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Moritz Von Oswald Trio - Blue (Honest Jon's Records:HJP073)
Moritz Von Oswald Trio - Blue
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アルバム、またはシングルと言う形態を分けなければ、一年に一枚の安定したペースで新作を量産しているMoritz Von Oswald Trio。Moritz Von Oswald+Max Loderbauer+Vladislav Delayらミニマル・ダブを極めた才人から成るこのユニットは、定型に収まるのを打破すべくライブ志向であるインプロビゼーションを繰り広げながらミニマル・ダブの裾野を更に広げている。この新作では"Blue"とそのダブバージョンである"Blue (Dub)"の2曲しか収録していないものの、彼等が今尚ミニマルの極北に存在する事を示している。淡々とリズムを刻みながらも有機的な響き方をするキックやメタルパーカッションと共に、浮遊する弦楽器風な電子音のメロディーや慎ましくも無感情に反復を繰り返すシンセリフから形成される"Blue"は、極少ない音で空間に隙間を作り奥行きを持たせた正にミニマル・ダブと言える曲だ。実はミックスにはJuan Atkinsも加わっており、その影響として重力を感じさせないスペーシーな性質も加わっているように思われる。そして一方"Blue (Dub)"だが、こちらはMoritzのレゲエ方面のプロジェクトであるRhythm & Sound路線を踏襲した深すぎるダブ音響を強調している。執拗に纏わり付くような湿り気を帯びた音質、そして視界も揺らめく残響音の微細な抜き差しが非常に土着的で、ずぶずぶと沼に沈んで行く重さがオリジナルとは対照的で面白い。曲そのものは至って地味な音響ミニマル・ダブなものの、流行り廃りからは距離を置いたオリジネーターとしての揺るぎない自負を感じずにはいられない。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Floorplan - Paradise (M-Plant:M.PM16CD)
Floorplan - Paradise
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デトロイトの求道的なミニマリストであるRobert Hoodが、1996年頃から断続的にディスコ・ハウスな音楽性のEPをリリースしていた名義がFloorplanだ。その名義通りにフロアで機能する事に特化されたように展開の少ないミニマルな作風が特徴であり、過去にリリースされたEPではディスコサンプル色が強い曲も複数ある。そして2010年には突如としてFloorplan名義を復活させると3年連続でEPをリリースし、そしてようやく2013年になり初のアルバムが世にお披露目となった。過去の作品と聴き比べてみると明らかにディスコ色は後退し、よりファンキーなグルーヴ重視のミニマル色が強くなっている。Robert Hood名義でも基本的にはミニマル道を貫いてはいるが、そちらのミニマルにはデトロイトの内向的なエモーショナルも含まれているのに対し、このFloorplan名義では表向きには体温や感情を排した無機質なマシングルーヴが通底し、アルバム全体を通してもDJツールとして機能する要素が強い。基本的には新しさは皆無であり音自体も何処かデトロイトのオールド・スクールな懐かしい感覚が溢れているが、芯の図太いファンキーかつ単純なミニマルトラックはいつの時代でもDJ御用達になるのは言うまでもないだろう。そんな中でも軽やかなハウスグルーヴと輝かしいピアノのリフが絡む楽天的な"Confess"や、ミニマルトラックに女性ボーカルを導入して黒いソウルを前面に出した"Never Grow Old"などでは、感情を抑えようとする冷静さが背景に見えつつもどうしてもエモーショナルな感情が漏れているのが面白い。やはりこれがデトロイトのアーティストの地なのだろうと思うが、ミニマリストによるアルバムが単調でつまらない作品が少なくないのに対し、本作はミニマルが基軸にありながらも全く無味乾燥とした単調さはなく聴き応えは十分だ。



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| TECHNO10 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Juan Atkins & Moritz von Oswald - Borderland (Tresor Records:Tresor.262CD)
Juan Atkins & Moritz von Oswald - Borderland
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テクノの聖地とでも呼ぶべきベルリンとデトロイトから、またそれぞれの地のオリジネーターであるMoritz von OswaldとJuan Atkinsが奇跡的な邂逅を果たしてから20年。よもや再度コラボレートする事など夢にも思っていなかったが、彼等は長年の経験から生まれた円熟を携えて還ってきた。先ず以て述べておくと、この大きなネームバリューを持つプロジェクトから想像するような大仰で派手な作品どころか、真逆の一聴して地味で落ち着いた佇まいのあるテクノだと言う事だ。例えばJuanが手掛けた"Deep Space"のミニマルかつファンクな宇宙感覚とMoritzが近年取り組んでいる有機的かつ流動的なジャムセッションが、自然と溶け合わさった延長線上の作風と言っても良いだろう。ベースとなるリズムトラックだけを聴けばミニマルに抑制されたシンプルな4つ打ちを刻んでいるのだが、本作での肝はやはり上モノの繊細な電子音が生み出す浮遊感とデトロイトの黒いジャジー/ファンクな感覚だろう。揺蕩うように多種多様の楽天的な電子音が浮かび上がっては消え、明確なメロディーをなぞる事もなく透明感のある音が流れるように可変的に変化し、ある音に至っては虫の鳴き声にも近いフィールドレコーディングを思わせる有機的な鳴り方をしている。ジャズを想起させるこのインプロビゼーション的な電子音には、Moritzらしい空間の奥を感じさせるダブの音響も施されており、その効果も抑圧から解き放たれた開放的な方面へと向かっているのだ。アルバムを通して代わり映えの無い景色が少しずつ変化をするような地味な展開ではあるが、全体を通して刺々しさや重みが全く無い清々しい程の快適性が通底しており、変化の少なさから生まれる気怠ささえもが心地良いのだ。重力から解放された無限の宇宙へと向かい、そこで音を弄れるように二人がセッションをしたような、そんな自由なアルバムだ。



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| TECHNO10 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vedomir - Musical Suprematism / Dreams (Marcel Dettmann Remixes) (Dekmantel:DKMNTL012)
Vedomir - Musical Suprematism / Dreams (Marcel Dettmann Remixes)
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最近ディープ・ハウス方面のアーティストがハードなテクノへと接近する事象があるが、このアナログ盤もその類に属している。Vedomirと言えばビートダウン系のハウスでは一躍注目を集めているVakulaの変名なのだが、なんと彼の作品をドイツはBerghainを代表するMarcel Dettmannがリミックスしたのだから、驚きを隠す事は出来ないだろう。両面に1曲ずつの収録だがどちらもDettmannがリミックスを施しており、DJ御用達と言った1枚と言えるだろう。オリジナルは生っぽくコズミックなビートダウン系だった"Musical Suprematism"は、より電子音のクリアな音像と躍動感のあるベースラインを強調し、ビリビリと振動するようなSEや不安を煽るマッドなボイスサンプルを追加し、闇の中を突き進むダークなミニマル・テクノへと塗り替えている。そして元々は安っぽく乾いたシカゴ・ハウスだった"Dreams"も、やはりベルリンらしく硬い金属音へと変化したインダストリアルな雰囲気さえあるテクノへと変貌しているが、決して無味乾燥としているわけでもなく狂騒に満たされたフロアを喚起させる汗臭さもあり、強靭な音質と強迫的に迫るグルーヴ感が素晴らしい。どちらも基本的にはフロアを意識した作風なので部屋で聴くと地味な印象は拭えないが、これが現場でミックスされる事により凶暴なアクセントを加える事になるに違いない。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kirk Degiorgio Presents Sambatek - The Remixes Vol. 2 (Far Out Recordings:JD28)
Kirk Degiorgio Presents Sambatek - The Remixes Vol. 2
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UKのベテランアーティストであるKirk Degiorgioによるテクノとサンバを融合させたプロジェクトがSambatekであるが、そのプロジェクトによるアルバム発売間近にして2枚目の先行EPがリリースされている。Kirkと言えばデトロイト・テクノや古典的なフュージョンやジャズなどに精通しているが、最近の彼の活動はと言うとハードなスタイルのテクノにも広がって来ているように見受けられる。リミキサーにRush Hour系のBNJMNを迎えている事には特に違和感はないが、それとはスタイルを異にするJonas Koppや前作にも参加したSpatialが並んでいるのには意外性がある。それはそうと唯一のオリジナルである"Rocinha"は、ブラジリアン・サンバを思わせる軽快で弾けるパーカッションが乱れ打つ中を、コズミックなシンセが反復しながら宇宙空間を高速で疾走するハイテックな音があり、Kirkのデトロイト愛が花開いた作品と言えよう。一方で"Babilonia (Bnjmn Remix)"はBnjmnらしい不気味なアンビエンスも漂っているが、暗闇の中を彷徨う内向的な暗さと未来的なインテリジェンスが同居したテクノで、まだKirkにも共通する点は残っている。しかしSpatial による"Dende (Spatial Remix)"は変則的なパーカッションが入り組んだつんのめるようなテクノで、ダブ・ステップのリズムと切れ味の鋭いシンセを合わせた新世代を予感させる楽曲性であり、今までのKirkの趣向には無かった音であろう。そして最もKirkの音楽性からは似つかわしくない"Borel (Jonas Kopp 'My Vision Of Samba' Remix)"、サンバのようにパーカッションが大地を揺らすように脈打っているが、曲そのものは執拗に金属音が発せられるモノトーンなハードテクノ化しており完全にフロア向けのDJツールとなっている。Kirkがこのようなリミキサーに目を向けた事は、彼が以前よりも更にフロアに接近しテクノに傾倒している事を示している。ちなみに前作に続き本盤も180g重量盤と、音も盤もどっしりと重みがある。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Holden - The Inheritors (Border Community:40BCCD)
Holden - The Inheritors
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幸か不幸か常にリスナーの期待を良くも悪くも裏切り衝撃を与えるアーティスト、それがJames Holden。プログレッシヴな音楽を生み出すBorder Communityの頭領として、そして世界各地のフェスやフロアで阿鼻叫喚を引き起こすDJとして、真の意味でのプログレッシヴな活動を続けている。そして1stアルバムからから既に7年も経過しテクノシーンも変化を見せる中で、Holdenの2ndアルバムも賛否両論の評価を得る程の変化を遂げていた。前作もそもそもが既存のダンスミュージックに当て嵌まり辛い音楽性ではあったものの、この新作に於いてはそれを一切捨てていると言っても過言ではない。快楽だけを誇張した単なるトランス、個性が欠如した踊りやすいだけのツール的なテクノ、そう言った安易な利便性の一切を否定するような、どこか壊れたようなマシンから発せられる不安定で狂った音楽。奇妙なと言う表現を超越した神経質でノイジーな音、ガチャガチャと混沌としながらも原始的な体感となるグルーヴ、そして圧倒的な恍惚を醸し出す狂気にも似たサイケデリア。Holden自身が手掛けたアナログマシンやデジタルソフト、それのみならずギターやベースにシロフォンと言った楽器も自身で演奏する事で、生の音と電子の音が融解し生々しく個性的な音が浮かび上がっている。DJが使い易いツール的な曲はほぼ皆無と言ってよいだろうが、延髄に直接作用するこの刺激的なサウンドの前には抗う事なで出来やしない。最初に賛否両論で評価は割れていると述べたが、当方はJames Holdenのプログレッシヴ=前衛的な個性を断然支持する。退廃的で甘美なサイケデリックミュージックだ。

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| TECHNO10 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Masterpiece Created By Carl Craig (Ministry Of Sound:MOSCD303)
Masterpiece Created By Carl Craig
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ジャンルを限定せずにダンス・ミュージックに於ける重鎮を起用して人気を博しているMIXCDシリーズ「Masterpiece」、その最新作には遂にデトロイト・テクノの中心に居座り続ける重鎮・Carl Craigが登場した。彼について言及しておくとアーティスト的な面でデトロイト・テクノをそこからより多方へと飛翔させた手腕の評価は誰もが認めているだろうが、その一方DJ面については大箱やレイブでは受けはするであろうド派手なプレイが際立ち、求道的に個性を確立させた音はそれ程聞こえてはこない。ここで本作に注目するとMIXCDはCD1の"Aspiration"だけであり、他は"Inspiration"と"Meditation"のコンピレーションとなっているので、つまり彼のDJに然程魅力を感じていない人に対しても十分な価値を持たせるものとなっている。

"Aspiration"について言えばデトロイト発のアーティストの作品を多用はしているものの、ここでは殆どデトロイト・テクノ的なエモーションを感じられる瞬間は無いだろう。出だしこそKyle Hallによる凶悪なアシッドテクノで強い印象を打ち付けるが、そこからはヨーロッパ的なテック・ハウス/プログレッシヴ・ハウスの端正な電子音を打ち出して、スムースなミックスを施しつつズンドコしたグルーヴ感と心地よい陶酔が広がるテック感を継続させ、良い意味では万人受けしそうな分り易い展開を作っている。後半ではヒット曲の応酬でフィルター・ディスコやデトロイト・ハウスにオールド・エレクトロなどCarlの派手な音楽性が見事に炸裂しており、盛り上がりと言う観点からすると十分な内容ではある。決して長年の経験を重ねた深みがあるわけではないが、大箱でのプレイを体験するようなエンターテイメントとして楽しめるMIXCDとして価値はあるだろう。

そして”Inspiration”はそのタイトル通りにCarlが影響を受けた音楽を選び抜いており、アーティストの背景を知る楽しみを持ち合わせている。年代もジャンルも多岐に渡り、ファンクにレゲエやダブ、ヒップホップにR&B、ジャズやボサノバ、そして勿論テクノまで収録しており、こんな選曲をクラブでは無理だとしても今回のようなプロジェクトの中でMIXCDとして披露すれば余計に面白いのではと思うところもある。

本作でリリース前に最も注目を集めていたのは"Meditation"ではないだろうか。なんと全曲未発表曲でボリュームはアルバム級と、つまり久しぶりのオリジナルアルバムと考えれば熱心なファンが反応するのは当然だろう。しかし"黙想"と名付けられているようにここには彼らしいファンキーなグルーヴも実験的なサウンドも無く、沈静化したアンビエントが広がる正に"Meditation"な音が待っている。フロアからは遠ざかった神妙で張り詰めたムードがあるが、その一方では電子音と戯れながら自由に音を鳴らしたようなラフスケッチ的な印象も受け、作品としては少々煮え切らなさもある。ただ目を閉じ音に耳を傾ければ、世の中の喧騒から解き放たれ雑念も消えるような瞑想音楽としては確かに合っているようでもあり、就寝時のBGMとして心地良さそうだ。Carlによる最新のダンス・ミュージックが聴きたかったのも本音だが、先ず先ずは新作が聴けただけでも嬉しい限りだ。

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| TECHNO10 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Kaito - Behind My Life (Kompakt:KOMPAKT 284)
Kaito - Behind My Life
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ワタナベヒロシにとってのライフワークと言っては言い過ぎだろうか、唯一ドイツはKompaktと契約を結ぶ日本人アーティストによるKaitoは、彼にとっての音楽活動の中でも最も重要なプロジェクトだろう。特にご子息の名前から名付けられたユニット名に、作品のジャケットではカイト君が被写体となるなど独特の存在であり続けたが、3年ぶりとなる本作では遂にジャケットからカイト君の姿は消えている。アートワークを手掛けたのはTread名義でも活動を共にする北原剛彦氏で、カイト君からの独立と共に遂にKaitoの新章が始まったのだ。音楽については静謐な瞬間を封じ込めたジャケットから想像出来るように、浄化した如くトリートメントされたシンセの音を用いた内省的で荘厳なテクノをより極めている。霞の奥でダイナミックに躍動するキックが鳴り響く中、徐々に幻想的なシンセリフが浮かび上がりストリングスと有機的なハーモニーを奏でながら、叙情感を拡散させずにキープし続ける"Run Through The Road In The Fog"。対して切なさを帯びた淡いシンセと意外にも咆哮するギターサウンドが郷愁を醸し出し、ゆったりと揺蕩うようなブロークンビーツと絡み合って開放感を生み出す"Behind My Life"。どちらも単なる踊る為だけのテクノではない、よりパーソナルな心象を描き出したKaitoの希望や情熱が感じられ、このプロジェクトにも変化が訪れている事を告げている。勿論今までのKaitoファンを納得させる出来である事は言うまでもない。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Orlando Voorn - Divine Intervention (Subwax Excursions:SUBWAXEXCCD01)
Orlando Voorn - Divine Intervention
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現在では音楽面においてデトロイトとオランダの蜜月な関係は周知の事実だが、早くからそのコネクションに貢献していたのがオランダ出身のOrlando Voornだろう。90年代半ばからデトロイトのアーティストと制作を共にしながらデトロイト・テクノを自身のモノとし、また個人では様々な名義を用いてテクノやハウスにエレクトロなど現在に至るまで大量のアナログ作品を残している。その一方ではDJツールに特化した制作を進めていたせいかアルバムは全くリリースしていなかったが、なんと14年ぶりとなるアルバムが突如届けられた。そもそもが大量の作品を残しているので彼の全てを把握する事は困難であったが、本作ではアルバムと言う形態を意識してかデトロイト・テクノに拘る事なくより多彩な懐の深さを聞かせる作品となっている。特に粘り気のあるデトロイトのビート・ダウンや色気のあるベース・ミュージックを思わせる要素が盛り込まれていて、今までの印象を塗り潰していく意外性のある作品となっている。アルバム冒頭の"The Realness"はファットなリズムを打ち出したベース・ミュージックで、女性ボーカルのサンプルがセクシーながらも切ない心情が込み上げるソウルフルな曲だ。続く"Come With Me"ではシンセポップを思わせる綺羅びやかな音色やヴォコーダーの導入が目立ち、このポップな感覚には意外性もあるがダンス・ミュージックとして自然と成り立っている。そしてブレイク・ビーツを用いたリズムが躍動的な"Majestic"は、一方で透明感のあるアンビエンスに包まれフューチャリスティックな世界が広がっている。"Find A Way"に至っては麗しいエレピやサックスを導入したジャジー・ハウスで、この爽快な風が吹き抜けるリズムをOrlandoから想像出来る人は殆どいないだろう。とアルバムの中で大風呂敷を広げている印象もあるが、デトロイト・テクノやOrlandoの根底にあるものを今一度掲示しようと言う意識も感じられ、結果的にはデトロイト・テクノのエモーショナルな感覚からはそうは外れていないように思われる。アルバムと言う形態を意識しての多彩性がありながら、デトロイト・テクノのオタクも納得させる素晴らしい一枚だ。

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| TECHNO10 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marcel Fengler - Fokus (Ostgut Ton:OSTGUTCD27)
Marcel Fengler - Fokus
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日本においてMarcel Fenglerの名を聞くようになったのはここ数年に思われるが、実は90年代半ばから活動をしている大ベテランだ。2004年にベルリンにてBerghainがオープンしてから現在に至るまでレジデントを任され、2007年からはBerghainが主宰するOstgut Tonからも作品をリリースし、その音楽の活動を広げている。本作はそんな彼にとっての初のアルバムとなるのだが、その内容は長い活動を経た後の集大成とも呼ぶべき完成度を誇っている。Berghainと聞けばハードなテクノを想起させるが、その関連として00年代前後のハードミニマル時代を思い出す。ハードミニマルが全盛を誇っていた時代にハードミニマリストがDJではなくアーティストとしてアルバムをリリースした結果として、DJとしての個性を埋没させハードでもなくリスニングとしても微妙なアルバムが産み捨てられていた時代があった。ハードミニマルと言う音のみが彼らの個性を際立たせていた時代だったと思う。そして同じくハードなスタイルを貫くBerghain、しかしBerghainに生きるアーティストはよりクレバーでより柔軟な姿勢を持っているのか、アルバム制作においても失敗する事なく時代と適合をしているのだ。このアルバムには歪んだ金属音が炸裂するテクノや宇宙系ミニマルに乾いた質感のシカゴ・ハウス、意外なる静謐なアンビエントも、そしてスタイルとしてダンスフロアを刺激するものからベッドルームで聴けるものまで収録されているが、空気としてはBerghainの緊張感ある電子的な音に統一されている。アルバムの冒頭とラストは完全にノンビートの曲が用意されているが、その流れがあるからこそハードな曲はよりハードな個性が際立ち、ドラマティックな曲では安らぎの瞬間が訪れるのだろう。かつてのハードミニマリストがアルバムで個性を発揮出来なかったのに対し、Berghain勢はアルバムにストーリ性を持たせながらダンストラックとエクスペリメンタルの架け橋を行ないながら、それが実に自然体として表現されている事に深さを感じさせる。知名度が高まり商業化が進んでいるとも噂されるBerghainではあるが、まだまだベルリンを引率する求心力は失っていないだろう。

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