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Fabrice Lig - Purple Raw Vol. 3 (Systematic:SYST0117-6)
Fabrice Lig - Purple Raw Vol. 3
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ベルギー屈指のデトロイト・テクノのソウルを受け継ぐFabrice Lig、数年前には遂に本家Planet-Eからも作品をリリースする等、そのマシンソウルを伴う才能はデトロイトからも正当に評価されている。勿論単にデトロイト・テクノの模倣ではなく、彼の音楽を聞けば分かる個性を持ったユニークな存在で、ヨーロッパ的な洗練されたテクノの要素を込めてデトロイトを再解釈したような音楽性が特徴だ。本作はVo.3というタイトルから分かる通り2008年に始まった『Purple Raw』シリーズの3作目となるが、余りシリーズ毎の脈絡というものはに受けられないので気にする必要はないだろう。本作で特筆すべきはテクノでは大人気アーティストになったJoris Voornが元々はVol.2に収録されていた曲をリミックスしている事で、"Gravitational Voyage (Joris Voorn Edit)"ではエディットの体の為大きくはいじられていないが、やや過剰さもあった原曲を丁寧に研磨してよりシャープなテクノへと生まれ変わらせている。元々かなりデトロイト・テクノ色が強くメロディーも大胆な動きを見せてエモーショナルではあったものの、ここでは機能性が重視されてひんやりとしたテクノの質感が打ち出されている。"Returnelle"の方がFabriceらしい個性がより強く感じられるだろうか、錆びたアシッド感もあるコズミックなアルペジオが大胆に躍動しながら金属がひしゃげるようなエフェクトも加えて、ロウで粗い攻撃性が肉体に突き刺さるような激しいテクノは真夜中のダンスフロアでも個性的に鳴るだろう。同様に"Dark Commodore"もアシッドというかブリープ音というか独特なシンセを効果音的に用い、背景からは薄っすらと情緒的なパッドが現れてきて徐々に恍惚の高みへと上り詰めていくような展開のある大仰なテクノだが、黒人のファンクネスとはまた別のファンキーな要素を感じ取る事も出来るだろう。Jorisの正に"デトロイト"なエディットも良いが、Fabriceらしい個性という物は残りの2曲に端的に現れている。



Check Fabrice Lig
| TECHNO13 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Masanori Nozawa - III (Medium Music:MECD-02)
Masanori Nozawa - III
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「宇都宮から生まれ出た眩い輝きを放つ星、Masanori Nozawaの初のアルバムはテクノが感情的である事を証明する。」

宇都宮を拠点として活動するMasanori Nozawaは元々は配信で攻撃的なテクノ中心にリリースを行っていたアーティストだが、2014年にMedium Musicを立ち上げて以降の音楽性ではよりエモーショナルな方向へと進み、深く胸に突き刺さるような感情性はテクノソウルと呼ぶべきものになった。そして2017年末、遂に初のアルバムである本作のリリースへと至ったのだが、何とその内容はオリジナル音源とそれを実力派アーティストがリミックスした2枚組となっており、初のアルバムにしては果敢な挑戦にも思われる。今回幸いにも野澤氏から声を掛けられてアルバムのライナーノーツを書かせて頂いたが、そちらはオリジナル音源について言及しているので是非とも作品を購入された方は読んで頂ければと思う。ここではリミックス音源について紹介させて頂くが、参加しているアーティストからしてXTALやHiroshi Watanabeと言った名を馳せている人、アンビエントに造詣の深いInner ScienceやMatsusaka Daisuke、元Mexicoとして活躍したjunyamabe、そしてKEITA YANOやHironori TakahashiにYuuki Horiらまで邦人のみにもかかわらず実に期待せずにはいられない面子だ。それぞれのリミックスには当然アーティストの個性が反映されているのだが、特に面白いのは"Felt The Sphere(junyamabe Remix)"で、ノンビートで壮大なアンビエンスを発していた原曲から一転してアンビエントの側面は残しつつも抽象的な音像で覆い尽くした作風は厳寒の雪が吹き荒れる真っ白な世界のようで、アブストラクトな音響によって深みへと誘われる。同様に金属がひしゃげるような奇怪な音を付け加えて実験的な面もある"Unknown Ruins(KEITA YANO Remix)"も面白いが、一方で雰囲気を変化させずに図太いリズム感で強固さを増した"Chrono (Hironori Takahashi Remix)"はテクノらしい硬い力強さの安定感がある。元々はアルバム中でも最も色彩豊かでエモーショナルな曲だったものの、"Iridescence (Yuuki Hori Remix)"はぐっと感情を内面に押し込めたようにソウルを燻らせる引き算の美学的な作風で、これもリミックスの妙技が感じられる。"The Orb of Day feat. shiba @ FreedomSunset (XTAL Remix)"は原曲のイメージを損なわずにXtalらしいニューディスコ風でアーティスト性が感じられ、そして濃霧に包まれるような音響の中にエレクトロニカらしいリズム感を得た"Beatific Planet(Matsusaka Daisuke Remix)"はアンビエントに対しての深い愛が伝わってくる。リミックスの中で最も情熱的だったのは当然と言うべきか、Kaitoによる"Mercury Breath(Hiroshi Watanabe aka Kaito Remix)"で、壮大なシンセストリングスと力強いビート感を伴って完全に彼の熱き感情が込み上げる世界観へと上塗りされており、輝かしくも激情が展開するテクノだ。最後はこれまたアンビエントでは独特の個性のある"Return to The Galaxy(Inner Science Remix)"で、豊かで色とりどりの音の粒が湧いてくる心地良いアンビエント・トラックは実に可愛らしい。それぞれのリミックスにそれぞれのアーティストの個性が確かに反映されており、リミックスとしての面白みは十分な事は間違いく、初のアルバムながらもリミックスも盛り込んだ事は野澤氏の本作に対する意気込みの強さが伝わってくるだろう。オリジナル音源、リミックス共にこれぞテクノソウルと呼びたい感情性豊かな音楽で、何度でもリピートして聞いている自分がいる。



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| TECHNO13 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
AD Bourke & ROTLA - RAW (includes Ron Trent Remix) (Far Out Recordings:JD42)
AD Bourke & ROTLA - RAW (includes Ron Trent Remix)
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1992年に設立されたFar Out Recordingsはブラジリアン音楽に於いては名門と呼べる老舗レーベルであり、ジャズやボサノヴァだけでなく例えテクノやハウスのリリースに於いてもブラジルの要素を含んだ音楽性での一貫性があり、そんな事もあってジャンルによらず多くの確かな才能が集まっている。そのレーベルの新作にはイタリアのモダンディスコを手掛けるMario PierroことRaiders Of The Lost ARPと、そして同じくローマのAdam Bourkeによるコラボ作品で、Far Outからのリリースはやや意外かと思う点もあるが実際に作品を聞いてみれば成る程と納得させられる。お互いがディスコやファンクにフュージョンといった音楽に対して理解を示していたのは過去の作品からも分かってはいたものの、ここでは二人が出会う事でその音楽性はより強くなり、"RAW (Original LP Mix)"では強烈で生々しいドラムが叩き出され大胆に躍動するエレピやシンセソロがエモーショナルな旋律を刻み、ブイブイとしたベースも動き回り、まるで目の前でブラジリアン・バンドが生演奏を繰り広げているかのようなライブ感が表現されている。コズミックなシンセの使い方なんかはROTLAのデトロイト・テクノからの影響も感じられ、ブラジルの爽やかな風が吹きつつも宇宙の壮大な世界観もあったり、今後予定されているアルバムに期待が寄せられる。そして本作では何と最早説明不要なシカゴのディープ・ハウスのレジェンドであるRon Trentがリミックスを提供しており、"RAW (Ron Trent Remix)"では新たなパーカッションやキーボードも付け加えて原曲よりもアッパーで力強いハウスグルーヴを刻み、そしてTrentらしい流麗でスペーシーなシンセが空高く舞い上がっていくような開放感を生んで、メロウでエモーショナルなクロスオーヴァー系のハウスへと仕上がっている。



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| HOUSE13 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/4/30 Underground Resistance as Depth Charge Live in Tokyo @ Contact
2016年、Taico Clubで初お披露目となったUndergorund Resistanceの新たなるプロジェクト・Depth ChargeはMad Mike BanksとMark Flashによるユニットだ。現在はバンドであるGalaxy 2 Galaxyが休止状態の為、その穴を埋めるようなプロジェクトかと思われるが、今回遂に都内クラブのContactへ初登場する。それをサポートするのはDJ WadaやKen Ishii、そしてセカンドフロアにはHiroshi WatanabeやTakamori K.らが集結と、完全にデトロイト魂なパーティーが開催された。
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| EVENT REPORT6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vince Watson & Kirk Degiorgio - Rise EP (Suara:Suara 295)
Vince Watson & Kirk Degiorgio - Rise EP
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ダンス・ミュージックを愛する者ならばデトロイト・テクノに対し畏敬の念を持つ人は少なくはないだろうが、それを代表するようなアーティストとして挙げるのであればVince WatsonとKirk Degiorgioは真っ先に来るに違いない。前者は「俺はデトロイト・テクノのフォロワーじゃない」と述べつつもPlanet-Eからのリリースもあったり、後者はデトロイト・テクノのコンピレーションである「The Electric Institute」(過去レビュー)を監修したりと、両者とも明らかにそこからの多大な影響を受けている事は明白だ。そんな二人が手を組んだのであれば当然ハイテック・ソウルなテクノが出来上がる事は明白で、"Rise (Original Mix)"は叙情的なパッドを軸に用いた典型的なデトロイト・スタイルではあるが、そこにブリーピーなサウンドや快楽的なシンセのリフを配しつつ弾けてエネルギッシュな4つ打ちを合わせて、彼等にしては幾分か攻撃的な側面が強くなっている。ただ決して古臭い作風を感じさせる事もなく全体的な響きは今の時代感にも適合しており、ドラマチックに盛り上がっていく展開はフロア映えも良さそうだ。また本作では現在のテクノシーンを盛り上げる3アーティストによるリミックスも素晴らしく、パーカッシヴにリズム感を強めた上にシャープなグルーヴ感を得つつエモーショナルな旋律を付け加えてより叙情性を増した"Variable Slope (Marquis Hawkes Remix)"は何となくWatson風なリミックスだ。一方で"Variable Slope (Voiski Remix)"はハイハット等金属的な響きを強調しより凍てついた質感を打ち出し、そして旋律はトランシー的な快楽さを引き出して、ディープかつ機能性重視な作風は最もモダンなテクノの印象を受ける。そして"Rise (Lake People Remix)"は原曲の直線的な構成とは異なりブレイク・ビーツへと変化させ内向的な叙情性を強めており、90年代のインテリジェンス・テクノの系譜上にあるようなリミックスで、そしてデトロイトらしくもある。オリジナルは期待通りの作風だが、リミックスでは元の良い所を活かしつつ更にそこからそれぞれ異なる特徴をしっかりと表現されており、外れ無しの一枚だ。



Check Vince Watson & Kirk Degiorgio
| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |