My Bloody Valentine - Loveless (Creation Records:CRECD060)
My Bloody Valentine-Loveless
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前日にMogwaiを紹介したんじゃ、やっぱりこれも紹介しないといけない。輝ける90年代初頭の奇跡の名盤、そして未だにその後のアーティストが越える事の出来ない大きな壁、「Loveless」。僕が最初に聴いたのはまだ洋楽を全然知らない頃で、兄貴が部屋でかけてたと思うのだがその時は「変なの〜」みたいな感じで全然気にも止めてなかったと思う。その後時は流れ高校1年生の頃だろうか、再度聴いた時をきっかけに"愛無き世界"の魅力に取り憑かれてしまった。そして今の僕は殆どロックは聴かなくなったが、このアルバムは今でも良く聴くアルバムなのである。

My Bloody Valentine(通称マイブラ)と言えばかつて栄華を誇ったCreation Recordsの看板的アーティストでもあった。Creation RecordsはJesus And Mary ChainやHouse of Love、そしてPrimal ScreamやRide、更にはOasisまで輩出した伝説的なレーベルで、そのオーナーでもあるアランマッギーが特に惚れ込んだのがマイブラなのである。マイブラのこのアルバムにかける意気込みは予想以上だったらしく、2年間もスタジオに籠もりインディーレーベルにしては危機的なる20万ポンドをつぎ込んだとか。その為アルバム発売後、アランマッギーは泣く泣くマイブラをメジャーに売ってしまったとか。しかしその成果はこの"愛無き世界"にサイケデリックな奇跡として封印されている。(マイブラ本人はギターは4、5本しか使っていないと述べていましたが…)幾つもの極限までフィードバックされたギターノイズが一面を多い、逃げる隙間はどこにもない。轟音ギターの渦に飲み込まれて思考回路が一切停止してゆくのだ。そう、これは轟音ギターの万華鏡、閉鎖された密閉空間の中なのだ。それなのに、愛らしいセンチメンタルなメロディーが僕らを救ってくれる。愛は無いのだろうか?愛に溢れているのに、逆説の"愛無き世界"とは一体?幾つものアーティストがマイブラを目指し、そして越える事が出来ず消えていった。マイブラ自身もこれ以降本体の活動は無く、Kevin Shieldsがソロで曲を作ったりPrimal Screamに参加したりする程度。誰もが新作を待ちわびて、誰もが新作がもう出ない事を確信しているに違いない。それ程このアルバムが成し遂げた事は大きい。今も僕はマイブラに夢を抱いている、いやまだ"愛無き世界"と言う夢の中にいるだけなのかもしれない。マイブラの伝説は終わらない。

http://www.planetjesterz.com/mbv/videos.html
↑で「Soon」や「To Here Knows When」のPVでもまず見て下さい。

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| ETC1 | 22:00 | comments(5) | trackbacks(4) | |
Mogwai - Government Commissions: BBC Sessions 1996-2004 (Matador:OLE646-2)
Mogwai-Government Commissions BBC Sessions 1996-2004
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久しぶりにロックのCDでも買ってみました。僕も昔はロック小僧、ロック大好きでした。まあいつしかクラブミュージックに傾倒したり、ロックが一時期から面白いアーティストが出なくなった事により殆どロックは聴いていません。Mogwaiはかの伝説的なMy Bloody Valentineのフォロワーと言う形で見られていた様な気がするけど、そんな事もあって名前だけは知っていました。ただ聴く機会は無かったのですが、CDVADERの部屋に行くとMogwaiがあったのでそこで初めて耳にしました。その後、富士ロックでMogwaiのライブを初体験、そこで衝撃的な光景を目にしました。山の中で大勢の観客が微動だにもせずに立ちんぼ状態、みんながみんな衝撃を受けていたのでしょう。苗場の山の谷間をどでかい轟音ギターが切り裂く様に鳴り響き、僕らの感覚を鈍らせ時間をスロウにさせていったのです。と言う事で、Mogwaiは現在のロックバンドの中でも僕が比較的好きな人たちです。

このアルバムはライブベスト…ではなさそうで、取りあえずライブ盤です。UKの名DJ、故John Peel主催のJohn Peel Sessionsなどで演奏された音源を元にしたアルバムです。Mogwaiと言うと轟音ギターを想像すると思うけど、このアルバムでは意外にも前半はメロウで物静かな曲ばかり。んーMogwaiってこんなバンドだったっけ?最近聴いてなかったから、変わったのかな?まあインストばかりなんで、何も考えずに美しいギターの旋律に耳を傾ける事が出来ます。と思ったら18分の大作「Like Herod」では、狂った様な轟音ギターの渦に飲み込まれてぶっ飛ばされてしまいました。僕が富士ロックで聴いたのはきっとこんな曲だったのかもしれない。「New Paths To Helicon Pt I」なんかも美と狂気が混在したギターの嵐が降り注ぐ、ドラマティックなトラックです。ああああぁぁぁぁ、久しぶりにギターの音が格好良く聞こえました。ロックはもう一度僕の心に火を灯すのだろうか…

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| ETC1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Twilight Trax (Trax Records:CTX-CD-5010)
Twilight Trax
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最近寒い日が続いていて夕飯には焼酎を飲む事が多いです。またマイホームではお好み焼きが流行っていて関西人でもないのに、月に2回位はお好み焼きを焼きます。なんで今日はお好み焼きでした。熱いお好み焼きを頬張り、そして焼酎をロックでぐびぐび。ちょっとほろ酔いで気持ちが良いです。その後にこのMIXCDを聴いていると、何故か涙腺が潤んだりします。

これはタイトルを見た瞬間に購入を決めた物。なんてたって「Twilight Trax」ですよ、「たそがれのTrax」。もうその言葉に引きつけられて、早く聴きて〜と待ち望んでいた物でした。サブタイトルには「an ambient mix of deeply House Music from Trax Records」と書いてあります。Trax Recordsはアシッドハウスを誘発したレーベルであり強烈なインパクトを残したレーベルだと思うのですが、このMIXCDにはむしろ人の心に心温まる作品として残る物が収録されています。音的には今のハウスに比べれば簡素でチープだとは思うけど、それなのに逆に人間の温かみが感じられるのは何故なんでしょう。どの曲もしっとりと優しく、現代人の疲れた心を癒してくれる物ばかりです。シカゴハウスは強烈な曲ばかりだと思っていた僕ですが、そんな事もないんですね。意外にもジャジーでスムースな曲もあったりして、後半に行くに連れてまったりとしてきます。個人的にはやはり「Can You Feel It」の辺りで感極まってしまい、ノスタルジックな雰囲気にやられてしまいました。”愛の夏”真っ盛りに発表されたこの曲は、今後も決して枯れる事のない愛を発し続けるのでしょう。最近Trax Recordsの作品が色々出ているけれど、これはその中でも一押しな作品です。

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| HOUSE1 | 22:22 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Various - Techno Sessions (Sessions:SESHDCD224)
Various-Techno Sessions
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うわー買っちゃったよ…。良く考えると別に買う必要も無かったのだけど、まあ何となくトラックリストに釣られて購入。新旧テクノの名曲を押さえたコンピレーションで、これからテクノを聴こうと思ってる人には超お薦め!参加アーティストに関してはもう口を出す必要が無い位で、Jeff Mills、E-DnacerとInner City(Kevin Saunderson)、Rhythim Is Rhythim(Derrick May)のデトロイト系から、Funk D'void、Laurent Garnier、Technasiaのデトロイトフォロアー系、Slam、Tomaz Vs Filterheadz、Bryan Zentz等のハードテクノ系、他にも新進気鋭なAgoriaまで収録。まあこうやって全部一緒に聴くと、テクノにも色々ジャンルがあるんだねと頷いてしまう。最初はデトロイトから始まったテクノも徐々に細分化して、このコンピレーションに含まれている様な色々なテクノに枝分かれ。遂にはデトロイトテクノの面影も残さない様な姿にまで変化を遂げた。個人的にはデトロイト関連の曲がやっぱりお気に入りで、Jeff Millsの曲は特に良い。この曲の頃のJeffは今とは異なり、ファンキートライバル系で最高に格好良かった時。その後、他のアーティストが真似しまくったせいでJeffはその路線を進まなくなったと発言していた。Jeffには又ファンキートライバル系の曲を作って欲しいと、切に願うばかりだ。後は日本とは異なりUKで大人気のSlamの初期大ヒット曲「Positive Education」なんかも、今聴くと懐かしさを感じる。リアルタイムで聴いていた訳ではないけれど、93年頃からこんなグルーヴィーで太いボトムの曲を作っていたなんて、ある意味奇跡だ。現在のテクノが求心力を失いつつある様な気がするけれど、確かに今のテクノでもこんなに素晴らしいトラックはそうはないと思う。そんな中、フランスの新人Agoriaには、これからのテクノを引っ張っていって欲しいと期待している。特に目新しさがある訳ではないが、センチメンタルでフューチャリスティックなトラックを披露。Agoriaは期待しちゃっていいと思う。さて他にも良い曲が一杯ありすぎてコメント出来ない位なので、後は自分で聴いて確かめてみて欲しい。ノスタルジックに浸るのも、参考書にするのもそれは君の自由だ。

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各アーティストのお薦めのアルバムも以下に紹介しておきます。
Derrick May-Innovater
Funk D'void-Volume Freak
Jeff Mills-Exhibitionist
Agoria-Blossom
Technasia-Future Mix

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| TECHNO1 | 22:20 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Rei Harakami - trace of red curb dedicated from rei harakami (Sublime Records:IDCS-1007)
Rei Harakami-trace of red curb dedicated from rei harakami
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傑作をアレンジするとどうなるか?それは時として失望をもたらす場合もあり、またより輝きを放つ奇跡を起こす場合もある。元々傑作な物に手を加えるなんておこがましいけれど、このアルバムに関しては予想を大いに裏切ったより素晴らしい音楽として帰ってきた。そう「Red Curb」はリミックスアルバム「trace of red curb dedicated from rei harakami」として、より美しい響きとより強いビートを持ち合わせ生まれ変わったのだ。

リミックス参加メンバーはWechsel Garland、Atom Heart、大野松雄、Okihide、Indopepsychics、そしてre-arrange!にはなんとRei Harakami自身が参加すると言う反則技。リミックスメンバーで注目すべきは、久しぶりに音楽界にカムバックしたTanzmuzikのOkihide。あんま知らない人もいるだろうけど、ユニットでもソロでもかっちょいい曲を作ってる人。今回はワンループのミニマルで引っ張り、徐々に肉付けしてドラマッチックに盛り上げる職人技を披露。久しぶりの音楽制作だろうに、全く腕は鈍っていないようだ。鉄腕アトムの効果音などを制作した大野松雄のリミックスも、なかなか面白い。電子音響世界の中に小宇宙を見る様なトリップミュージックだ。

しかし何と言ってもやはりRei Harakami自身のre-arrangeが一番凄い。特にthe backstroke(rh re-arrange)はアコースティックな柔らかい音色をそのまま生かし、リズムを前面に出し突っかかる様なリズムでも体を揺らせる秀逸な出来。リズムも独特でインパクトがあるが、やはり音そのものが素晴らしい。この人にしか出せない音を持っている。また新曲のLobeもとんでもなく心地よい。波の上をゆらゆらたゆたう様で、青い景色が一面に広がってゆく。緻密に編み上げられた一音一音が、広大なサウンドスケープを演出する。いっそのことハラカミが全てre-arrangeしたら、とんでもないアルバムになっていたのかと思う。一体ハラカミの音楽の終着点はどこにあるのだろうか?決して先が見えない、無限の可能性を持ったアーティストだ。みんなハラカミの帰還を待っている。早く帰ってきて、次なる世界を見せて欲しい。

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| TECHNO1 | 22:22 | comments(0) | trackbacks(0) | |