Bola - Gnayse (Skam:SKALD015)
Bola-Gnayse
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鰡、ボラ、ぼら…UKのミステリーレーベルSKAMから発信された、エレクトロニカ界でBoards of Canadaと双璧をなすのがこのBolaである。SKAMと言うとGescom(AutechreやBolaも参加してるとか?)を送り出し、様々な怪しいエレクトロニカアーティストを送り出し、エレクトロニカを流行させた一因でもないかと思っている奇妙なレーベルである。そのSKAMを一躍有名にさせたのがBoards of CanadaとこのBolaだ。ま、今回はBoards of CanadaはおいといてとにかくBolaだ。

Bolaの音楽は、笑いがない。とにかくドシリアスで潜水艦で深い海を進行している様で、暗い暗い未知の旅へ行くかの様だ。ゆったりとした流れの中に、極限まで研ぎ澄まされた電子音が僕らを不安の中に落とし込む。しかし何故か冷たいこの音の中には、揺らめく隠れた熱さと言う物を感じ得ずにはいられない。徐々に徐々に燃え上がる炎の様に、機械的な電子音の中にも暖かみを感じる事が出来るのではないか。深海の奥深くに秘宝の如くうごめくストリングスが、硬いビートと絡み合いある一種のアンビエントな世界を作り出す。しかしアンビエントと言えども、ここに享楽的な世界は皆無だ。

これは3rdアルバムだけど、1stアルバム「Soup」は名盤中の名盤なのでそれも是非聴いてみると良いでしょう。ミステリーワールドへ誘われます。

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| TECHNO1 | 21:40 | comments(7) | trackbacks(5) | |
groundrhythm non stop mixed by Kaoru Inoue (Toysfactory:TFCC88244)
groundrhythm non stop mixed by Kaoru Inoue
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Freedom Villageの復習の旅もそろそろ終わりが来てしまいました。最後は日本のクロスオーバーDJ、井上薫のMIXCDを紹介です。Freedom Villageでは見る事が出来なかったけど、この人のジャンルレスなプレイには定評があります。MIXCDも何枚か出していますが、中でも自分のオーガナイズするパーティー名(groundrhythm)を冠したこのMIXCDは予想以上の力の入れ様です。まずは自身の「Calling(6 am mix)」で始まります。アフロなパーカッションに朝日の様な美しいシンセのベールに覆われて、「Silent Poets-To Come...」で目覚めを迎えます。そのままダビーで深いアジアン旅行に突入し、前半のハイライト「THE IRRESISTIBLE FORCE-Fish Dances」でシタールの音に誘われて昇天します。その後はジャズやラテン調の南国の世界に連れて行かれ、熱気溢れる陽気な世界を堪能します。そして後半には最大級の盛り上がりが待っています。そう、Francois KもMIXCDで使用した「KYOTO JAZZ MASSIVE-Nacer Do Sol」、その曲です。スウィートで美しいジャズソングが、身も心もスウィングさせます。そして旅が終焉に近づくにつれ、今までの壮大な旅を祝福するかのような感動な展開に向かいます。そしてラストのアフロコズミックな「D-NOTE-The Garden of Earthy Delights」によって楽園に辿り着いた旅は、ここで終わりを迎えます。70分と言う時間に関わらず多様な音楽を織り込み、それを一連の旅としてまとめてしまう井上薫のプレイには感嘆します。何よりもこのMIXCDに好感が持てるのは、日本人のトラックが多く使われていると言う事ですね。クラブミュージックに関しては日本人は受け身な点も多かったと思いますが、本当は日本からも隠れた良質な楽曲がたくさん出ていると言う事を気付かせてくれます。このMIXCDは井上薫渾身のパラダイスミュージックです。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 20:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
The Rotating Assembly - Natural Aspiration (Sound Signature:SSCD3)
The Rotating Assembly-Natural Aspiration
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まだまだまだFreedom Villageの復習編。Freedom Villageにおいて最も僕を興奮させたのは他ならぬTheo Parrish。Theoと言えばデトロイトハウス方面で注目を集め、去年はYELLOWの集客動員数の最大記録を塗り替え名実共に今やピークを迎えている脂の乗ったアーティストである。決してメジャー路線とは言えないTheoがFreedom Villageの朝方のラストの時間帯においても、あれだけの客を踊らすと言う事がどれだけ凄い事かと言う事はもう言うまでもない。ハウスクラシックスやディスコ物、そして自身の曲を織り交ぜ極端なエフェクトの処理を施した荒々しいまでのプレイはみんなの耳にも焼き付いたであろう。

そんな彼のDJに負けじ劣らず楽曲の方もなかなかのものだ。ざらついた質感に妙になまめかしくスモーキーなトラック。ソウル、ジャス、ハウス、ファンクなど良き古き時代の音楽を吸収しTheo流とも言える音楽を作り出している。やけに粗々しいので録音状態が余り良くないのでは?と思う程、古い雰囲気を感じさせる。何よりもターンテーブルのピチコンを最大限落としたようなスローな楽曲は、メジャーのハウスとは明らかに一線を画する。スローライフならぬスローミュージック、こんな音楽で踊らせてしまうのだから驚く以外他にない。このアルバムではバンド編成と言う事もあり、いつもより生演奏重視にはなっているがTheo独特の質感は今までと変わらず。しかしCarl CraigがDetorit Experimentで試みた様に、Theoも同じ試みをするなんてみんなデトロイト系のアーティストはジャズやソウル、ファンクに行き着くのだろうか。

日本盤のライナーノーツには日米デトロイト親善大使の野田努やロマンス西崎が参加しているので、熱意溢れるレビューを読めます。Theoの詳しい事に関してはそちらを参照された方が良いでしょう。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Rovo - Mon (ユニバーサルミュージック:POCE-2507)
Rovo-Mon
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まだまだFreedom Villageの復習編。今回はFreedom Villageで気持ちの良いアトモスフィアを醸し出していた勝井祐二関連でROVOを紹介。元々ROVOは友人のVADER(CDVADERの管理人。古今東西ロックやアバンギャルドやら、奇天烈な物まで紹介してくれます)が紹介してくれたバンドで、ライブに連れて行ってもらって以来大好きになったバンドです。今となってはもはや充分メジャーになり知っている方も多いと思います。MAN DRIVE TRANCEをオーガナイズし、富士ロックやレイヴにも出演と多方面で活躍中のバンド。「人力トランス」(使い古された感じが…)と言う表現もぴったりなぶっ飛ぶプレイをしますが、やはりそこには裏打ちされた演奏力と言う物があります。とにかくライブに行くと分かるんだけど、ツインドラムがやばいいぃぃぃ!!正確無比の千手観音叩きでパーカッシブに響くフリーキーなリズム隊が、ROVOの基盤と成っているのではないでしょうか。そしてもう一つの要が、勝井祐二のヴァイオリンでしょう。ライブでは女の子の黄色い声も響くもてもての勝井さんですが、曲を引っ張っていく流麗で美しいヴァイオリンは天にも召される感じです。そして地味ながらもROVOの裏番長?山本精一のギターも大事なアクセントになっています。残念ながら二人居たキーボーディストの一人は最近脱退してしまいましたが、コズミック仕様なシンセもROVOの特徴でしょう。これらが組み合わさり先の読めないジェットコースターの様に目まぐるしく展開し、ダイナミックで迫力あるカラフルな世界を演出します。以前ほど余りロックに期待をしなくなった僕でも、ROVOには未だにワクワクするものを感じます。ロックにマンネリを感じている人は今すぐ聴くべきでしょう。ハッピーサイケデリアなこのアルバムを聴いて、退屈をぶっ飛ばせ!

注:人力トランスと表現していますが、トランスではありません。

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| ETC1 | 22:03 | comments(1) | trackbacks(1) | |
The Orb - The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld (Big Life:BLRDCD05)
The Orb-The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld
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さあ、まだまだFreedom Villageの復習は続きます。先日Freedom VillageでもTransit KingsとしてプレイをしていたAlex Patersonですが、メイン活動はこのThe Orbです。特にこの1stは彼らの中でも最高傑作と謳われている作品で、参加メンバーも超豪華です。KLFやTransit KingsのJimmy Cauty、System 7のSteve Hillage、老いて尚盛んなThomas Fehlmann、そして元Killing Jokeで現在はゴアに走っているYouth等が参加しています。

内容はと言うとアンビエントテクノの金字塔とも謳われる作品だけに、とにかくぶっ飛び具合は半端じゃないです。KLFの「Chill Out」も実はAlex Patersonが殆ど作ったのではないかと言われているけれど、その噂も理解出来ます。Orbのアンビエントは単純なアンビエントではなく、ダブを多様した腰にずっしりくるグルーヴが特徴です。泥沼にズブズブとはまっていき抜け出せないような重さ、そしてスペーシーな上物がキラキラと入ってきたり、陰と陽を行ったり来たりする感じです。コンセプトは「地球軌道」、「月起動」、「超世界」と三つの世界と言う事で曲名もそれにちなんだ名前が付けられています。取り分け「超世界」のダビーでドゥープな曲群は、まるで異次元世界に彷徨ってしまったかのような錯覚を覚えます。ラストの通称「Lovin' You」=「A Huge Ever Growing Pulsating Brain That Rules From The Centre Of The Ultraworld」は19分にも及ぶ大作ですが、どうしてAlexがこんな曲と思いついたのか全くもって謎ですね。ラリッてないと作れない曲だと思います。これにはJimmy Cautyも参加していますけど、やっぱり黄金コンビは偉大です。

先日のTransit Kingsのライブは、まだパラレルワールドの入り口を垣間開いただけでは無かったのでしょうか。今度は是非The Orbのウルトラワールドを体験してみたいですね。

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| TECHNO1 | 20:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |