Manual - Azure Vista (Darla Records:DRL159)
Manual-Azure Vista
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一時期のエレクトロニカブームは何処へやら、僕も以前程そうゆうのは聴かなくなり残るものだけが残っていくブームの世界。そんな中このManualは以前にも増して素晴らしい一枚を送り出してきました。実は1stアルバムを持っているのですが、最近友達に言われるまで持っているのを忘れていました。以前の印象は余り覚えていないのですが、このアルバムはシューゲイザーを追加したロック+エレクトロニカって感じで、SlowdiveやMy Bloody Valentine好きにはうってつけです(シューゲイザーを知らない人は自分で調べてね)。

エレクトロニカも何時の間にか電子音楽と言う語源を離れ、ギター等の生演奏を取り入れ曖昧なジャンルとなっています。そしてこのManualもリバーブのかかったギターをふんだんに取り入れ、ドリーミーで儚い夢物語を作り出しました。My Bloody Valentineの様な轟音ギターと言うよりは、ガラスの破片に太陽光が乱反射する様な煌めきを持った音で、周り一体に極彩色の景色が浮かんでくる様です。どこまでも奥に奥に沈み込んだギター音がやがて幾重にも反射を繰り返し、そして戻ってくる。多重の層になった空気を通過してパラダイス=桃源郷の世界を、僕らに垣間見せてくれる。決してただ五月蠅いだけの音ではなく、閉鎖された空間を突き抜ける様にどこまでもポジティブに、そして青春時代の甘酸っぱさを含んだ清涼な音。なんだか過ぎ去った夏を思い出させる様なセンチメンタルジャーニー。さあ、今年も夏がやってきた。このアルバムを聴いている限り、永遠の18歳の夏を繰り返す。

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| ETC1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Kirk Degiorgio Presents As One - Elegant Systems (Octave-Lab:OTLCD-1024)
Kirk Degiorgio Presents As One-Elegant Systems
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デトロイトテクノのアーティスト、もしくはそのフォロアー達は何故か電子楽器を捨てて自分たちのルーツであるジャズやファンク、ソウル等に回帰する傾向が見られる。Kirk Degiorgioも最近は以前程電子音楽を強調する事なく、むしろ生楽器を多用してジャズやブロークンビーツに傾倒していたと思う。それはそれで悪くは無いとは思う…

がである、やっぱり僕は電子音楽が好きなんですよ。そんな気持ちを汲み取った訳じゃないだろうけど、Kirkがフランスの耽美派ハウスレーベル"Versatile"から、初期の様なデトロイトライクな作品を送り出しました。去年にもアルバムを出したのに一年と経たずにこのアルバムを出すなんて、よっぽど制作意欲があったに違いない。レーベルカラーに沿ったお洒落かつ上品なモードも維持しつつ、"Elegant Systems"と言うタイトル通り落ち着きを持った優雅な雰囲気もある。以前にもデトロイト系のトラックは作っていたけれど、その時以上にベテランの力を感じさせる奥深く丁寧な作り。とても繊細で優しく、しなやかなシルクの様に美しい。ファンキーさは皆無、それよりもエモーショナルな点を強調し凛とした輝きに溢れている。生楽器重視のスピリチュアルなトラックを制作していた経験も生かし、電子楽器で織りなす新たなるフューチャーミュージック。Fabrice Ligやデトロイトテクノ好きは是非とも聴き逃さずに。

日本盤ボーナストラックのCALMのリミックスもかなり良い。完全フロア対応に仕上げています。EPで出ないかな?

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| HOUSE1 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2005/06/10 Autechre @ CLUB CITTA' KAWASAKI
Autechre7年ぶりに来日?だとか。じゃあ一応行くだけ行ってみるかと言う事で、友達誘ってチッタ川崎に初参戦。会場入りする前にしこたま飲んで気分はハイ。10時開演、僕らは11時に入りましたがもう会場は人で埋め尽くされています。普通のクラブイベントじゃありえないだろ…と思いながらも、Rob Hallがプレイ中。硬質なつんのめりビートから、ハードエレクトロ、ブレイクビーツ、4つ打ちテクノをまんべんなく回しこれが予想以上に良かった。硬い金属音が打ち続ける甘さ全くなしの機械ビートで、一片の隙も見せる事無く盛り上げていました。個人的にはこの人が一番好きでした。途中Jeff Millsのトラックも飛び出し一人興奮。
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| EVENT REPORT1 | 15:33 | comments(6) | trackbacks(2) | |
Afterdark:Chicago (Kinkysweet Recordings:KSW013)
Afterdark:Chicago
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全然気付かなかったのだけど、いつの間にかその地方のレーベルに焦点を当てたハウスシリーズが出ていました。今回はChicago!今までに「New York City」「Paris」「San Francisco」など出ていますがやはりChicagoですよ。しかしChicagoと言えでもシカゴハウスでは無くて、ディープハウスのGuidance RecordingsとLarge RecordsのレーベルMIXCDであります。

Guidance Recordingsを担当するのはなんとディープハウス/クロスオーヴァーで大人気のAnanda Project!でもこの人ってDJ気質よりアーティストだよね?と言う事で予想通りお世辞にも余りMIXとは言えませんでした。ま、この人の場合選曲センスだよね。透き通る様でアトモスフェリック、基本的にちょっと憂いを帯びたメロディーのトラックが多い。ガツガツアッパーと言うよりは湿気を含み、ミドルテンポで緩急控えめに聴かせてくれる。もう夏間近なのに秋の夕暮れに合う様な、ムード満点のMIXCDだ。Guidance Recordingsのテーマ曲とも言える「Larry Heard-Theme From Guidance」、これを聴く為だけでも価値があります。Larry節満開の儚く、そして孤高の天上天下トラックだ。

片やLarge RecordsのMIXを担当したのは、Jask…ん〜全然知らないなぁ。そもそもこっちの選曲はちょっと微妙。Kerri ChandlerのDigitalsoulシリーズから一曲も入ってないし、Dennis FerrerやRoy Davis Jr.の曲も入っていない。どうゆうこっちゃぁぁぁぁ!!まあ内容は悪くないな。夏の海岸をドライビングしている時、真夏のビーチでバカンスする時、そんな気分にしてくれるアップリフティングでヘヴィーボトムなトラック満載です。ストレートな4つ打ちで腰をくねくね踊らせて、盛り上がれるでしょう。伸びのある切ないシンセ音が多用されて、微妙にテックハウス気味でもありますな。まあしかし何度も言うが、Digitalsoulシリーズ入れとけや…。このシリーズは良い曲一杯なのにな。MIXには合わないと言う事なのでしょうか?

どちらもMIXの流れを楽しむと言うよりは、レーベルの音を知る為のMIXCDって感じでしたな。どちらのレーベルも素晴らしい曲満載です。レコードを購入しない人にとっては、為になるMIX&コンピレーションCDです。

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| HOUSE1 | 20:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Oasis - Don't Believe the Truth (Epic:EK94493)
Oasis-Don't Believe the Truth
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OASISは僕を洋楽にはまらせてくれたきっかけであり、初めてのリアルロックンロールであった。デビューアルバムよりも前のデビューシングルからの付き合いで、それまで洋楽なんかつまらんと思っていた僕を一撃でノックアウトしたのだった。それ程までにOASISはカッコ良く、そして憧れていた。その後は周知の通り、爆走しまくりの1stアルバム「Definitely Maybe」、よりトラディショナルで名曲満載の2ndアルバム「Morning Glory?」で世界中を熱狂の渦に巻き込んだ。拍車をかけて兄弟喧嘩や周りとのいざこざもヒートアップし、常に話題の絶えないスーパースターにのし上がった…が世の中そんなに甘くは無くて、その後の低落ぶりといったらデビュー時から知ってる僕として大変酷いものだった。OASISの専売特許の黄金旋律は何処に行ってしまったのであろう?栄枯盛衰とはよくぞ言ったものだよね。

そして久方ぶりの6thアルバムであるが、予想外になかなか良いかも♪ここ数年の作品と何が違うのかと言われると、そんなに大差も無い様な気もするけど悪くは無い。今作は各メンバーの曲を集めたせいか主要ライターのNoel Gallagherの曲は少ないけど、にも関わらず粒揃いで以前のポップソングが結構復活している。中途半端に迷っていた様な前作までの気分は晴れて、突き抜けた様に明るくそしてメロウだ。ギターの音も厚すぎず薄すぎずしなやかな音色を発し、往年の輝きに近づきを見せている。何よりもどの曲もコンパクトにまとめられてアルバム通して40分程しかないので、逆にスカッと聴けるのが良い。もちろん「Morning Glory?」と同じ位素晴らしいかと言うとそうではないが、それこそが音楽の魔法なんだろう。時として奇跡的な瞬間があるからこそ、音楽は素晴らしい。ただそれはOASISを持ってしても、何度も起こせる訳ではない。ただ奇跡を起こすために、これからも彼等は音楽を作り続けるだろう。このアルバムはその奇跡への布石となる新たなる一歩…かもしれない。

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| ETC1 | 21:00 | comments(8) | trackbacks(12) | |