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Jon Dixon - Erudition: A Tribute to Marcus Belgrave (Planet E:PLE65392-6)
Jon Dixon - Erudition : A Tribute to Marcus Belgrave
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デトロイトのUnderground Resistanceのプロジェクトの一つであるジャズハウス・ユニットのTimeline、その現在のメンバーでもあるJon DixonはURの次世代アーティストの一人だ。テクノの聖地的な存在であるデトロイトに於いてはなかなか世代交代が上手くいっているとは言い難い状況ではあるが、Dixonは電子音楽をジャズやヒップホップ等他の要素を融合させるべく4evr 4wrdなるレーベルも立ち上げて、未来への視点を持って音楽活動を行う期待すべき存在だ。新作は同郷のCarl Craigが運営するPlanet Eからのリリースと言う事だけでも十分な話題性があるが、デトロイトのジャズ・トランペット奏者であるMarcus Belgraveへと捧げられた作品という観点からも、デトロイト・テクノとジャズの結び付きを体験出来る音楽として興味深い。Belgraveについては当方は詳しくはないもののスピリチュアル・ジャズで名高いアーティストだそうで、あのThe Detroit Experimentにも参加していたという事を知ればなる程と言う思いだが、本作には亡くなる2015年前にDixonとコラボした曲も収録されている。それがA面の2曲で、魔術的なスポークンワードの導入と控え目に鳴る耽美なピアノの装飾と硬質なハウスのビートを刻みつつ、そこに正にスピリチュアルで厳かな雰囲気を持ち合わせたトランペットがフリーキーに入ってくる"Erudition"は、表面的にはクールなテクノながらもじんわりと魂を熱くする情熱が込められている。もう1曲のコラボである"Wise Words"はややリズムが強く跳ねていて音の間をベースがうねっており、何よりもトランペットがより自由を謳歌するように鳴っていて、4つ打ちテクノのビートながらもジャズとしても成り立つようでないか。そしてB面にはURの中枢であるMike BanksをはじめDe'Sean JonesやKris Johnsonも参加した"When Belgrave Met Banks"という目玉曲もあり、大人びてムーディーなトランペットや繊細にビートを刻むハイハットらによってスペーシーなテクノの感覚とジャズが邂逅したような雰囲気があり、これもBanksが参加した影響のおかげなのだろう。ラストは力強く引き締まったハウスな4つ打ちを刻む"Summer Of 2001"で、ここでもスペーシーな電子音をバックに用いつつ前面にミステリアスで闇に潜っていくようなトランペットに誘われずぶずぶと深く沈んでいくような感覚は、ダンスフロアでも体を揺らすだろう。表面的な音だけではいつものPlanet Eの規格外かもしれないが、そもそもCraig自体もデトロイトのジャズに取り組んだ事もあったりと、やはり彼等のルーツを振り返りつつ先も見据えた点で評価されるべき一枚だ。



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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Threshold Of Eternity EP (Transmat:MS090)
Hiroshi Watanabe - Threshold Of Eternity EP

世界中のDJ/アーティストが羨望の眼差しで見るDerrick Mayが主宰するTransmatは、しかしそのDerrickの鋭い審美眼によって選ばれる事は容易い事ではなく、ただ知名度があるだけではレーベルからのリリースは叶わない。知名度は一切関係なく、その音楽に心を震わす事、情熱的である事、熱い魂がある事などによって選ばれると言う点では、名高いベテランも実力を秘めた新人にとっても変わりはなく、ただ音楽のみが評価される世界。そんなレーベルから日本人として初のリリースに至ったHiroshi Watanabeこそエモーショナルな音楽でDerrickを震わしたアーティストであり、『Multiverse EP』(過去レビュー)はレーベルにとっても、またアーティストにとってもエポックメイキングな作品となったのは、例えば収録された銀河のスーパーノヴァらしい壮大な"The Leonids"が大御所によってパーティーのこれ以上はない場面でプレイされた事などを含めても間違いはない。そんなリリースから2年、Watanabeは更に進化を遂げてレーベルへと帰還したのだが、そこで披露されるのは果敢にもビートレスバージョンである"The Leonids Strings"だ。踊らせる事を前提としたダンス・ミュージックというジャンルにおいてビートレスな作品は挑戦にも近いが、ここで繰り広げられるクラシックのような弦楽器のシンフォニーは余りにも壮大で余りにも情熱的で、例え刻まれるビートが無くともそこには深く広大な宇宙の広がりのような世界観が投影されている。原曲のビートやシンセは取り除きながら麗しい弦楽器のアンサンブルだけを強調する事でその美しい旋律がより際立っており、真夜中のフロアでプレイされたとしても神秘的な時間を作り上げる事が可能だろうし、既に実際にDerrickやWatanabeらを含むDJによってプレイされていると言う。そして裏面にはこれぞと言うダンス・トラックの"Into The Memories"が収録されているが、琴線に触れる物哀しさにも近いしんみりとした旋律をなぞるシンセのライン、そして近年よく用いているアシッド・ベースも控え目ながらも導入する事で覚醒感も煽り、デトロイト・テクノに存在する叙情性と同じ世界観を確立させている。ビートの有無にかかわらずWatanabeの音楽は胸を打つ情熱的なもので、だからこそDerrickが魅了されるのも当然であり、Transmatから世界へと熱い魂が放たれるのだ。



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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Akufen - Music 2 Wiggle 2 (Telharmonic Texture:TTX003)
Akufen - Music 2 Wiggle 2

ぶつ切りサンプリングを特徴とするマイクロ・サンプリングの先駆者であるMarc Leclairによるメイン・プロジェクトのAkufen、一年ぶりの新作はJeff Samuelが新たに設立したTelharmonic Textureのカタログ3番となる。一時期病気によって活動を停止していたのも今や昔、昨年の『EP』(過去レビュー)でも初期にも負けず劣らずなぶつ切りサンプリングを用いて面白くもファンキーなグルーヴを作り出していたが、本作でもその流れを引き継いで様々なサンプリングを盛り込みながらコミカルな面白さのあるハウストラックを披露している。"The Sketchiest Sandwich In Town"はマイナー調のややどんよりムードのコード展開から始まるが、線の細いリズムは軽快に踊り回るように跳ねて序盤から体を軽々と揺らす。細かいボーカル・サンプルや細切りになった音のサンプリングが丹念に編み込まれ、オルガンの音やうねるベースラインに可愛らしいシンセのメロディー等がかわるがわる現れてどんどん拡張する展開は、手の平からするすると抜け落ちていくように飄々としており、Akufenにしか成しえないフュージョン・テック・ハウスか。"I Love To Wiggle"はそのタイトルを呟くボーカル・サンプルを用いて生っぽいジャジーなリズムを軸に、ファンキーなギターカッティングらしき音や怪しくも色っぽいキーボードの旋律でループさせながら引っ張っていくミニマル的な構成で、生っぽい音質による生温い温度感が蒸し暑い夏にもぴったりだ。"Ritalin Swing"は鍵盤らしきリフのループに吐息のようなボーカル・サンプルを連続させて軽い爽やかなムードだが、オーボエらしき笛の音色も加わってくると妙な高揚感に包まれ、更に輝きを放つゴージャスな展開へと雪崩れ込むなどドラマティックな展開も待ち受けており、フロアをあっと沸かす事も出来るような構成だ。どれもAkufenらしい細切れのサンプリングを用いて繊細ながらもファンキーなグルーヴが走っていて、流石この種の音楽の先駆者としての自信に満ちあふれている。



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| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Odeon - Galaxies (Edizioni Mondo:MND008)
Odeon - Galaxies
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60年代のモンド映画に触発されハウス・ミュージック側からライブラリー・ミュージック的な音楽を手掛けるEdizioni Mondoは、まだ発足から僅か5年程ではあるものの現在のバレアリック・ミュージックとも共振しながら単にダンスのためだけではない豊かな風景を換気させるような音楽性を持っている。目下レーベルの最新アルバムである本作はローマからLuciano & Valerio RaimondiとMichele & Giacomo Righiniの二組の兄弟による4人組のユニットであるOdeonによるもので、このユニットは過去にも同レーベルから2枚のEPをリリースしており、サイケデリックなロックや夢のようなコズミック・ディスコに微睡みのアンビエント性を咀嚼して、基本的にはリスニング志向ながらもロードムービーのように音楽が旅情を描写するような音楽性を披露している。アルバムでは特にそんな音楽性が活かされる事になっており、霞の奥に消えていくような4ADを思わせるサイケデリックながらも甘美なビターのディレイが特徴のロック風な"Recovery"で始まり、続く"Landing"も同じ幻想的なギターを前面に出しそこにぼやけたシンセのドローンやコズミックなSEを導入して、序盤から夢の中を旅するような心地好い陶酔の世界へ。"Parsek"は溜めが効いたロックなリズムとディレイされたボーカルに惑わされ、"Fauna"ではビートは消失し鳥の鳴き声や波の音などを用いたフィールド・レコーディングで一旦息を入れつつ、そして甘美なギターのアルペジオによってどんよりとしたメロウな雲に包まれる"Capricorn"は特に幻夢なサイケデリック性が強く、途中のアンビエントな展開もあって意識も朦朧とするようなドリーミーな世界観だ。終盤には先行シングルの"Rocket Launch"も収録されており、もはや70年代プログレッシヴ・ロックとディスコがミックスされたように、轟音ギターから甘く透明感のあるギターの変化する展開や静と動が切り替わる大胆なビートの変化など躍動感のあるダンス・ロックが、4人組でライブ演奏しているようなダイナミズムを打ち出している。アルバムという大きな作風だからこそ彼等の心情の変化を描き出すような展開の大きさが活かされており、最初から最後まで夢と現実の狭間を進むようなサイケデリックな世界を堪能する事が出来るだろう。



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| HOUSE13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Caissard DJ - BAH040 (Bahnsteig 23:BAH040)
Caissard DJ - BAH040

2015年にベルリンで設立されたBahnsteig 23は、まだ活動3年程ながらも既に作品数は20を超える程に勢いがある。生っぽいディスコやシンセ・ポップやニューウェーブの要素を含む異形なエディット作品が中心で、決して有名なアーティストの作品をリリースしているわけではないが、独自のレーベル性を着実に確立させながら勢いを強めている。そのレーベルからデビューを飾ったのがフランスからのThomas CaissardことCaissard DJで、デビューしたばかりなので詳細は不明なものの、一聴して耳を惹き付ける位には印象的な作品だったのでついつい購入した次第だ。出だしの"Bright Dance"こそタイトル通りにキラキラとしたシンセを用いたシンセポップな曲調で、随分と懐かしくもあり哀愁のある音楽性だなと思っていると、"Market Anthem"は安っぽいリズムマシンのビートやベースが浮かび上がる作風は80年代のニューウェーブな雰囲気もあったりと、序盤から全く的を絞らせない。更にはアジアな雰囲気を思わせる弦の音色を用いた原始的エキゾチックな"La x5"、奇妙な電子音が唸りローファイなビートが刻まれるマシン・ファンクな"Arrakis (Melange Dub)"、黒魔術を唱えているような不気味なゴシックでインダストリアル風の"Demo-cracy"、そして妙な高揚感のあるベルの連打と生々しい太鼓のビートが中国を思わせるようなハイエナジーの"The God Emperor"と、曲毎に様々な様相があり一枚のEPの中でも雑多ながらも折衷主義とも認められる音楽性が詰まっている。その余りの纏まりの無さはここまでやると清々しい位で、Bahnsteig 23というレーベルの強烈な個性の一つと思えば、十分にレーベルの魅力性を伝える事にも寄与している。アーティストとレーベル共に、今後も注目せざるを得ない衝動的な一枚だ。



Check Caissard DJ
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |