaktのアンビエントシリーズ”Pop Ambient”の12作目。既に冬も終わりに近付き春がやってくる手前での紹介となりますが、とても心温まるシリーズなので今でもしっぽりしたい方にはお勧めな作品です。Kompaktと言えばかつては奇才を誇るWolfgang Voigtが運営に携わり独自のテクノシーンを築いてきたのですが、現在はVoigtは運営から退きMichael Mayerがその役目を一手に担っています。Mayerが主導になってからはKompaktの経営方針も変わり音楽性にも変化の季節が訪れていますが、しかしこの”Pop Ambient”だけは毎回Voigtがセレクションを担当し一定の質の高さを守り続けています。本作にて注目すべきは近年音楽活動を再始動させているWolfgang Voigtがソロで1曲、そしてJorg Burgerとのユニット・Mohnとして1曲提供している事でしょう。特にMohnによる洞窟内で音が反響するような深い残響を生かした沈静なアンビエントが、ただ快適性のみを提供するアンビエントとは一線を画すシリアスな作品で、テクノの地平を切り開いてきたVoigtの才能は今でも健在でした。かと思えばSuperpitcherは正にポップと言う表現が相応しいメロディアスなフレーズがひたすら繰り返されるノンビートアンビエントで、浮遊感や高揚感でなく音色の温かさでアンビエントを表現しています。そしてTriola(Jorg Burger)による鎮魂歌の様に物悲しいムードに満ちたアンビエントと言うには少々宗教さも漂うトラックや、Loops Of Your Heart(The Field)によるアナログシンセによるコズミック感を打ち出しジャーマンプログレを意識したローファイなアンビエントまで、Kompaktの快適性やポップなセンスは保ちつつも各々が考えるアンビエンスを鳴らしておりました。シリーズもこれだけ続くと尻すぼみになるのは少なくありませんが、常に新たなる才能が集まるKompaktならではの質の高いアンビエントコンピレーションとなっております。

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Ken Ishii - Music For Daydreams EP (Unknown:KI001)
Ken Ishii - Music For Daydreams EP
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Ken Ishii自身もパーティーの最後にプレイする事もある後世に語り継がれるクラシック中のクラシック、Fingers Inc. (= Mr.Fingers = Larry Heard)の"Can You Feel It"。余りにも儚く余りにも感情的なこの作品をリミックスする事は、もしかしたら危険をはらむ事でもあると思う。オリジナルへの強い愛情や尊厳を壊す事なく、そしてリミックスを行う事で如何に更なる高みへと飛翔すべきか、それを両立するのは出来過ぎたオリジナルに対しては困難な作業に決まっている。その結果、Ken Ishiiが導きだした答えは特徴だったパッドのコードとベースラインは崩さずに、菊池成孔を迎えジャジーなサクソフォンのメロディーを追加し都会的に昇華された夜の営みとその裏に潜む侘しさを表現した、つまりはオリジナルの空気を踏襲した上で大都市の喧騒の中で高らかに鳴り響く作風へと作り替えている。まさか"テクノ"のKen Ishiiがこの様なアプローチを行うとは想像だに出来なかったが、きっと変化の季節だったのだろう。そしてその方向性はKen Ishiiに新たなる魅力を与える事に成功した。裏面には"After The Rainstorm"のYogurt & Koyasによるリミックスが収録されているが、こちらは完全にフロア向けのダンストラックとなっている。原曲は華麗に舞い踊るピアノの演奏が派手ながらも都会の綺羅びやかさを演出していたが、このリミックスではそう言った趣きは残しつつも都会のネオンライトの光の中を疾走するようなハイテックなダンスチューンへと生まれ変わらせ、フロアのピークタイムを沸かす壮大な展開が繰り広げられる。何処をどう聴いてもYogurt & Koyasな作風となっていて、胸が高鳴り心も躍るポジティブな力に圧倒されるばかり。

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Minguss - Night Of The Vision (IZIDOA disc:IZDA-1001)
Minguss - Night Of The Vision
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広大な夜空には人の目には感じられない程の光で輝く星が数多ある。普段は感じられないその存在だが、しかし確実にそこに存在する。そしてMingussもまだ我らが見ぬ静かにひっそりと輝く星だったのだろうか。Mingussは元々クラシックを嗜み音大在学中にはジャズに没頭していたのだが、突如として彼女の音楽性を一気に変える邂逅があった。それこそがDerrick Mayの熱狂的なDJであり、デトロイト・テクノであり、その偶然の出会いが彼女が求める音楽像を一気に変えてしまったのだ。またManuel Gottschingの音楽にも魅了された彼女はベルリンまで行きGottschingとも交流をするなど、急速にエレクトロニック・ミュージックへ傾倒をしている。そして世界中で活躍しているお馴染みのHiroshi Watanabeのサポートを得て制作された本作にて、Mingussは目に見えぬ星から眩い光を放つ星へとなるだろう。プロフィールの説明だけで長くなってしまったが、本題に入ろう。テクノに可能性を見出して完成させた本作は確かにテクノであるが、それはダンスフロアの為のだけの音ではなく密室から生まれた想像力溢れる電子音楽でもある。しなやかに紡がれるポップかつ夢見心地なメロディー、重厚感と相反する浮遊感のあるシンセのサウンド、深い透明感と神聖な佇まいを響かせる彼女の歌が自然と融和し、真夜中のハイな気分になれるテクノトラックから夜が明ける頃のドラマティックな歌物トラックまで、アルバムと言うフォーマットの中で一つの物語が繰り広げられる様に場面が切り替わり展開する。Kaitoらしい荘厳な美しさやGottschingらしい官能的なトランス感覚も聞こえてくるが、本作では更に女性らしい繊細でソフトな印象が際立っている。Hiroshi Watanabeプロデュースと言う力添えも影響しているのは間違いなく、ワタナベさんがミックスダウンやマスタリングなどを行う事で彼女の音楽性の方向を忠実に押し進め、Mingussの音その物に更なる繊細さや温かい包容力を与えているのだろう。まだ序章と言えるMingussの音楽、彼女の可能性に期待が大きくなるばかりだ。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Model 500 - Control (R & S Records:RS 1202)
Model 500 - Control
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デトロイト・テクノ、いや延いてはテクノのオリジネイターであるJuan Atkinsが非常にゆっくりとした足取りではあるが、Model 500としての活動を進めている。R&Sが再始動してからは3枚目となるEPは、時代がどれだけ周ろうと流行に左右されずに今までのModel 500のテクノ/エレクトロを踏襲する内容となっていた。特に"Control"はピコピコなサウンドが忙しなく張り巡らされたファンキーなエレクトロのトラックに、自身の無機質に加工されたロボットボイスを導入しており、つまりはKraftwerkに魅了された昔のModel 500と何ら変わりはないのだ。勿論多少なりとも音が研磨されよりエッジが出てきている位に現在の音に対応した進化はしているが、スタイルとしての変化が無い所に彼の求道的な意思が強く感じられる。そして"The Messenger"は贅肉を削ぎ落しシンプルなリズムが主導するテクノトラックで、コズミックな電子音が散りばめられた中を浮遊感のあるアンニュイなシンセサウンドがふらつき、デトロイト・テクノである事を主張する様にエモーショナルな面を強調する。大きな進歩もしていなければ退化もしていないのに、しかしJuan Atkinsがオリジネイターとして自分の音を確立しているからこそ、時代に飲み込まれずに今も後光を放つのだろう。

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| TECHNO9 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mike Huckaby - Tresor Records 20th Anniversary (Tresor Records:Tresor.245)
Mike Huckaby - Tresor Records 20th Anniversary
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今でこそドイツテクノのメインストリームではなくなったが、かつてテクノと言えばここが真っ先に上がる位に勢力を誇っていた老舗中の老舗であるTresor Records。工場跡地を利用した如何にもドイツ的なシチュエーションのクラブに、そして今では重鎮と言える迄に成長したアーティストを率先的に紹介し続けてきたレーベル、その両面でTresorは世界のテクノをリードし続けてきた。特にSurgeonやJoey Beltram、Fumiya Tanakaの世界的リリースと言ったハードテクノに於ける功績は言うまでもなく大きく、何と言ってもレーベルの初のリリースがUnderground Resistanceだった事は驚きだ。またDerrick Mayをして「デトロイトはドイツの衛星都市だ」と言わしめた程にデトロイトとベルリンの結び付きは強く、URに始まりJeff Mills、Eddie Fowlke、Blake Baxter、Juan Atkins、Robert Hood、Drexciyaを積極的にヨーロッパに持ち込み、享楽的な面を排し切実な現実を生き抜く為の硬派なテクノを迷いなき信念を以てして推し進めていた。そんなレーベルも2011年で遂に設立から20年が経ち、その記念盤としてデトロイトからMike Huckabyを迎えてMIXCDをリリースした。音だけ聴けば身も蓋もない言い方をすれば一昔前…どころか現在の時流であるBerghain周辺のテクノの丹念に練り上げられた音は無く、今聴けばそれ程ハードにも感じられず音圧や圧倒的な勢いも、かつて感じていた程には感じられないだろう。時の流れは無常なのだろうか、いやしかしここにはハードテクノもミニマルもエレクトロもゲットー・ファンクも同列に並べられているが、Tresorの快楽や享楽からは距離を置き闘争心剥き出しのスピリッツが一貫して感じられる。例え音そのものは古くなろうともTresorの生き様や意思が、今のベルリンに影響を与えた事は間違いなく、テクノの原点を理解する意味でも重要な記念碑となるであろう。

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Check "Mike Huckaby"

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| TECHNO9 | 13:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |